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レポート第7回レタスマインドフルネスワークショップ8

(続きです)

世間にはスピリチュアルな能力を持つ人を「すごい」とか持ち上げる風潮もあるけれど、実証できない能力をあまりに高く評価してちやほやする、依存するっていうのはとても危険なことです。
もちろん我々も修行や瞑想をしていることで他の人の相談に乗ったり、こうして指導することがあるので、特権意識を持つ危険をいつも意識していなくてはいけないと思っています。
あらゆる現象が、人が、状態が自分の先生であって、修業すればするほど謙虚にならざるを得ないというのが本当ではないかと思います。

マインドフルネスの効力は自分の今の状態に正直で、あるがままに見られるということ。
そうやって観察することで、次の一歩を自分で意識して選べる。
何を基準にして選ぶかというと、「自分を含めた皆のためになること」という基準で選ぶんです。

そうするために大切なのは心の中のガラクタ整理で、繰り返し出てくる反応があるのは何か原因があるっていうことです。
その原因を追究するかどうかは、その人の状況によります。
ただ「今、ここ」に立ち返ることで解消する人、場合もあるし、それだけでなくて過去の出来事が心に与えている影響を取り除くような、心理療法的なアプローチが必要な人や場合もある。
そのバランスを見きわめようとしてやっていると、必要な情報が向こうからやってくることがあるんです。今まで見えてなかったものが見えてきたとかね。だから聞法することは大切です。
師匠は大切ですが、その人だけではなくすべての現象が師匠になってくれます。

五戒に反していないか。
みんなの役に立っているか。
この軸がないと、「委ねている」なんていっても、ただ流されているだけです。
最終的には戒を守れているか、そして苦が無くなっているかということですね。

委ねることは大切です。完璧にできたら素晴らしい。
でも、委ねることなんて今の自分にはできないんだと正しくあきらめて、現実にしっかり気づいて自分を見てゆくことの方が、こじれず、清々しいと思います。

絶対的に真実と信じ込むことなく、自ら実証してゆくのがヴィパッサナー瞑想であり、マインドフルネスで《あるのだから、そういう姿勢を保ち続けて欲しいです。

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ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
レタスマインドフルネスワークショップ、次回は5月6日開催予定です。
よろしくお願いいたします。

(この項終わり)