メガバンク中国事業:注力領域の慎重な選別必要か

日系メガバンクが中国で現地企業への貸し出しビジネスを大きく行うのは、得策ではないと考えられる。先行するHSBCやSCBでさえ、リスク・コストに見合う収益を実現できず、縮小傾向にある。理由は下記。

1)審査や回収の複雑性・コストが日本市場を大きく超えること

2)優良企業は中国系銀行で資金需要が賄えるため、日系に残された顧客はよりハイリスクの可能性が高い

3)人民銀行総裁なども認める様に、マクロレベルでレバレッジが高く、不安要因が高い

4)金利設定の自由度がまだ低い上、資本流出入における監督部門の恣意性・不安定性あり

そのため、いたずらに規模を追うよりは、海外の協調融資や国際決済、海外資産の管理、プライベートバンクなど、強みを持ち、かつ(人民元ベースの)バランスシートを大ききくつかわないビジネスを主軸とした方が良いのではないか。

https://comemo.io/entries/3779

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