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初詣 夜光おみくじ 引いた後 姿暗まし 運は想像

除夜の鐘が聞こえる深夜、向かっているのはいつもの神社である。そこで新年を迎えるのは毎年の恒例だ。神社に到着する。境内は暗闇ではあるが遠くが光っているし、同じように新年を神社で迎えようと考えている人がいるので寂しくはない。

境内には甘酒やそばの振る舞いがあり、参拝の後の楽しみだ。いつものように行列に並び、10分ほどで自分の番となる。一年のことをお願いして初詣は終わった。

ふと視線に見えたのはおみくじだったので、普段は引かないが今日は引いてみようとおみくじの前に来てみる。おみくじは暗闇でも大丈夫なように光っていたのだ。「夜光おみくじだな」そう思っておみくじをひとつ引いてみた。さっそく運勢をみるが、夜光なのはおみくじが入っている容器である。中身は普通の紙で書かれれていた。夜の神社内、何が書いているのか見えない。

「仕方ないな」その場で見るのをあきらめて、そばの接待場に向かう。そばと甘酒をもらい、それを食べた後、接待場の照明を使っておみくじの運勢を見ようと考えた。ところが、どこで落としたのかおみくじの紙が無くなっている。残っているのはおみくじが入っていた夜光の容器のみ。
「ありゃりゃ」と思ったが、もう一度引こうとは思わない。結局運勢がわからないが、実際に書いてあった運勢は想像で考えようということで、神社を後にし、参道で短歌を詠んでみた。

 初詣 夜光おみくじ 引いた後 姿暗まし 運は想像
(はつもうで やこうおみくじ ひいたあと すがたくらまし うんはそうぞう)

今回は、毎週ショートショートnoteの企画に参加して短編小説を書きました。(お題:夜光おみくじ)

ちなみに今日はこちらの記事「元日の河内長野の様子を紹介」をモチーフにしています。

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