堺屋皆人

漫画描いたり、小説書いたり。日本の近代文学沼とミステリ沼の民。文学貧乏。文学イベントに…

堺屋皆人

漫画描いたり、小説書いたり。日本の近代文学沼とミステリ沼の民。文学貧乏。文学イベントに出展。

最近の記事

ほんとのこと。~個人的な本の話~第二回

 これは特に有益な情報など何もない、ただただ私が自分の本の体験談を話す、不定期連載的な記事です。  この記事を書くことにした理由などは第一回の冒頭にて。 初恋と名探偵の話。  私の初恋の人はアニメ『名探偵ホームズ』のシャーロック・ホームズです。  出会いは小学校2~3年生の時で、従姉の家にあったビデオだったと思います。  まあ、ハッキリ言ってしまえば実在しない人物な訳ですが、彼によって私の人生が大きく変わったよなと思い返すきっかけが近年重なりまして。  色々ありますが、思

    • 朗読劇『病院横丁の殺人犯』を観劇してきました!

       2024年2月24日(土)、浅草橋の東京文具共和会館で開催された『横溝文化祭』プレイベント(ヨコブンプレ)『サルノベ!〜病院横丁の殺人犯』にお邪魔してきました!  ヨコブンプレに参加するのは二回目なので、横溝ビギナーの私でも一度目ほど緊張せずに楽しめたと思います。(いや、私自身は何をするわけでもないんですが、ガチ勢の中にいていいのか感……)  まぁ、その辺は私自身の個人的な背徳感なので、スタッフの皆様はとても親切で優しく迎え入れてくださいますし、行ってみようかな? と思わ

      • ほんとのこと。~個人的な本の話~第一回

         普段、文学話やレポに使っているnoteですが、個人的な読書体験を話すのにも使いたいなと筆を執りました。  人と本の話をするのは楽しいですが、全然時間が足りないんですよ。  あと、こそっと自分の話を吐き出す場所も欲しかったので。  キャッチボールや野球が楽しいのは承知の上で、バッティングセンターに行きたい日もある。  これは、そんな日に何か書く場所です。 終わらせられない本の話。  さて、第一回。  筆を執り始めた現在は、2024年02月11日。  ミステリ作家・殊能将

        • 宮沢賢治記念館 文学さんぽ2023⑨

           この記事は2023年10月14日から22日まで、東日本(関東→東北)を旅した記録の9日目の前編、旅の10本目の記事です。(全て書き終えたら繋げます)  今回の旅の一番の目的と言っても過言ではない、「宮沢賢治記念館特別展『銀河鉄道の夜』展」にやってきました!  いやぁ、ここに2年連続来ることになるとは……。そして、もう4回目です。『考察教室』書き始めてからの数年で、自宅から1000km近く離れた土地に、軽自動車で4回は流石に笑う。  最初に来たときは『やまなし』の展示でし

        ほんとのこと。~個人的な本の話~第二回

          活動復帰した一年を振り返る、創作TALK2023

           今年も創作TALKの季節がやってきました!  もう約一年か「めっちゃ早ッ!」……ともあれ、まとめていきます。 記憶と記録  今年の創作TALKのサブテーマが「記録と記憶」ということで。  出店したイベント数:4  出した新刊の数:6  特に記憶に残るイベントは、最高頒布数&最高売上を更新した、文学フリマ東京36でした。  頒布は無料と有料が4:6くらいの比率とはいえ、一度のイベントで150冊を超える数を頒布することができました。 売り子さんたちの協力もあって、5年ぶ

          活動復帰した一年を振り返る、創作TALK2023

          花巻市博物館と「かがくいひろしの世界」展 文学さんぽ2023⑨.5

           この記事は2023年10月14日から22日まで、東日本(関東→東北)を旅した記録の9日目の中編、旅の11本目の記事です。(全て書き終えたら繋げます)  宮沢賢治記念館を観たあと山猫軒でお昼を済ませて、次は宮沢賢治童話村でやまなしを採取し、残る目的はイーハトーヴ館だけとなりました。  イーハトーブ館は研究施設と賢治関連の売店という感じなので、展示スペースも小さいので展示物としては観るものが少ないのです。(もちろん調べものとかになると無限に時間を吸い取られます)  今回は、

          花巻市博物館と「かがくいひろしの世界」展 文学さんぽ2023⑨.5

          シンポジウム「江戸川乱歩 自筆資料の魅力と可能性」に行ってきました。

           2023年11月12日(日)に、立教大学で行われたシンポジウムに参加させていただきました。これはその時のレポートという名の備忘録です。  シンポジウムのタイトルにある、「自筆資料」とは、今回のシンポジウムでは主に『貼雑年譜』のことを指します。  こちらに関する、成立背景や調査研究の成果、保存方法、復刻版やオンライン版の制作背景を中心にした発表を拝聴する会でした。  そして、特別ゲストには生前の乱歩を知る、東京創元社元社長・戸川安宣氏と、江戸川乱歩の御令孫・平井憲太郎氏のお

          シンポジウム「江戸川乱歩 自筆資料の魅力と可能性」に行ってきました。

          弥生美術館・竹久夢二美術館 文学さんぽ2023③

           この記事は、2023年10月14日から22日まで、東日本(関東→東北)を旅した記録の2日目の後編、旅の3本目の記事です。(全て書き終えたら繋げます)  ②で、朝イチの文京区立森鷗外記念館で「千駄木の鷗外と漱石展」を観覧し、謎屋珈琲店さんにお邪魔して「月光ゲーム2023」を頂いたあと、徒歩圏内の竹久夢二美術館(弥生美術館)さんにお邪魔しました。  森鷗外記念館に来るたびに、いつも来たいと思っていたのですが、時間的にタイムオーバー(鷗外記念館をガッツリ見すぎるせい)で来られて

          弥生美術館・竹久夢二美術館 文学さんぽ2023③

          乱歩と「見知らぬふるさと」名張。

           note始める前の記録のため写真の時期などがバラバラです。  また、未整理の写真も多くあるのと名張にはよく行くので今後追記が多くなります。 名張と乱歩  日本の探偵小説の父とも言われる江戸川乱歩が生まれたのが、この三重県名賀郡名張町(現・名張市)です。  1894年(明治27年)10月21日に、名賀郡役所に書記として勤める平井繁雄と妻・きくの長男・平井太郎として生まれました。(本籍地は三重県津市)  平井家は武士の家柄で、祖父の代までは藤堂家の藩士として仕えていましたが

          乱歩と「見知らぬふるさと」名張。

          国立国会図書館 文学さんぽ2023 ③.5

           この記事は、2023年10月14日から22日まで、東日本(関東→東北)を旅した記録で、旅の3日目、4本目の記事になります。(全12記事揃い次第繋げます) 国立国会図書館の東京本館に行ってきたぞ!  今までデジタルアーカイブではお世話になっていたんですが、現地に行く機会がなかなかなくて、(というか遠征したら予定は文学館で埋まってんだ)今回ようやく来れました!  この日は月曜日だったんですが、文学館は月曜が休みのところが殆どなので、年末年始と日祝と第3水曜以外開いているのが

          国立国会図書館 文学さんぽ2023 ③.5

          芦野公園&津軽cafe驛舎 文学さんぽ2023 ⑤.5

           2023年10月14日から22日にかけて、東日本(関東・東北)を旅しました。  これは、その6日目のレポートの番外編になります。(順序を変えてUPしています。全12記事を予定) まずは芦野公園にやってきました!  楽しかった関東を離れ、青森まで来ました!車で!軽で!  まあ、いつものことですし、それ(軽で関西から青森)も二度目なんですけどねw  芦野公園は、前回の東北旅の時は来られなかったんで嬉しい!  初めて行く文学聖地雨降るマンなので、パラついてましたが、なんとか写

          芦野公園&津軽cafe驛舎 文学さんぽ2023 ⑤.5

          横溝発表会&読書会に参加してきました!

          参加のきっかけなど。  きっかけは、Twitter(現・X)でRTが流れてきたのを見たことでした。  最初は、面白そうだけど、私なんかが参加してはいけない気がして静観していたんです。  ミステリは好きだし、横溝作品も有名なものをはじめ、パッと思い出せる範囲で少なくとも10作品以上は読んでいるのですが、それじゃ全然ファンと認めてもらえる数ではないし、横溝先生自身も作品も特別詳しい訳ではないので、気になるけど、おいそれと参加できないイメージがありました。(私の場合、横溝先生につ

          横溝発表会&読書会に参加してきました!

          神戸文学館×文アルコラボ-其の弐-に行ってきましたレポ。-自由軒もあるよ!-

           文学フリマ大阪11の前日(2023/09/09)、売り子さんが関西に来られるので、一緒に神戸文学館に行ってきました!  私は今回で3回目の来館で、初めての来館時の展示は横溝正史展でした。  その時も思ったのですが、本当に無料でいいのか……と。  空間としてはコンパクトですが、建物も素敵だし、展示も作家個人の記念館とはまた違う良さがあって、楽しい空間でした!  特に、今回は文アルコラボの第二弾ということで、ゆかりの作家と神戸の繋がりがピックアップされた展示になっていて、「

          神戸文学館×文アルコラボ-其の弐-に行ってきましたレポ。-自由軒もあるよ!-

          文学フリマ大阪11参加レポとミステリジャンルについて②

           ウチのブースのレポに関しては①にまとめました。  以下は、ミステリのブースで参加することについての記事です。 ミステリのブース減少について  今回は、某日本一有名なミステリサークル(研究会)さんの隣でした。  こう、ジャンル最大手やプロ作家の横に配置されることの多いサークルです……。まあ、それも仕方ないことですね。  だって、ウチ含めて9サークル……二桁もないとか……_(:3 」∠)_  おそらく、ミステリというジャンル自体は衰退している訳ではないので、他のジャンル

          文学フリマ大阪11参加レポとミステリジャンルについて②

          文学フリマ大阪11参加レポとミステリジャンルについて①

           遅ればせながら、2023年09月10日開催の文学フリマ大阪11に参加してきました! の雑感です。  昨年の文フリ大阪で活動再開した当サークルですが、あれから一年、早かったなぁ。そして、どんどん拡大していくなぁ、文フリ! ブース数も来場者数もどんどん増える!  香川開催も決まったようですし、ぜひ参加したいですね! うどん! まずは、ありがとうございましたーっ!  ミステリブース減少については②で語るとして、まずは当サークルに来てくださった皆様、ほんとうにありがとうございま

          文学フリマ大阪11参加レポとミステリジャンルについて①

          江戸川悠の考察教室シリーズ

          江戸川悠の考察教室とは? 「日本近代文学作品をミステリのロジックで解き明かす」をテーマに、各巻読み切り形式で文学作品を読み解いていくライトミステリです。  ライトノベルを読みながら、楽しく文学に触れてもらうために書いているので、文学初心者さん、国語が苦手だった方、読むきっかけが無いまま大人になってしまった……という方にオススメの易しい文学入門小説です。 ライトノベル形式でやさしく作品を解説。  文学にあまり触れてこなかった男子大学生・倉知を主人公に、<僕>の一人称視点で

          江戸川悠の考察教室シリーズ