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帰宅願望( *´艸`)

「あ~、仕事疲れた。
はよ帰ってビール飲みたいわぁ。」

私の中では、これを「帰宅願望」と言う。
だってホッとして、自分らしくいれるところで眠りたい。
でも、認知症グループホームでは違うらしい。

「家に帰らなきゃ」と言われたら

「私、家に帰らなきゃ」と言われた介護職員は、「また明日にしましょうね。」と答えるのが正解らしい。
でも、私には「明日」は永遠に明日で、明日になっても「また明日」。
そのまた「明日」になっても「また明日」と答えるのは、正直つまんない。

残念がる

そこで、「私、家に帰らなきゃ」と言われたら。
「え~、帰るのぉ。
一緒にいてほしいなぁ。
寂しいなぁ。」と残念がる。
たいがいの人が、ここでビックリする。
「私、ここにいていいの?
必要とされてるの?」って。

「家」の場所を聞いてみる

そして「家はどこにあるの?」と尋ねる。
するとほとんどの人は、自分が帰りたい「家」の場所を教えてくれる。
子どもの頃に住んでいた家。
結婚した頃に夫婦子どもと住んでいた家。
住所まで正確に伝えてくれる人もある。

どんな「家」か聞いてみる

「そこはどんなとこなん?」と続けて尋ねる。
庭があったのか、二階建てだったのか、誰がいたのかなどなど。
思い思いの「帰る家」を話してくれる。

そして、色んな用事があることを伝えてくれる。
「お葬式の準備がある。」
「母親が待っている。」とか。

その「家」を褒める

そして、彼らが帰りたくなるような素晴らしい場所を褒める!
「そんないいところやったら、帰りたくなって当然やと思う。」
「いいなぁ、そんなステキな家があって。」など。

でも「家」に帰る手段がわからない

だいたい共通してるのは、「帰る手段」を聞くとわからなくなってくる。
「道が分からない。」
「どうやって帰っていいのかわからない。」
「息子が車で迎えに来てくれる。」とか。

そして、私は方向音痴( *´艸`)と主張する

そして、私も道がわからないことを伝える。
「私な、方向音痴やし、この辺知らんから難しい。」と。
加えて
「私も道わからんから、帰る時はちゃんと携帯持っていきや。」
「そんな素敵な場所、私も一緒に行きたい!」
「今度帰る時は私も連れてってなぁ。」など。
そうすると、たいがいは「じゃぁ、今日はここにいる。」となる。

なんでやろうなぁ、知らんけど( *´艸`)

でもこの方が、介護職員も入居者さんも、お互いに楽しくないかい?

#未来のためにできること