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短編小説 ハーチン空に舞う2034②

この物語は、今から10年後の近未未来のお話です。☺️
近未来に起こりがちな男女間な心の移り変わりを表現してみました。よかったら読んでください。

前回のお話し

で今回のお話は✨



オレンジの女

「ヤックン
もうやっくん?」



ドド

ドンドン

「あー!もう!」

やくまるはため息をつきながら、大切なグーグルカプセルが壊れてしまってはいけないと仕方なくドアをあけた😓



何だよー!






彼がカプセルから外を覗くと太い足が見えた。




👣

それをたどっていくと太い女が仁王立ちしていた。



眼鏡をかけて派手なオレンジ色の洋服を着ている女。髪の毛は白茶紫の3色毛だった。

まるいオレンジが跳ねるかの如く弾力に富んでる肉体

年の割には若く見える女。

「やっくん!カプセルにずっと入りっばなしじゃない。
もう、現実逃避しすぎ!夢中になりすぎだよ!」

彼女は早口にまくしたてた。


(うるせぇなぁ!)


彼女の声は理想の恋人ナナの声とは真反対の砂利道を通る車トラックのようだった。


そして、彼の背中を愛情をこめてパンパンたたいた。
それは彼女にとってさりげなく彼に触れるための慰めものの行為だった。

しかし、その行為はやくまるという男にとっては軽い平手うちをされたような痛みをともなった。そして彼は言った。

「 おい、痛いじゃないか。せっかくいいところだったのによう。たく。じゃましやがって!デブ!」

彼はお笑い芸人が露骨にケンカするような口調でいつも彼女に話す。
彼はハーチンと話すときだけ自分の心の中の冷静でウキウキした僕(ぼく)は消えさり、俺(オレ)というもう一人の荒々しい人格が君臨されるのであった。


オレンジみたいに丸い女はその言葉を聞いた途端、少し悲しそうな顔をした😥。

「なによ。そんなこと言わないでよ。」
声が少し小さくなった😓。

やくまるは目を逸らしてつぶやいた。

(だってよぅ、しょうがないだろ。誰が見たってお前デブだろ。ブクブク太りやがって😤。せっかくよう、これからナナちゃんとお楽しみだったのに・・・)

やくまるはぶつくさ文句をいいながらカプセルから出た。


オレンジ色の服の女は白いドアの隙間に目を凝らして覗きこんだ
👀👀👀👀👀👀👀👀👀👀👀。


夫が夢中で作ったものはなんなのかを確認したかったのだった。



しかし、彼が出てしまうとドアはプシューと音をたてて瞬時に自動で閉まってしまってしまった。

🚀🚀🚀🧑‍🚀🚀🚀🚀



(あの人何を作ったんだろう?🙄😳🤔)

🚀🚀🚀🚀🚀🚀🚀🚀🚀

やくまるの方は彼女を見ながらつぶやいた。



(はぁ、これが現実かぁ。嫌になっちゃうよなぁ。

😮‍💨

おれ、なんでこのまん丸なオレンジのおばさんと結婚したのかなぁ。

😮‍💨

おれ、20年後、こうなるなんて知ってたらほんとオレ、結婚してねーわ!😤)

やくまるは若くて美人でかわいい女を瞬時に見つける。アナウンサーもしくはアイドルそしてグラビアの世界。可愛い女が大好きなのだ。


(男の夢とはそんなもんだろう🥰ずっと年取らなくてかわいい女AI恋人ってほんと最高だよな🥰🥰🥰🥰🥰🥰🥰🥰。

…だから俺は夢のなかにずっといたいのさ。😍✨…)

カプセルからでると彼は今まさに天国から落ちてしまったような気持ちになるのだった。

🩷🩷ヤックン?あのね、🩷🩷
AIと現実を比べるなんてご法度よ🩷


ダイニングテーブルの向こう側で


廊下からリビングの方に行くと、テーブルの向こう側で味噌汁の湯気が上がってるのがみえた。


妻が作った美味しそうな料理が彼を出迎えていた。




やくまるは思った。


(こいつの作る料理は確かに美味い🎉。家事もそこそここなす✨。
俺、結局はぁ‥‥胃袋つかまれてるんだぁ🙄・・・)



そう、思いながら彼は太った女の後ろをついて行った。

美味しいの作ったのよ。あたし…。

美味しい晩ごはん



「ハーチン、今日の晩ごはん何?」
🥗🍲🍜🥬🪲

やくまるは美味しそうな香りに負けたのか、少しだけ優しい口調で聞いてみた。



彼は思った。

(まあ、今日もとりあえず、✨美味しい✨ごはんにありつけるからな。🙄✨)


すると彼女は、彼が急に優しく話しかけたのが嬉しかったのか、堰ををきったかのようにウキウキと話だした🤗

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
「 あのね、やっくん、今日の夕飯はね、
西沢先生に教わったキャベツとコガネムシの塩麹炒めよ。

🪲🥬🪲🥬🪲🥬🪲🥬🪲🥬🪲🥬
あとキャベツのステーキっていうのも作ってみたの。これは、図書館で借りたこの本にのってたのなんとオレンジを絞ってかけるのよ。結構おいしいって評判なんだってよ。」


✨✨✨🤗🤗🤗🤗🤗🤗🤗🤗
↓キャベツのステーキの作り方はこちらにあるのかも??


やっくんとハーチン

その昔二人は恋人だった時期がある。

結婚式では
恋人から夫婦になっても
二人は
やっくん、ハーチン
と呼び合うことを誓った。



そして、結婚してもう20年の歳月が流れた。
2人の間に子供はいなかった。


🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬🥬

ハーチンは料理教室に通っていた。
料理が大好きなのだ。
基本、昼間は図書館に行っては料理の本を
読み漁り日々料理を研究していた。

🥣🥣🥣🥣🥣🥣🥣🥣🥣🥣🥣
最近では漢方薬の方も勉強中らしく、なんだか試験をとると勉強にいそしんでいた。


たまに西沢先生とやらと一緒にお料理教室を開いてわずかながらのお金を稼いでいた。


太った原因は料理の味見をし過ぎだからだと彼女は、言った。
そして彼女はつづけた。

🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲

流行りだす昆虫食と牛肉の高騰



「あとね、味噌汁はゲンゴロウを入れてお出しをとったのよ。

あと、アリのピリ辛佃煮もあるよ。

🐜🐜
じゃがいもにかけるとすごくおいしいんだって🥰
ちょっと今日は昆虫創作料
理にしたのよ。

🐜🐜🐜🐜🐜🐜🐜🐜❤️‍🔥❤️‍🔥❤️‍🔥
そしてやくまるは言った。

ゲンゴロウかぁ。あの、味噌汁はいいけどよ。」


🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲
実際、ここ2034年は昆虫食が当たり前になっていた。
🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲🪲


ゲンゴロウでダシをとった味噌汁はシジミに似た独特のダシが出るということが判明した。そしてセミはエビフライのように美味しいとも。


今や昆虫食は日本では人気のメニューになっていた。



「でもよう、おまえ、今日のめし、なんだか、野菜と虫ばっかりじゃないか!なんかもっとエネルギッシュな食べ物ないのかよ。こう、ハンバーグとかよう!

彼女はやくまるがまた、
無茶なことをいってると思い唖然とした。
(ハンバーグ?なにいってるやっくん!古)彼女は思った。

髪の毛とかしたんですかね・・・
あ、メガネのフレームもおしゃれに(#^.^#)
もう、ヤックン何を言ってるの???



ハンバーグそれはすでに夢の食べ物になった。
ハイパーインフレで
ひき肉100g5000円の時代が来ていたのだ。

世界は前代未聞の物価高だったのだ。
それにもまして、環境破壊も広がりそれに配慮した様々な政策が広がっていたのだった。


WHOでは工業牛肉の輸出は禁止され自然に放牧されたグラフトビーフに限ってOKになった。
理由は牛の飼育が地球温暖化につながるとのことであった。

環境破壊につながる主な原因は次の3つだった。

今日もハンバーグ食べました。
こうゆうの見ると人間って家畜にどんだけのことしてるんだろうね。

理由①牛のゲップが地球温暖化を加速

牛が食事をするとゲップをしするがその中にメタンガスが含まれ、地球を温めてしまうのだ。

理由②牛の飼育で森林が消える

牛肉の需要が増加すると、牧場の確保や飼料となる大量の穀物のために森林が伐採されることも問題である。

そもそも工業家畜は動物虐待
工業家畜の様々なYouTubeを見ればいかに私達は残酷さをなかったことにして自分たちを崇高とする生き物なのか一目瞭然である。

人間ってさ。カワイイ動物のぬいぐるみ作るけどさ!ほんとうはさ酷くないか?って書きながら今だに私も肉食べてます。

「もう、やっくん夢みたいなこと言わないでよ。お肉は限られたリッチな人だけしか食べれないのよ。」



そんなわけで大多数の人々は肉は幻の食材になっていった。2034年はすでに昆虫食は流行っていた。手軽に取れる安い高タンパク質の昆虫食が日本では最初人間の食べるものではないと毛嫌いされたが、そうも言ってられなくなり、実際食べたらおいしかったとようやくもてはやされる時代が来たのだった。

お肉好きの人たちにとってこれは苦行の時代の幕開けだった。


キャベツと虫の生姜炒めでございます。これが、すこぶる美味しいのです。

ハーチンは言った。


「だって・・ヤックンさあ、もう、無職になってから6か月じゃない。職業訓練にもいかないし、仕事まだ見つけようとしてないし、貯金を食いつぶしてるでしょ。私たち節約しないと。」

彼女は彼が聞きたくない話題を口にした。

やくまるは、無職だったのだ。

=続く=


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