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(毎週ショートショートnote)お題・スベり高等学校

ようやく来たんだ
目の前の光景に呟く主人公。

こんなの初めてレベルで胸高鳴る。
なんせ知ってはいたけれど
噂程度だったんだもん。

幼稚園、小中高、大学まで
エスカレーター式のエリート校。

幼い内に取り組む事で
子の負担を減らしたい親心。

しかし窮屈はいずれ反動へ
敷かれたレールの上、悩む反抗するetc.
抑え続けた自我!

それらがいっぺんに訪れて壊れてしまわぬ様に
実はこの「スベり高等学校」は自由な校風もまた特徴的、その種明かしが今。

目の前にあるふたつのルート。

ひとつは、大学もまたエスカレーターで
見慣れた登りの階段。

そうしてもうひとつ雨ざらしの滑り台。
何があるのか未曾有なゴール。

そう、登るんじゃなくてスベるという。

登り疲れて見た先に
実は想像もしない未来があるとしたら?
童心に還るようにワクワクしながら
あなたの人生を生きて。

雨粒を残す様子がとても美しい滑り台。

「スベり高等学校」出身の主人公がそれに魅了されたのは言うまでも無い。
(410字)





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