午前中のセッション予約がキャンセルに。そして午後の予約は14時から。とわかった瞬間に「よし！スパで露天風呂だ！」と決めた。わたし、露天風呂に、飢えてる。狂おしいほどに露天風呂に入りたいとき、それが今。

と喜び勇んで出かけたのに、えっ……うそでしょ。まさかの臨時休業っていう……（機器トラブルとのこと）。「ほんとにすいませーん」と軽やかに言われてぎゅっと”次回無料券”なるものを握らされ、とぼとぼと帰る。でもこのまま帰ってもつまらないので、ちょっとカフェでコーヒーを飲んで図書館に寄って帰った。やれやれ。

なぜ突然露天風呂だったのかというと、ここ最近の自分の動きがちょっとよどんでいるような感覚があったから。さあさあと流れているはずの用水路があるとして、そこに落ち葉がたまっているような感じ。
あ、落ち葉たまってきたな、取ろっか。そんな意図での露天風呂だった。

でもまあいいのだ。なぜって、明日の午前の予定もキャンセルになったから（笑）。明日には復旧していますように！

＊

用水路には落ち葉はたまるものだと思っている。それが自然なことだと。生きていればいろんなものがそりゃあたくさんたまっていくものだ。外側の世界だって、内側の世界だって。

たまっていることに気づくこと。
気づいたら適切な手段で対処ができること。

それらの気づきと行動の土台になるのが「自己認識」なのだと思う。そして自己認識を深めるためにいちばんだいじなことはなにかと聞かれたら、

「自分への好奇心あふれるまなざし」

なんだよなあ。そしてそのまなざしに、ジャッジがなければないほどいい。どんな自分も「おもしろいな！」「かわいいな！」「いいじゃん！」と思えると、毎日が軽やかであざやかになっていくのだと思う。

そういえば、こないだ「うわあ、今わたしの内なる用水路の落ち葉がざあっと流れたわー」という体験があって、それは、お金を使ったときだった。

お金は日々の生活必需品などで毎日使っているものだけど、その、落ち葉がざあっと流れたときの使い方は生活必需品ではなく、いうなれば「生活いろどり品」「生活デコレーション費」みたいな感じだった。SNSで見かけた吉野さやかさんのご自宅のハロウィンデコレーションがあまりにもすてきで、かわいくって、幸せとゆとりの象徴という輝きにあふれていて、うわーんこういう四季折々の楽しみをはしょって生き急いでてホントすんませんっした！！！みたいな気持ちになってしまったのだ。

つまり、おうちをハロウィン仕様に飾り立てるためにインテリアショップでばりばりとお買い物をしにいったのだった。結果、ハロウィン飾りはほぼ見当たらなかったので、クリスマス系のインテリアをいっぱい買うことになったのだが……。

かわいいキャンドルやツリーのオーナメントや小さなライト、テーブルクロスやクッションカバーに至るまで「これでもかっ！」ってほどにクリスマスクリスマスした雑貨をわんさか買い込んだ帰り道。わたしの足取りはトコトコと軽く、心はほかりと暖かく、なにか希望のようなものに溢れていた。

ぱあっと散財したからストレスが解消されたのとはちょっとちがう、なにか生気のようなものが湧き上がってくる感じ。モノクロに見えていた景色がぱっと色づいたような感じ。うわあ、生活ってすごい。そう思った。
生活を楽しむって、暮らしを彩ろうとする行動って、こんなにも力が湧いてくるものなんだ、と。
吹き溜まりにたまっていた落ち葉たちが、たしかに一掃された瞬間だった。

さすがにまだちょっと先なのでいったん仕舞い込んだけれども、今年はうんとすてきなクリスマスデコレーションをおうちにほどこそうと決めた。
だってわたしが楽しいから。そしてわたしが楽しいと、わたしの家族も楽しいから。

家族を幸せにしたかったら、わたしが楽しんで生きていればいい。
あとは猫がいたらかんぺきだ。

＊