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春散歩 季節感じぬ 工場群 猫の視線は ビームのように

「今日はいつもと違う道に」春の日差しに惹かれながら散歩の相手は、癒しの家族のワンちゃんとだ。いつもは公園を散歩するが、ワンちゃんはわからないが自分は飽きてしまった。ということで公園とは違うルートを散歩する。そこにあるのは小さな会社が集まっている工業団地のようなところ。公園と違って季節の感じない工業群だが、意外にも車の通行は多くない。

「あ、あそこ」ひとつの会社を見て思い出した。友達の兄さんが働いているという工場は、ハンディキャップの人のためのオーダーメイドの車いすをつくっている会社だ。ひとつひとつが違うから職人の技術が必要と聞いたことがある。

「ワン!」突然ワンちゃんが吠え始めた。どうしたのかとみると、路上に食べ物が置いてある。ワンちゃんはその食べ物が欲しそうだ。「ダメ、あの据え膳は多分」わかる。多分この近所で飼っているワンちゃんか猫ちゃんの食べ物だ。

だがワンちゃんはまだ食べ物のほうを見たまま。そこにさっと現れたのは猫ちゃんだ。やはり猫ちゃんのための据え膳のようで、我が物顔のようにご飯をむしゃむしゃ食べ始めた。

「ダメ。帰ったらご飯だから!」ワンちゃんのリードを引いてそこから離れようとするが、ワンちゃんは相変わらず恨めしそうに眺めている。その視線に気づいたのかネコちゃんがこっちを見た。その時だ!ちょうど日差しの角度が見事に猫ちゃんの目線と一致したようで、あたかもビームのような光がこっちに向かって突き刺さる。

 春散歩 季節感じぬ 工場群 猫の視線は ビームのように  
(はるさんぽ きせつかんじぬ こうばぐん ねこのしせんは びーむのように)

今回は、毎週ショートショートnoteの企画に参加して短編小説を書きました。(お題:据え膳の猫ビーム)
今日の記事「河内長野にあるオーダーメイドのハンディキャップを持つ人用車いす製造会社」を参考にしました。

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