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金沢で読書会に参加してきた。

2023年2月25日、石川県立図書館で開催された、ぷち読書会「押絵と旅する男」に参加してきました。
大きな図書館主催での読書会ということで、参加人数も12名、東京など県外の方(私も含む)や、中国からお仕事で来られて日本に5年ほどになる方など、多彩なメンバーでした。

「押絵と旅する男」は、コロナ禍前に私が参加していた誕生地の読書会(現在休止中)でもやられたんですが、参加してない回だったので、誰かに感想を話す前提で読むのは今回が初めて。
3~4回は読んでるけど、再読も久々なため、読書会の前に現地で再読。
(読書会内に読む時間を40分設けて下さっていたが、絶対読めないので)

1.好きな作家を答えつつ自己紹介。
金沢ミステリクラブの方々、文アルコラボで遠方から来られたお司書さん方、親子で参加、徒歩圏内から参加など色々。
本格・新本格の作家や、文アル実装作家の名前が挙がる中、乱歩の名前挙げたのが私とお司書さんの二人だけっていうw
それも色々いる中の一人で、乱歩が一番好きです!みたいな人が参加者に皆無。これ何の会なんw
私の人生を捻じ曲げた作家は間違いなく乱歩なんだが、好きってなるとジャンルや時代を区切らんと、沢山候補がありすぎてな……。

2.おすすめの本の紹介。
主催の方が「11枚のトランプ」を挙げられたり、中国の方が「屍人荘の殺人」を挙げられていて、もう今回その話でもいいですよ?って内心思ったり。
だいたい読んだことあるか、読んでないけど知ってる本だったけど、親子で来られた方の娘さんの紹介された「白狐魔記」と、近県から来られた女性の「まず牛を球にします」は、初めて聞いたタイトルだった。特に牛のほう。この会に参加してなかったら、人生で死ぬまで一度も出くわさない言葉だよ。なんそれ。気になりすぎるので、検索したら「横浜駅SF」の人じゃん。読んでみます。

3.乱歩について
主催者さんから、乱歩の概要説明。
4.作品を読む
レジュメには、簡単な成立背景が載ってました。(光文社文庫より抜粋)
原稿ホテルのトイレに捨てて、当時の担当だった横溝先生に怒られるっていう有名なやつ。
そんなことした割に、というか書き直しただけあってか、自作を卑下しがちな乱歩が珍しく自作に満足してる風なコメントしてる。

5.感想を3分以内で話す。
さ、3分!!
読むのに40分以上かかる話を3分で感想言うのムズイ……。
ので、私の感想は、そのうち自作(『考察教室』か『にほんノぶんがく』)とか本の形にして書きます。

他の方の感想は、「綺麗だった」「不思議だけど切ない」「乱歩の印象が変わった」などが多かった。
本格を求めて読んでガッカリしたとか、エログロなんでしょ?っていうイメージとか、そういうのは一旦おいといて、じっくり読むと乱歩の語りの巧さを再発見できると思うので、乱歩にいい印象持ってなかった方は、幻想怪奇モノからどんどん読んでいっていただけたらいいなと思ったり。
まあ、後世の本格・新本格を経た読者には、トリックは正直、物足りないとは思う。それは認める。けど、それだけじゃないでしょ小説は!それだけでいいなら謎解きブックでも読んでればいいじゃんさ……。
いうて私も少年探偵団モノはファンとしての義務感で1度読んだキリで、ほぼ記憶にないものが多いわけだが……。

6.アニメ鑑賞「押絵と旅する男」
これ、めっちゃ見たかったやつ。告知段階で情報追ってたけど、結局都合つかなくて見られなかった。今、買えるんですね!買います!
「女生徒」の方は、津軽の斜陽館で見たから、同じシリーズということで期待しつつ見た。
そういや、兄役の声帯が推しだった……。見始めて思い出したけど、見たかった理由のうちのひとつ。セリフ少ないけどありがたい。
映像で見ると、「ああこういう感じなのか」と想像しやすいのも助かる。(最初、角度的にどうやって見えたんだろって思ったりしてたから。)
兄(絵の中、回想の中)と私(絵を持ち歩く男)と電車に乗り合わせた聴き手のビジュアルがこうデザインされてる意図を考えるのも面白いなと思ったり。
とにかく、見られて良かった!!

7.お楽しみ会
文アルコラボ期間に開催されたトークショーの際に、北村薫先生が読書会の為にサイン本を寄贈してくださったそうで、その抽選会!!やった!!
トークショーも行きましたが(楽しかったです)その時はハズレたので嬉しい。
そして、私が当たったのは……『夜の蝉』の文庫本。
以前、拙作(考察教室)の感想を下さる方の中にちょいちょい例えにこのシリーズを挙げられるので、拙作書ききるまでめっちゃ読みたいけど、絶対読まないと心に決めた本なんですが、もう運命かな……読むべきかな。いや、でも、読んだら絶対自分が書かんでもいいやモードになるから、もう少しだけ封印しとく。(北村先生のほかの本は、我慢しきれず既に読み始めてます。)

8.解散後
読書タイムを設ける形の読書会で、全員の読み終わりを待っていたため時間が押してしまったことを主催の司書さんが「もっと感想とか乱歩の話とかできたらよかったんですが……」と謝っておられたのですが、それには同意するものの、楽しい会をありがとうございましたという気持ちしかないので、また開催してほしいです。
その方の担当したコーナーがあるとのことで、帰りに見ていくことに。
普通に黒死館と虚無が面陳してあって、他のラインナップも私世代(より少し上?)にぶっ刺さるタイトルが並んでて、好きな作家やおすすめの本から想像した通りのゴリゴリのミステリ好きの方が創った棚で思わずにやけてしまった。

金沢住みの友人とご飯行って、楽しい時間を過ごして帰ってきたのですが、ホント、あの図書館近所にあるの羨ましいですって!!(会うたび言う)
また、金沢行ったら図書館にもお邪魔します!(体験コーナーとかも楽しいし!)




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