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フラペチーノがいつまでも飲めない

美容院で髪の毛を切りに行き、
ついでにといろんな用事を済ませた。

大阪駅で乗換案内を見る。
次の電車まであと15分か。
私はスタバに行って、フラペチーノを買った。
朝モスをしてから何も食べてないし飲んでない。
確か新しいフラペチーノが出てたはず。
電車の中でちょこちょこフラペチーノを飲もう。

だが、私は2つ計算違いをしていた。

電車が来て無事座席に座れる。
ふぅ。紙袋からフラペチーノを出そう………
あ、飲めない。

計算違いその①:電車に乗った時間帯
完全に帰宅ラッシュとかぶってしまった。
座れたとはいえなかなか体が動かせなかった。
せいぜいケータイで何かをすることができるのみだ。
あー、しばらく混むな。
まぁ、20分くらい我慢すれば…
私が仕事で帰る時間は、帰宅ラッシュよりも少し後。その計算でいたのだが、
完全に帰宅ラッシュを舐めていた。
いつもけっこう降りるな、って駅に到着しても
なかなか人は減らなかった。

計算違いその②:持って帰った荷物の量
美容院の後、私が済ませた用事は以下の通り。
・無くなりかけている乳液を買う
・郵便局での用事
・欲しかった竹脇まりなさんのマットを買う
あっ、プロテインも買ったわ。
・修理に出していたカバンを取りに行く
とりあえず盛りだくさん。

当たり前だがこれだけ用事を済ませたら
荷物がある程度できている。
特にマットは重くないけど大きさはあるので、
4人席の通路側に座席の横に沿わすしかない。
つまり窓側には座れない。
窓の横にフラペチーノを置く計画はもろくも崩れ去ったのだ。

仕方ない、人が少なくなるまで待とう。

私はケータイでツムツムをしながら待った。
私の手はツムを一生懸命消す。
私の足はフラペチーノの冷たさを感じる。
しかし、1時間弱待っても人が少なくならない。
いつもたくさん人が降りる駅を知っていただけに、
計算がどんどん狂っていくことが、ある意味おもしろかった。
でものどがカラカラで、早く飲みたかった。

ある駅に着いた頃、少し人が少なくなり、しばらく停車するタイミングがあった。
右見て、左見て、今ひとくちだけ飲むぞ!
と決心。ストローをさっと通し、ひとくち飲んだ!

あぁーー!おいしい!
スタバのお姉ちゃんが言ってた通り、
ストロベリーフラペチーノチョコレートver.は
アポロみたいだ!!
実に1時間待っただけあるぞ!
また人が減ったら飲もう!

その少し後、プチ事件が起きる。
私の隣の席が空いた時、
おばあちゃんが「すみません」と私に声をかけた。
どうやら座りたいらしい。
おばあちゃんは「窓側にズレてほしい」と
私にお願いをした。

普段の私ならすぐに窓際へズレるのだが、
竹脇まりなさんのマットが大きくて、
そして乳液・プロテイン・スタバ・修理あけのバッグと、荷物が多くてズレることができない。
「ごめんなさい、荷物が大きくてズレることができないので、こっち(窓際)座っていただけますか?」と答えることにした。

おばあちゃんは
「わかった!じゃあ荷物だけ置くわ!今日いっぱい買っちゃったからね!」と言い、荷物を置いた。
私よりは多くないけど確かに両手に荷物をおばあちゃんも持っている。

何だか視線を感じる気がする…

20〜30代の若者が席を移動することもなく
譲ることもなくおばあちゃんを立たせている構図。
あぁ、席を立ってしまおうか。
と思った時、おばあちゃんが
「あっ、座れそうだな」と言って私の隣に座った。

気持ちは落ちついたものの、
もう電車を降りるまではフラペチーノは飲めないと悟った。
「あいつ、フラペチーノ飲んでるで」
「座り続けたかったのはそのためか」
なんて思われたくなかったからだ。

さらに10分後
最寄り駅に着き、母の迎えの車が来るまでの間
勢いよくフラペチーノを飲んでいた。
1時間半近く焦らされたフラペチーノは溶けてしまっていた。

アポロ味はまだ残っていた。
でもフラペチーノを買うときはちゃんと計画しようと考えたミンチョンであった。

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