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イキウメ感想

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観劇感想:イキウメ「図書館的人生Vol.4 襲ってくるもの」@東京芸術劇場

観劇感想:イキウメ「図書館的人生Vol.4 襲ってくるもの」@東京芸術劇場

図書館的人生、第四巻は意識の中の魔物、「感情、衝動、思い出」についての短篇集。
誰かの何気ない一言で湧き上がってきた感情。
突然、心の中に火花のように現れては消えていく衝動。
見知らぬ人の芳香や懐かしい音楽が、否応なしに引きずり出す思い出。
それらはふとしたきっかけで襲ってくる。意志とは無関係に。
無視することはできても、無かったことにはできない。
私達の日常は平穏に見えて、心の中は様々なものに襲

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観劇感想:イキウメ「天の敵」

観劇感想:イキウメ「天の敵」

「人生という、死に至る病に効果あり。」

恒例となった前川さんのホームグラウンド、劇団イキウメの公演です。

2017年5月に見に行ってまいりました。

過去作品「図書館的人生 Vol.3 食べもの連鎖」の追加脚本verです。

奇しくも人の血を飲むことで永遠の命を得た人間(ドラキュラ)の伝記モノ。

(主人公は別の人です)

<あらすじ>
ジャーナリストの寺泊 満(安井順平)は、菜食の人気料理家

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観劇感想:カタルシツ「生きてる時間」

観劇感想:カタルシツ「生きてる時間」

2017年2月。

いつも見に行っている劇団イキウメの番外編(?)カタルシツの公演です。

今回はなんと落語家さんとコラボ!ということで、落語の語りシーンと演劇シーンを交互にやる感じでした。(話としてはつながっている。)

過去作品、「表と裏と、その向こう」(2008年)をベースにしています。

とはいえ、登場人物は削られ、ラストもちょっと違ったような。。。

見てしばらく時間が経ってしまったので

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観劇感想:遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

2016年の秋に見に行ってきた演劇の感想メモです。

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参
[原作]柳田国男 (「遠野物語」角川ソフィア文庫)
[脚本・演出]前川知大
[出演]仲村トオル 瀬戸康史 山内圭哉 池谷のぶえ 安井順平 浜田信也 安藤輪子 石山蓮華 銀粉蝶

いつも見に行っているイキウメの脚本家、前川さんの外部公演(?)です。

BRUTUS (ブルータス) 2016年 11月1日号にもインタビュ

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映画「太陽」の感想

映画「太陽」の感想

大好きな前川さん脚本ということで、GW前半に見に行ってきたのですが。

TV役者の目玉は神木君ぐらいということもあり、すごーーーーーくガラガラでした('Д')モッタイナイ…

映画「太陽」webサイト
http://eiga-taiyo.jp/

監督と原作者インタビュー
http://www.cinra.net/interview/201604-taiyo

太陽の詳細は別の記事を参照してもらう

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イキウメ

大好きな劇団、イキウメの「ミッション」という舞台で、登場人物の一人が話していた事。

母親が入院していた時、その人は自分の家でも寝る前に必ず小さく「おやすみ」と母親に向かって囁いていたそうだ。

ところがある日その小さな慣例を忘れてしまい、その翌日母親は亡くなった。

ずっと守り続けてきた自分の小さな儀式を、ある日突然本当にささいなことで「うっかり」忘れてしまったがために、悲しい出来事が偶然起こっ

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観劇感想:イキウメ「聖地X」

私の大好きな劇団、イキウメの講演を2015/5/13に見てきました。

公演概要がpdfなもので、一部抜粋しますよ。
http://www.ikiume.jp/
■東京公演:5月10日(日)-5月31日(日)(プレビュー公演:5月10日)
 会場:シアタートラム
■大阪公演:6月5日(金)-6月7日(日)
会場:ABCホール
チケットは各プレイガイドへどうぞ。



■introduction

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観劇感想:イキウメ「太陽」

観劇感想:イキウメ「太陽」

映画「太陽」を見てから約2週間後。
本家舞台版の「太陽」を見に三軒茶屋のシアタートラムへ行ってきました。

七里ヶ浜オールスターズに書き下ろした「双魚」とはすっかりイメージが違っていますが、イキウメによる「太陽」は今回で2日目の公演(再演)。

役者は変わっている方もいましたが、基本的には配役もストーリーもほとんど前と同じでした。
にもかかわらず、違った印象を受けたのは演出の違いかな?

■あらす

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