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東京から三島へ移住して2カ月。NHK取材を受けて。

東京から三島へ移住して2カ月半くらいが経った。

この度ご縁があり、『地方移住』をテーマに、NHK静岡放送局から取材を受け、先日放映されました。

NHK ナビゲーション
▼激変!"地方移住"新たな生き方・働き方とは

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この取材を通して、
『なぜ「移住」を決断したのか。』
『あぁ、移住してこんな変化があったんだな。』

『これから移住を検討する人に、先人としてこれを伝えてみたい。』
という想いを、更に言語化することが出来た気がする。

番組の中では全てを伝えて頂くことはもちろん難しかったので「頂いた貴重な機会を、自分と誰かにとっての"次の何か"に繋げたい」と思い、ここで書いておきたいと思います。

(文脈に関係無く三島の写真貼ります~!三島に興味を持って頂けると嬉しいです)
▼まずは三嶋大社

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なぜ東京から「移住」なのか

私は昔から「その時々に住む場所を変えながら生きる」という考え方を無意識のうちに持っていたようで、実家を出てからこれまで14年間過ごしてきた。もともと転勤族で、生まれ育った土地や家がないこともきっと影響している、と言われることもあるのだけどそうかもしれない。

▼詳しくはこちら

なので、東京は大好きな街だけど、高い家賃に狭い空、人混み、曇った空気、足早な人達など、様々な要素もあり『東京にずっと住み続けたい』にハテナ?マークがだんだんとつくようになっていた。

地元を離れて上京を決意し、目指した『東京の街』は、やりたいことを叶え、人や物との出会い、チャンスや学びを得るために、漠然と大きな期待とワクワクを抱えて目指した場所だった。(東京で生まれ育った人には、きっと違う街に見えてるのかもしれないけれど。)

私はこの14年間で、東京で期待していたことを十分すぎるくらい得た。だから東京という街が好きだし感謝しかない。

だけど一方で、この刺激の多い街に疲れてしまうことも多く、、、もし自由に選べるとしたら『本当に営みたい暮らし』ってどういう姿だろう?と、何年か前からぼんやりと考えるようになった。

もともと海が好きで、ウィンドサーフィンに熱中していたこともあり、学生時代に住んでいた鎌倉周辺に戻ることも考えていた。東京と鎌倉で2拠点居住出来たらいいなー!親友が住む逗子もいいなー!などと妄想もしていた。

つまり「移住」に絞っていたわけではないけれど、「東京から距離を置いた生活」について、以前から少しずつ考えていたという感じ。

▼近所の鴨

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なぜこのタイミングで「移住」を決断したのか

で、なぜこのタイミングで「移住」を決断したのか。

最終的な決め手になったのは、コロナによって急遽リモートワークを実施したことで、「出社しなくても働けるんだ」と実感出来たこと。←これが本当にすごく大きかった。そして、会社も緊急的に取り組んだリモートワークを見直し、改めて本格的にリモートワーク制度の検討を進めることになったこと。こうした環境変化によって初めて、目の前に「移住」という選択肢が本格的に現れた。

私はITベンチャー企業で広報の仕事をしていて、今のところほとんどの仕事をリモートで対応出来そうだと実感した。なので「リモートワーク」によって、いよいよ東京に縛られる必要はないんだ、と感じられたのが最終的な決め手になった。

▼リモートワークに関するインタビューを受けた社長

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それからもう1つ、「移住」を自分の中で後押ししたことがある。

リモートワークが可能になったことで、「"働くこと"を中心にではなく、"日々の暮らし"を中心に住む場所を決めたい」と感じるようになったことだ。

緊急事態宣言下の期間、様々な自由が失われ、家に籠るしかなかったからこそ、これまであまり目を向けてこなかった"日々の暮らし"に初めて目が向いた。

家を整えて、料理をして、趣味の時間を一人で過ごす、みたいな、ゆとりを持った豊かな暮らしをしたいなと。日々の暮らし、特別でない日常を、もっと豊かに自分が幸せだと思える状態に変えていきたいと思うようになった。

そして何よりも、あの期間に得た「気付き」が、行動するために必要な原動力になった。

人にも会えず、出掛けることもままならず、色々なものが制限されたからこそ、それでもやりたいこと/会いたい人/行きたい場所など「本当に自分にとって大切なもの」が強く浮き彫りになった気がした。海や自然にもっと触れたい、大切な人達と過ごす時間を増やしたい、ゆっくりとやりたいことや自分に向き合いたい、、、とか。

だから「この制限がなくなりもっと自由になったら、大切だと気付いたものをきちんと大切にできるようにしよう」と思い、決断したのが「移住」だった。

▼三島野菜や地域の食材など

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なぜ「三島」に決めたのか

なぜ「移住」先を三島に決めたのか。

縁もゆかりもない土地だけど、パートナーが先に引っ越していたことで、三島を知ったことがきっかけ。

ちなみに、彼がいるからというだけで生活拠点を変えられるほど、どこにでも行ける訳ではない。

でも約1年間、月に1度程度三島に通ううちに、環境や人、空気感に惹かれていき『三島でなら暮らしてみたい!』と思うようになり、移住先を三島に決めた。(三島の魅力は既にnoteに書いているのでぜひこちらで!)

私の場合はその1年のおかげで、移住を決めたときに『ようこそ』『よく来たね』と迎えてくれる地域の人達との関係性を築けたことがとても大きかった。たった1人でも、『ようこそ』と言ってくれる人がいてくれるとすごく心強いし安心。

本当にオープンで気さくな、三島のことが大好きな人達と出会えたのがとてもラッキーだった。

「人」の魅力が一番の決め手になった。

▼撮影にも協力してくれた沢山の三島の人達!

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東京から地方への「移住」は増えるのか、それは良いことなのか

NHKさんのインタビューで質問され、私もそこで初めて考えたことだったけど、今後東京から地方への移住は増えるのか、そして、それは良いことなのか。

私自身は、コロナをきっかけに「東京から離れること」をこれまでぼんやりとでも考えていた人達が、これからもっと行動に移していくんじゃないかと思う。

そして、それが良いことかどうかは様々な立場の意見があり一概には言えないけれど、敢えてYESかNOで答えるとしたら、移住者としての私個人の考えはYESだ。

特に、「今の会社や仕事が好きだからこそ、それを辞めてまで移住することは検討出来ない」という人にとって、リモートワークが推進されたことで、好きな仕事を辞めずに住みたい場所で暮らせるという選択肢が生まれたと思う。そのことには本当に大きな意味があると思う。私がまさにそうだった。

そして、リモートワークで出来ない仕事に就いている人達も、コロナをきっかけに大切にしたいものを見つめなおし、「日々の暮らしを中心に住む場所を選び、勤め先まで変える」という選択をする人も現れているということを番組の中で知った。そういう人も増えていくのかもしれない。

いずれにせよ、自分のありたい姿に気付き、ありたい姿に近づくために行動する人が増えることは、私は良いことなのではと思う。

▼楽寿園

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受け入れる地域にとっては?

一方で、受け入れる地域にとっては、特に"今"東京から「移住」する人を受け入れることに関して、ネガティブに思う気持ちはとても分かる。コロナについて不安に感じるのは仕方がないことだと思う。

私は移住者なので、受け入れる側の地域の気持ちを代弁することはもちろん出来ない。だけど、長い目でみたらその地域の未来にとっても、地域の外から移住者を受け入れることはきっと良いことだと私は信じたい。というか、そう思える未来を地域と移住者が一緒に作っていけたらいいなと思う。

私自身、東京からの移住者である自分をこのタイミングで受け入れてくれた三島の人達に心から感謝していて、さらに地域への愛着が深まった。もともと東京に通勤する人も多いので、受け入れられやすい土地柄なのかもしれないけれど、それでも「受け入れてもらえた」という感覚はとても嬉しかった。

なので、これから少しずつ三島の人になり、こうして魅力を発信したりしながら、少しでも出来ることで地域に貢献していきたいと思っている。

とはいえ、移住者は住む場所を選べるけれど、受け入れる地域はやってくる移住者を選べない。

だから移住者側も、今このタイミングで(特に東京から)移住をするなら、「コロナからいったん避難」という温度感ではなく、長く住み続け暮らしを営む場所として移住を検討し、受け入れる側の不安も理解してその地域に感謝する必要があると思う。

そういう気持ちを持てば、『ようこそ』と迎えてくれる人がきっと1人くらいいるんじゃないかと思う。

▼西伊豆の黄金崎でシュノーケリング(車で1.5時間)

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そんなこんなで、色々と考えさせられた密着取材でした!色んな場所で撮影して頂き、多くの方に協力して頂き、個人的にもとても貴重な経験をさせて頂きました。撮影にご協力頂いたみなさん、NHKさん、お世話になりました。ありがとうございました!

▼4日間に渡る撮影を終えて

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三島に興味を持って下さった方がいたら、ぜひ三島駅から徒歩15分の「Cafe&Bar Blooming」へ立ち寄ってみてください。誰かが温かく迎えてくれるはず♪

この取材の話を繋いでくれたのも、ここでの出会いから。Kさんご縁をありがとうございました!


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