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奇特な方が誕生日祝いを!(汐留:コラージュ)

行くまでの準備

「誕生日祝いをしたいけど、お店どこが良い?」と尋ねられ、時々行ってるコンラッド東京のチャイナブルーを提案したのですが「いつも行ってるのでできたら違うお店に行ってみたい」というリクエストが入りこれは誰のための祝いなのかよく分からなくなってきましたが年に一度のことですし、同じコンラッドのコラージュを提案しました。
私が予約すると25%引きというヒルトンのなんだか凄いキャンペーン中だからこそ言える我が儘というものです。
(延長に次ぐ延長で、今年の6月まで伸びました)


私はお酒を飲まないのですが、先方はお酒を飲む。フレンチですとワインになりますが、こちら(以下のリンク先)のワインリストが30ページ以上。で、ハーフボトルでもちょっと待てというお値段のものがガンガン出てくるので、ごちそうしてくださる方に気を遣わせるのも何ですから、メールでワインペアリングをやっていないかきいてみたところ、こちらの希望コースだと1万円でやっているとのこと。これだと、前菜、1皿目、2皿目、デザートに合わせたグラスワインを出してもらえるので非常に気が楽です。
あと、私がお酒が飲めない旨伝えておきました。


メニューの内容

きましたよ。アミューズですよ

お祝いでシャンパーニュを同行者の方へ。

シャンパーニュの名前きくの忘れました

じゃ、私は炭酸水かな…と思ってたら、ソムリエさんがノンアルコールのスパークリングワインを勧めてくれました。他の銘柄に比べて甘みが少ないそうで確かに食事の邪魔になりません。お値段はこのお店のソフトドリンクレベルですので、酒税がかからない分お安いのかしら。というわけで、食事の間もこちらにしました。

もっと早く知っておけば、これまでの外食人生変わってたかもしれぬ
モノホンのシャンパーニュとノンアルコール 見た目じゃ分からん
チュロスのカナッペ
黒胡椒クッキーのカナッペ

アミューズブーシュ(普段使わぬ単語)は「甘くないチュロス+そら豆+木屑にみたてた18年ものミモレット」と「黒胡椒のクッキー+苺+クリームチーズ+プッラーダ」のカナッペ。チュロスのカナッペの出し方がすげえと思ってたら、


シマアジと玉葱

メニューに載ってないシマアジのお皿もきましたよ。
新玉葱のムースの上にシマアジ、甘夏と焦がし玉葱、チョリソー味の泡。
「これがエスプーマというアレだっけ…」と思いつつ泡を舐めると確かに燻製肉の味がして、をーう。

前菜です。ワインペアリング開始です

パテ部分
枇杷部分
全体像

「鹿肉のパテアンクルート ビワ フェンネル」がいらっしゃいました。
砂糖でキラキラした皿の上に赤ワインを煮詰めたソースを敷いて小さな枇杷とフェンネルのサラダが添えてあります。ピンクの粉末はサクラパウダー。春ですね。


ブライダ ブラケット・ダックイ

ソースが赤ワインベースというのもあるのか、こちらに合わせたお酒は北イタリアの「ブライダ ブラケット・ダックイ」
ブラケット・ダックイ←この部分がブドウの品種名とのこと。
5.5%と凄く軽くて、ちょっといただいたらジュースのようでした。鹿肉のパテがそれほどおもくないし、サクラや枇杷の香りを邪魔しないのであるなぁと。

リゾットが来ましたよ

スペイン産栗豚ベーコンのリゾット

豚+ハマグリ+菜の花のリゾットが来ました。パリパリの揚げた白魚がアクセントです。盛りは小さいですが、豚の脂とハマグリ込みの少し強めの塩味に菜の花の苦みが拮抗している濃ゆい三すくみ状態なのでこの量なのかと。

ステンレス樽生まれのノラ
グラスの種類がおおい…

こちらに対するワインペアリング2杯目はスペイン・ガルシア州 アルバリーニョの白ワイン「ノラ」
柑橘、青リンゴやミネラルの香りを活かすために木の樽ではなくステンレス樽で作るとのこと。ちょっと舐めてみるとプラセボかもしれませんが、遠くに潮の香りがします。ハマグリも海だし。そうなのか。

因みにワイングラスの種類を聞いたら「**という品種だと4種類、**だと2種類」みたいに品種毎にバリエーションがあるとのことで、どこでもそうなのかもしれませんが、そういう考え方でグラスを準備しておくというのは知らんかったですよ!というか、よく間違えませぬね。

メインです。ウズラです。

グリーンピースとアスパラ+桜エビ
照り焼きバージョン
シンプルグリルバージョン
全体像


道徳の教科書に出てきたフィンガーボール

というわけで、ウズラは播磨山椒をきかせた照り焼きと、シンプルなグリルの2種類で。付け合わせはグリーンピース、桜エビ、アスパラガス。
ウズラって、ちょこっとしか出てこないのかと思ってましたが意外と食べ応えがありました。クセもない。
フィンガーボールがあるので、脚の方は適宜手を使いつつ。

米国PBSのロゴっぽい レ・クチュール

こちらに合わせるお酒がフランス・ロワール地方のレ・クチュール。
ロワール地方はアスパラガスが有名なのでそちらも意識しての組み合わせとのこと。カベルネ・ソーヴィニオンのお母さんにあたるカベルネ・フランという品種だそうです。ブドウに親子関係があるなら、嫁姑関係もあるのでしょうか。
香りの昇り方が華やかで赤い果実や花の香りの層がフワッときます。でも、押しつけがましくないのはウズラに合わせてるのかな。これが、牛とかだともっとパンチが効いた強いのが来るのかも。
今回のワインはどれもふんわりしてて、春のムードです。

チーズ(アラカルト)

アラカルトでチーズのワゴンが来ました。私は「甘いものに集中したい(べ、別料金、怖い…)」と謎の理由で見送って、同行者の方が2種類。ラベンダーのハチミツも。

あまいものみっつ

口直しにサクラのアイスクリーム。前菜で見たサクラパウダーがここにも。

皿に文字が…

そして、デザートのバジルのパンナコッタ。中心部分がパンナコッタで、周りを苺スポンジとソースが取り巻きます。レモングラスアイスに乗った飴細工もバジル風味。


ロバート・モンダヴィ・マスカット・ドロ


甘露甘露


こちらに合わせる最後のお酒は ナパ・ヴァレーの「ロバート・モンダヴィ マスカット・ドロ」バジルも意識しつつ、苺にフォーカスしてのマスカットとのこと。
果物とマスカットの組み合わせは強力らしい。
これも飲みやすい。

で、最後にお茶と一緒に砂糖をまぶしたクレモンティーヌの硬いゼリーと、ピスタチオの焼き菓子と、蜂蜜とレーズンのチョコレートがお茶と一緒に出てきましたが思い切り写真を撮り忘れてしまいました!

スタートが1730で、お会計を済ませて外に出たのが2030過ぎと3時間かけてゆっくり味わうコースでしたが、ソムリエの方の丁寧な説明に聞き入ったり、ソファーに座るときに給仕の方がクロスを押さえてくださったりと、とても大事にされてる感が一杯の素敵な時間でした。
因みに、同じメニューをまた食べる機会がある場合は、事前に相談すればワインペアリングの内容を調整することもできるそうなので、料理を作る人と、ワインを選ぶ人、両方の気持ちが入ったこのシステムはお勧めです。やっぱり、体験してみないと分からない事ってあるのですね。


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