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【漫画紹介001】トルソの僕ら

ちょっとずつ気に入った漫画でも紹介していこうかなー、と思います。

まずは100冊目指して紹介していきたい。

1回目は「トルソの僕ら」(墨佳 遼)です。
上下巻でなので全2巻。


人間と「人ではないもの」の交流が描かれた短編集で、1巻3話ずつ収録されています。

こころあたたまるほんわかストーリーかと思いきや、3話のうち1話はちょっとゾクっとくるちょいホラー仕立て。

毒やせつなさも混じった素敵な短編集です。

人と「人ではないもの」の交流自体は、ファンタジーでよくあるモチーフで、特別珍しいモチーフではありません。

ただ多くは長編で描かれていて、「人ではないもの」について思いをはせたり、「人ではないもの」によってこちら側(人間側)が何かを「学ぶ」というタイプのものがほんどです。

この「トルソの僕ら」は、短編集な分、ただその関係性が描かれるのみで道徳的なメッセージ性は薄いです。

ひたすらその「間」を繊細に描いてる。

上下巻3話ずつなのですが、ほんわか・ゾクっと・ぎゅう、ってくるのの3本セットなんです。

(最後のぎゅう、は切ない感じね。)


線の多いふんわりした絵なので戦闘シーンは少し見辛いのですが、日常シーンなんかはむしろそれが生きていて話とマッチしていて良い感じ。

どの話においても、出てくる「人ではないもの」は、共通してとても純粋なものとして描かれています。

それがむしろ主人公である「人」との絶対的な距離を感じて、通わせたいのに違う、というもどかしさがあるんですよね。。。


心落ち着けたいときに読んでほしい作品です。



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