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ふきだしがかり

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海外にNinja漫画を発信するプロジェクト、Énmakuに関わってる間のよしなしごとをつれづれ書きます。
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Ninja World: JPN 第1話発売です

Ninja World: JPN 第1話発売です

羽衣のようなインドの民族衣装、サリーに身を包んだ老婦人が私の席に座っていました。
付き添いやご家族の人が見当たらず困った私に代わって、キャビンアテンダントが英語で話しかけますが話が通じず、インド系のキャビンアテンダントが私には分からない言語で話してようやく意思疎通ができ、華奢な体を引きずるように、ゆっくりした足取りで前方の席に移動していきました。
シンガポール発、成田経由、ロサンゼルス行きの機内で

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ふきだしがかり(4)

ふきだしがかり(4)

漢字のありがたさ。
例えば、ファクスの操作画面に表示する送信ボタンと、送信中に中止する送信中止ボタン。
同じデザインを使い回すのであれば最大幅は、「送信中止」が収まる幅にすれば「送信」「送信中止」どちらの文字も収まるわけですから漢字4文字分になります。表意文字だと必然的に幅が短くなるので、スペースが限られているときには助かります。
これが表音文字を使う英語になると「送信」は[Send]、「送信中止

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ふきだしがかり(3)

ふきだしがかり(3)

昨日、翻訳者のFrank Dowdさんと後編の英訳打ち合わせを済ませました。
台詞を転記したエクセルファイルをOnedriveで共有してSkypeで話し合いながら二人で同時に編集をかけていきます。
転記するときに誤解が起きそうな部分は注釈をつけているため、誤訳のチェックよりも限られたスペースで言いたいことを伝えるために細部をどう詰めるかというところに手間をかけてます。
細かいとこだと「古い種籾」が

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ふきだしがかり(2)

ふきだしがかり(2)

本格的に始動する前のことです。
原作者チームで「原作を一人で完全に仕上げるのではなく、海外の映画やドラマみたいに話し合いながらつくってみたい」という話が出ました。
私が書いていた芝居の脚本の場合は演出さんや役者さんと話し合いながら修正することが日常茶飯事で共同作業そのものに違和感はなかったのですが、漫画では個人作業でカッチリ完成させるのが一般的だと伺って、畑が違えば「普通」の定義も違うんだと感じ入

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ふきだしがかり(1)

ふきだしがかり(1)

今朝、「Ninja World」の日本向けプレスリリースが出ました。昨日の夜中は画像データの差し替えやテスト配信を繰り返しててんやわんやでしたのでほっとしたのもつかの間、スケジュールに合わせて作画が進んでいるか、デザイナーさんに頼んだアイテムのデザインがいつ揃うかなど気にしながら、翻訳に出すセリフや擬音をエクセルファイルに書き出しているところです。原作者というよりは、何でも屋という感じでしょうか。

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