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毎日の8時間、全部会社で使う?

“私” はここ数ヶ月、『生き方』とか『働き方』についてモヤモヤ考えている。
一人で考えてると「なんで働くんだろー。いやもう働きたくないなあ。」っていう気持ちが生まれてきた。
反抗してても仕方ない。 

私と同じ年に就職した男の子と話した。お互い新卒2年目。
彼は、コンサルや広告に就職する友人も周りに多い中、色々迷って自分がやりたいことを優先して会社を選んだ。でもやっぱり葛藤あるよね、って前からちょこちょこ話していて。

***

働く側の多様性って、全然ない

鈴木「なんか、数か月前に」

友人「うん」

鈴木「もう働きたくない、って思ったの。それは今の会社で働きたくない、ってことじゃなくて、なんで働いてるんだろうみたいな。それで働くってなんだろうって」

友人「そう、俺、気になってたんだけど今は楽しいの?」

鈴木「働くっていう枠の中では楽しいかなあ。他の企業で働く、とかと比べたら」

友人「そもそも働くってだるくねって?まあ確かに働くってなにって感じだしね。その時は何がしたいって思ったの、他に」

鈴木「なんだろ、時間が縛られるのが嫌なのかな。8時間働きます、みたいな。起きてる時間ほぼ会社にいるじゃん。たまに外に空とか見に行くけど、絶対この時間長いほうが幸せじゃんって思って」

友人「それはある。でもそれ素直な感情だと思うけどね。俺、会社に絶対残ったほうがいいって思ってないしさ。だってこの8時間のなかで、綺麗な海はずっと波立ってるわけじゃん」

鈴木「そうそうそうそう」

友人「その横でばーちゃんがさ、あ~とか言ってるわけじゃん。なんの生産性もないかもしれないけど、そういう人もいるわけで。まじでこれだけじゃないから、なんでもいいからそれは考えるべきだよね」

鈴木「最寄りの駅に着いてめっちゃ綺麗な夕日見てさ、何やってたんだろ今日1日、みたいな。それは1日やってきた仕事の否定ではなくて、ちっぽけっていうのも違うけど、色んなこと沢山ある中の1つでしかないっていうのは忘れないでいたい。忘れないでいきたいし、そうしていかなきゃみたいな。毎日会社にいると忘れそうになっちゃうんだよね」

友人「もっと、自由に働きたいよね」

鈴木「うん。そういう意味で、最近楽しいなって思ってる広報とか、モノを書くっていうのは、」

友人「ああ、いいじゃん!」

鈴木「自分の働き方に、あ、それ結構いいかもみたいな」

友人「え、俺の知り合いのライターと話してみたら。編集部で働いてて、自分の幸せの感覚とかすごい大事にしてる人いるよ。会社からはちょっと遠いけど自分の好きな場所に住んでて、外作業したりとか。そういう働き方もできるから。いいよね、文字書けるのって。なんならいい場所で書いたほうがいい文章になるでしょ」

鈴木「私は森の中で書きたい」

友人「いいじゃんそれ。森の中編集者とかでやってみたら。開放的な文章は私に任せてくださいって」

鈴木「売りがね?(笑)」

友人「いいじゃん。俺さ、多様性あるとかっていうけど、別にねえって思ってるから。働き方っていうか、働く側の多様性は全然ないよ。ほぼ同じような思考の人が集まってさ。だからまじ森の中編集者みたいなのいいじゃん」

鈴木「森の中編集者、いい」

友人「でも、そういう人に書いてほしいって思うよな。いい文章だったら、それがどこで書かれてるとかどうでもいいじゃん。俺はどっちかっていうと強みが対面だからさ。人と会うのが好きだし、そうすると人が集まってるところに行かなきゃいけない。だから、俺の場合はもう少し技術の発展を待たなきゃいけないね。自分がいつもそこにいる、っていう状況をつくりだすには道具が必要。映像ホログラムとか。そうすれば、今エンジニアとか編集者しか無理っていうのができるようになるよね。そういう時代は近々くる気がする」

問題意識と、自分が心地いいと思う働き方が
上手く交わるところ

友人「逆に、なんでその会社だったの?」

鈴木「教育を変えたいって思って、それでベストなアプローチってなんだろうって考えてて。文科省が早いかなって思ったんだけど、本読んでたら、文科省入っても何十年かあるじゃん、先輩の」

友人「社内政治が」

鈴木「そう。解決したいことするのに時間ないし、無理だって思って。でも社会で弱い立場の人たちをほんとに救いたいって思ってる教育系の会社って、あんまなくて。他の会社にもインターン行ったんだけど、あんまりそういう感じじゃなくて。それで、本気で変えようと思ってるっていうのと、企業だけで解決しようと思ってないところがいいなって思った」

友人「部署はどうなの。最初違ったんだよね。そこは違うって感じがあったの?」

鈴木「向いてなかったかなたぶん。今の部署に来たのは、色々あったんだけど。言える範囲で言うと、去年の10月の中旬から4か月くらい体調崩して休んでて」

友人「なるほど」

鈴木「それはそれでキツかったし、戻ってくるまでに体調整えるしんどさみたいなのはあったけど、色んな人に支えてもらってそこは今もポジティブな感じで向かってる。ただ、休んだことで、逆に働くってことについて考える時間ができちゃって」

友人「なるほどね(笑)ぶっちゃけ今、もしかしたら文字を書く興味に変わってるとか?いい景色見てたい、みたいなのは想像つくんだけど。そうすると、会社で何かしてるっていうよりは、自分の中から出てくるほんとの欲求に従ってる感はあんまないってことだよね?」

鈴木「問題意識とか、人生かけて解決したいことはまさにここにあるの、間違いなく。ただ、あの時期に自分はのんびりしてたほうが気持ちいいとか、そういうことに気づいて。今やってることと、自分が心地いい過ごし方との間にギャップがあるなあって思ってる状況。でもやりたいことは間違いなくあるし、でもこっちも間違いなくあるし」

友人「心地いい働き方でやりたいことは実現できない?なんか別に問題意識が仕事にならなくてもいいじゃん?」

鈴木「文字を書くとかは手段じゃん?で、問題意識はやりたいこと、核みたいなことで、そこがなんか上手く交わるとこがさ」

友人「教育は絶対やりたいんだ」

鈴木「うん。家の経済状況で、子どもがこうしたいって思ったことをどうしても諦めざるを得ないっていうのがヤダって思って。それで子どもの可能性がつぶれるのがほんと嫌で。それをとにかく解決したくて高校、大学って進んできたんだけど、やり方は色々あるからどうしようとは考えてる」

友人「やりたいことはそれで、方法としてはそこのやり方じゃなくていいみたいな?」

鈴木「うちのやり方はすごい共感してて、でも自分自身の働き方としてどうしようみたいなのが」

友人「そうだよね。その、自分が幸せだなって思う瞬間が点々とある空間もしくは時間は、それはそれで欲しいわけじゃん」

鈴木「うん」

友人「それは今欲しい?要はなんか、今どっちをやりたいかだなって。両立を考えるのも手段だと思うけど。やっぱ自分の時間の方が、みたいな?」

鈴木「そこまでではないかも」

友人「ああ、じゃあ、今は家で観葉植物を育てるみたいなのが楽しい」

鈴木「そうそう。それくらいのバランス」

友人「なんかさ、結構空間的な幸せを感じる人だよね。空間もそうだし、小さい出来事とかの、裏を感じ取れる人かな。それ、一見やさしい時間が流れてるところでしか取れないようだけど、意外と取ろうと思えば取れるかもしれないよね」

鈴木「そうね。だから、それを積極的に取りに行く、そこに焦点を当てる、ってなるとブレると思うんだよ」

友人「確かに。だから今、もしかしたらいいところに近づこうとしてんじゃない?仕事は仕事で、やりたいことの軸を置いておいて、こっちで自分の家でちっちゃな幸せ。こないだ言ってた、アボカドから芽が出てめっちゃ大きくなったとか。だからその幸せが、働きながらちょっと目に入る仕組みとか作ってみたら」

鈴木「確かに。働いてる時間内に」

友人「そう。アボカド置いてあるだけで幸せになるかもしれないじゃん。とか、それこそ広報とかモノを書くとか、まじで家でできそうだから、そうするとか。環境設定すれば一定満たされそうだけどね。そういう感じではない?」

鈴木「うん、そうかも。そういう意味でいうと、今住んでるところには満足してる。満足してるっていうか、今とれる選択肢の中では」

友人「そうだよね。もっと欲を言うと、さっき言ったほんとにきれいな場所とか、そういう素敵な場所で。でもそれすげえ分かるわ」

8時間を全部会社で使うのか

鈴木「私の理想ね」

友人「理想理想、いいね」

鈴木「縁側がある、」

友人「似合うね、もうすでに」

鈴木「別に新築じゃなくてもいいんだよ」

友人「古民家」

鈴木「そう、古民家でも。で、1本樹があって、庭に。そんな広くなくていいから、その下で本を読みたい」

友人「それが365日あっても別にいい?」

鈴木「え、うん」

友人「え、それって重要じゃない。それとさっき言った問題意識の解決とどっちがやりたいの」

鈴木「両方」

友人「あ、両方やりたいんだ。じゃあ時間配分の話?8時間働いてたくないって感じ?」

鈴木「うん、8時間っていうのに、縛られてるからかな。意識が」

友人「まあ実際縛られてるからね(笑)それは意識の問題と、事実の問題もあるよね。9時に出社して、13時に退勤して4時間勤務とか。給料半額になってもそういう生活がいいみたいな?」

鈴木「半額になったら困る、ちょっと」

友人「でも、その経済的なとこ抜きにしたらそれが一番幸せ?それ実現する努力してみたら?」

鈴木「4時間でパフォーマンス出すってこと?」

友人「うん、今の会社の方。4時間でできるパフォーマンスを発揮できればそれでいい。で、そこですげえ成果出すんじゃなくて、そこにはちゃんと貢献してるし、興味ある分野で仕事してるっていうのは一定ある。でも、もう半分の時間が仕事になるかもしれないじゃん。樹の下で本読んでたらそれが仕事になるみたいな」

鈴木「うんうん」

友人「それってでも勇気の振り方だよね。だから別にそれでも飯は食えるし、ほんとにやりたいんだったらそっちで金稼いで、ってなるかもよ。お金を稼ぐってことに本気で向き合ってる人から見たら、今の給料って見え方全然違うだろうから。4時間で半分になっちゃうって考えるか、むしろ何かに投資してるって考えるか。俺重要だなって思う。その8時間を全部会社に使うかっていう」

鈴木「そうだね」

友人「俺は逆もあるなって思ってて。縁側でそれをやっちゃったから、めっちゃいい記事が書けるようになるっていうのもあると思うのね。特訓した後に縁側があるんじゃなくて、縁側があるからいい記事があるみたいな。だってそういう奴の方がおもろくない?いい記事書けそうじゃん。むしろこんな、ビルの中で書かないでって思う」

鈴木「あはは(笑)確かに」

友人「さっき言ってたライターの人は、休日とにかく自分の大好きな環境に身を置くのは自分にとって精神的に良くて、生きてる心地がするって。意外と休日どう使うっていうのデカいよね。5:2っていうのは?7日間のうち2日間は、自分の大好きな土地に行ってみる」

鈴木「そうだね。最近3連休の時はちょっとやってる」

友人「でも疲れちゃうよね。毎日それだとちょっと」

鈴木「うん、睡眠時間がもともと長い」

友人「9時間くらい?」

鈴木「平均したらそれくらい。それが一番、コンディションがいい」

友人「8時出社して14時とか15時まで働くんでも6時間分稼げる。時短で」

鈴木「それだとどれくらいのお給料になるかな。1日2時間マイナスだから..」

・・・ここから、すごい具体的な勤務時間と給料のことをひたすら話す・・・

友人「え、こんなんで話大丈夫?」

鈴木「うん、楽しかった」

友人「俺も。いい時間だった、ありがとう」

鈴木「ありがとう」

***

就活の時に「どの会社で働きたいか」は考えたけど、「自分はなんで働くのか」っていうところからくる「どうやって働きたいか」はあんまり考えてなかった。自分にとって“働く”がどういう意味を持つのか。“働く”って “お金”の問題とどうしても関係してきて。特に私みたいな「新卒2年目、大学卒業と同時に上京」なのだと生活するためのお金も現実問題あって。だからここには “生き方”、 “暮らし方”も関係してくるんだよね

「人生かけてこれを解決したい!そのために何かしてたい!」っていうのは働く前からあるけど、「具体的に日々の業務ベースでどういう働き方がしたいか」は働き始めて直面したことで。自分が心地いいと思う生き方と仕事とをどうにかしたい。ある程度切り分けて考えるか、融合するかとか色々選択肢はあると思うけど。
どんな働き方が自分に合ってるんだろ。

ではまた。

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