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褒めればいいってものじゃない 思春期の子育て

私は娘たちの誕生日カードには、毎年、年の数だけその子の長所を書いている。
例えば、10歳なら10個、私から見たその子のいい所を伝える。
思いやりがある、自分の意見を持っている、みんなを笑わせるのが好き、など。

これは昔、親野智可等先生が講演の中で、「毎日子供と生活している人ならば
、子供のいいところを10個以上簡単に言えるくらいじゃなきゃダメだ」と話されているのを聞いて、そうだ!誕生日カードには、子供の良いところを歳の数だけ書こうと思って始めたことだ。

私の両親も欠かさず誕生日カードを書いてくれるが、その内容が毎回いまいち心に響かず、心に響く内容ってどんな内容かと考えたときに、自分の良いところを伝えてくれるようなカードだったら読み返したり、取っておきたいなぁと思ったのも理由の1つだ。


今年は長女が18歳になり、18個のいいところ書いたが、彼女の反応は思春期に入って以来イマイチだった。


私の人生のバイブル「テレフォン人生相談」で、とある相談の中、回答者の先生からこの様な言葉があった。

子供は親の期待に応えようとする。
思春期に自分で(仮の)自我を確立し、大人になるにつれ、本当の自我を徐々に確立していく。自我の確立がうまくいかないと、小さい頃の自分であろうとしたり、親の期待に沿ったものになろうと演じてしまう、、、、

もしかして私のやっている事は子供の自我の確立を妨げているのかもしれない、、、と思い始めた。
良かれと思って始めたこと。
誕生日前には誕生日カードを書くために、その子を改めてよく観察して、その子の良いところ、個性を探し、カードを書くと言う習慣も気に入っていた。が、自己満足だったのかもしれない、と思いはっとした。


愛情は自分の気持ちを伝えることだけじゃない。

思春期の子供に対する愛情表現は、きっとありのままの子供をただ受け入れることなのだろう。

褒める事でもなく、ただ仮の自我を確立して何とか生きていこうと奮闘しているその子をただ黙って受け入れる事なのかもしれない、と思った。
(これは夫がやっている事だ。。夫は褒めたりせず、いつもただただ黙って受け入れている。)


何がいいのかはその子によって、きっと大きく変わるでしょう。
本当に大切な事は、その子をよく観察すると言う事なのかもしれない。


このカードの方法が合ってる子もいるでしょう。
多分、次女には合っている気がする。
でも、長女は真面目で親思いなところがあり、母親から見た良いところの自分を演じなければいけないと思ってしまうかもしれない。

長女が、イマイチ喜んでいない姿で、私が気が付けばよかった。この方法は良い方法だ!って思い込んでたからなあ。思い込みって怖い。

でも今気がつけてよかった。

全てはその子によって違う。
だから子育てに正解はない、っていうのでしょうね。

これからはもっと観察してみます。



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