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雪国で 活躍の後 奥河内 静かに二台 並んで鎮座

山が多いから冬は雪が積もる場合がある。そうするとバスや車の通行の邪魔になるから雪を解かす薬品を道路に撒くという。そんな話を聞いたことがあった。だが、それは本当の雪国からすれば、大したことがないのかもしれないと思ったのだ。

「まるでブルドーザーのようだ」そのものを見て最初に思った一言である。最初は同じような形をした二台の機関車が並んでいるだけだと思ったが、後ろに回ってみると、それは除雪用の機関車だったのだ。

まだ寒さが残っていた春の日のことである。大きな黒い雪かき用のものをつけた機関車が、日本海側の雪国から奥河内と呼ばれるところに来たらしい。

雪は見た目はきれいだが、それが積もって固まるととても厄介だ。手に触ればとにかく冷たいし、人間が気軽に扱えるような代物ではない。機関車を使うとはいえそれを強引に除去するもの。雪との格闘した黒い部分の跡を見ると生々しく感じた。

雪国で 活躍の後 奥河内 静かに二台 並んで鎮座
(ゆきぐにで かつやくのあと おくかわち しずかににだい ならんでちんざ)

今日の記事「河内長野に現れたえちぜん鉄道の機関車」を参考にしました。

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