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どのようにマインドフルネスを習慣化したか?

マインドフルネスを習慣化できたらどんなによいでしょうか?

そう思ってる方は、多いのではないでしょうか?このテーマは、当センターで開催している講座においても、ニーズの一番高いテーマです。

今回は、臨床心理士で、マインドフルネス講師である私が、どうADHD傾向や、トラウマ経験という壁を乗り越えて、マインドフルネスを習慣化できるようになったか?をお伝えしていきたいと思います。

ADHD、トラウマだけでなく、精神的な課題は、マインドフルネスを身につける上で、しばしば目の前に立ちはだかる大きな壁となります。

その一方で、壁を乗り越え習慣化できてしまえば、精神的な生きづらさを抱えた人にこそマインドフルネスは、素晴らしい効果を発揮してくれます。マインドフルネスは、「ちょっと取り扱いが難しい自分」とうまく付き合う方法を教えてくれる素晴らしい方法です。精密な自分取り扱い説明書が、書き上がるイメージです。

2018年からマインドフルネスの実践を日々継続しているので、自分がどのように、マインドフルネスを学び、習慣化させたのか?をここに書いておきたいと思います。どなたかの参考になれば、うれしいです。

(1)マインドフルネスを知識としてしか知らない時期

20年前くらいから、知識としてマインドフルネスが、臨床で役立つということは知っていました。

憧れの心理学の教授マーシャ・リネハンが弁証法的行動療法の中で、マインドフルネスを大切な要素として位置づけており、ボーダーライン・パーソナリティー障害の患者に有効だと、聞いて心踊りました。

しかしながら、その具体的な実践方法「目の前のことに、意識をむける」と読んでも、まったくピンときませんでした。「はあ?」「なんのこと?」といったかんじで、さっぱりわかりません(汗)というか、できませんそんなこと。

その頃(20代)は、フォーカシングなどの身体や感覚にアプローチするやり方も、必死に押さえていた具合の悪い感情がでてきてしまうので(汗)、とても苦手でした。今考えると、その頃はっきりと見たくなかった感情とは、「見捨てられ不安」「愛着の課題」「自立や親密さについての葛藤」などドロっとしたものでした(汗)

知識としては、知っていてても、マインドフルネスの実践はゼロの時期がずっと続きました。それに、この頃マインドフルネスを実践しても、自分の問題を直視できない時期だったので、実践を深めることや継続することは難しかったと思います。

その後、12ステップ・プログラムにつながって、自分の問題行動や、性格傾向などドロっとした部分を直視して、仲間の中で安心を味わうことで、かなり変わることができました。

その後、仕事と育児に頑張り過ぎてしまった際に、お医者さんに「マインドフルネス」をすすめられたのですが、なぜかキャンプをはじめました(爆) 少しだけ、マインドフルネスの今度はやり方の本を読み始めました。

(2)寝る前にマインドフルネス・アプリで値落ちする時期

・試験前に不眠になり、マインドフルネスを取り入れるように

2018年に、公認心理師の第一回試験を受けなければならないことになり、試験勉強を半年前くらいからはじめました。・・・勉強など久しぶりにするので、緊張して不安で眠れなくなりました。だいたい、人生いつも緊張しているので、なにかイベントがあると、もうぐったり。

あ〜どうしよう。合格するかなあ〜 落ちたらどうしよう〜

そう思いながら、いろいろ心理学の勉強していると、心の健康維持にマインドフルネスが、やはりよさそうよ?とわかり、「試験が無事おわったら、せっかくだからマインドフルネスの勉強をしよう〜」と思いました。

雑誌で読んだ、ヨガ系のアプリのマインドフルネス瞑想がよさそうだったので、毎日「除夜の鐘」の音を聞きながら、複式呼吸をして寝落ちするというのを繰り返していました。マインドフルネス=呼吸法と勘違いしていたようです。

たまに、そのアプリで、ガイドを聞きながら瞑想しましたが、座ってする瞑想は、落ち着かず、ムズムズするので、苦手意識があり、あまり続きませんでした。

すみません、アプリの名前が思い出せません。

あと、本の付録でついているCDのガイドは声は良いのですが、あまり効きませんでした。

(お陰様で、なんとか試験には合格できました。)

(3)8週間のオンラインMBSRを受講

・静坐瞑想の習慣がつく

・ADHD傾向が強いと気づく

まずは、英語で無料でできるオンラインMBSR(マインドフルネスストレス低減法)、を受講しようと思いました。Youtube動画や、音声ガイドを使いながら、「人と直接やりとりせずに」マインドフルネスが身につくらしいので、人見知りな自分としては好都合。ひっそり、はじめました。

ここから、毎晩、除夜の鐘を効きながらの複式呼吸の習慣が、「英語のマインドフルネスのガイドを聞いて寝る」に変更されました。

なかでも、マインドフルネスの父、ジョン・カバットジンの瞑想ガイドのCDを購入し、毎晩聞いて寝ていました。特に好きなのが、「寝たままの瞑想」どれだけ、横着して、寝たまま瞑想したいのでしょうか・・・(笑)

MBSRでは、ボデイスキャンをまずやります。ボディスキャンを寝ながら実践したら、トラウマを思い出しました(汗)。家族が援助職なので、トラウマ思い出しちゃった・・などと話たりもしつつ・・(基本的にトラウマ記憶はすべて、処理して、自分のなかで整理が着いています)

今度は、静坐瞑想を練習しはじめました。苦手な座る瞑想です。

座って、やってみました。 ものすごい足がムズムズして動きたいです。まずは、5分、10分と、「忍耐じゃ!とりゃあ」と思いながら、座る練習をしてみました。

「動きたい」のと「好き嫌い」が、沢山でてきてびっくりしました。とにかく、毎晩、なんとなく瞑想っぽいことをしてから寝る・・というのが習慣にはなっていたので(アプリで寝落ち含む)、とにかく寝る前に5分-10分ガイドを聞いて寝ることは苦痛なくできるようになっていきました。

そんなことをしているうちに、8週間のMBSRが終わり、静坐瞑想は30分くらいできるようになりました。寝る前のアプリが、寝る前の静坐瞑想に少しずつ変わっていったのです。朝やろうと思ったこともありましたが、二度寝したりして、うまくいきませんでした。

ヨガは、瞑想ほどは続きませんでしたが、静坐瞑想と、寝ながら瞑想は、その後も続けました。

MBSRが終わってから、「私の生きづらさ、多分ADHDだわ」と気づいたので、必要なケアを受けました。

その後は、MBSRやMSC(マインドフル・セルフ・コンパション)などリアルタイムでのオンライン講座を受けるようになり、教えてもらって、皆さんと一緒に瞑想する楽しさもしり、ますますハマっていきました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

知識としてのマインドフルネス、アプリで寝落ち、継続講座の宿題をなんとか実践・・・この3段階を経て、ついに習慣化ができるようになりました。

なんでその後も習慣化が続いているかというと・・・「マインドフルネスをすればするほど、なんだかいいことがあるから」ですね。

集中力が増すとか、ただそのままでいることの幸せ感がアップする、いろいろなことにメタ認知的視点から気づくなど・・・エゴにもずいぶん気づくようになりました。エゴとマインドフルネスの話は、また今度書きたいです。

結局続けられているのは、自分をよりよく知りたいことと、幸せに近づくための方法を知りたいから・・なのだと思います。

あとは、科学的根拠「脳の可塑性」などの文献も繰り返し聞いたり、見たりしていると、自分に暗示もかかります(笑) やればやるほど、筋肉がつくように、脳のトレーニングになっている!と思い聞かせてやっています。











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