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終身雇用の終焉かぁ・・・

目次
1終身雇用が終わった
2QOLも大事だけれど・・
3企業で働くこと
4これからの働き方

1 終身雇用が終わった

トヨタの社長が「終身雇用は不可能」と言ったことで、話題になったけれどある意味長年働いた人達(50代ぐらい)に対する要求って何なんだろう。
外資系の会社みたいに常に優秀でけん引力がなければ存在価値がないのだろうか。
高い給料に見合っていない・・・そういう判断もわかる。リーダーになれる人は少数だし、しかもポストの数は限られる。出世競争から降りた中高年は不要とも思えた。
若くて安い労働者に変えることで固定費は削減できるしね。それを新陳代謝と呼ぶのであれば、歳を取ったらどんな仕事があるのだろう?

優秀な人ばかりじゃない。その問題は本当に大きい。会社に来て息をしているだけ?とも思える社員だっている。でもクビにできない社会だから負担が増える。会社の立場からすれば、そういうリストラ要員ってかなりの数に上るから、終身雇用は終わったといったのだと思う。

2 クオリティ・オブ・ライフも大事だけれど

いま、QOLを大事に思う世代。
後々、会社に貢献できない年齢になった時、最初に切られるかもしれない。いつまでも若い社員でいるわけじゃない。
常に新入社員を迎えているわけだから、いつか中堅になる日が来る。
いつの時代だって「優秀」と評価されない人も少なからず存在する。
人生100年時代と言われて、70歳まで働かなくてはならない時代になっているのに、40歳ぐらいで放り出さる「普通の人」が再就職できるのだろうか。

外資系の場合、常にステップアップを前提に年俸で採用されていた。(友人がそうだった)給料は実力主義なので引き抜かれる人材であれば高給は確実だった。でもそれをずっと続けるのは至難の業だったように思えた。それでも日本企業よりも福利厚生や休暇の考え方も進歩的でうらやましいと思っていた。彼女に言わせると若い時に稼ぐだけ稼いで、早期リタイアを考えるとのこと。それもQOLを上げる生き方なのかもしれない。

この考え方を日本企業に持ってこれるのかしら?

だから副業解禁になり、個人起業家が増えてきているけれど多くの人はそこで独立できるほど稼げるとは思えない。「誰でもできます。」といううたい文句があるけれど、費やす時間はかなりあるはず。
「副業でそのうち独立」なんて思う気持ちもわかるし、そうしないと給料が減ったりするような不安定雇用が一般化すれば、別の収入源がないと生活できなくなってしまう。
もちろん家族を持ったり、家を買ったり、旅行に行ったりできなくなるわけで、40代とか50代で退職を迫られたら、子供の教育費はどうなる?なんて考えてしまう。

終身雇用の終焉というのは、そういった経済不安の要因にもなるということだ。ある意味終身雇用があったから、家を買うことだってできたし、それこそ「クレヨンしんちゃん」の郊外一戸建て、専業主婦、子供が二人とペットがいる生活もなんとなく普通に思えた。
既にあれは幻想でもう今はない生活としてとらえられている。(子供たちはそういっている)

なんであれ消費はしなくなり、不安要素から仕事にも真剣に取り組むこともできなくなる。日本型終身雇用制度というのがある意味「消費の安定化」を保っていたように思う。今の時代、教育費は高額になり、家のローンが払えないとかアパレルも厳しい環境になっている。ショッピングセンターに行けば数か月で店舗が変わっていたりする。これからの時代が厳しくなるといわれていたし、しかも「安定」とは程遠い雇用が当たり前になったとき、自分の与えられた仕事だけをこなす人であれば、歳を取った時、同じ仕事なら若い安い社員に交代していただくことになるだろう。別に終身雇用がいいといっているわけじゃない。ただそれで恩恵があった世代が会社の害のように言われているけれど、今後はその恩恵がないならずっと自分を磨き、貢献できる社員である必要があるということだ。あるいは出世ポストを確保して生き残るか。

一言で言って・・・・いいことないね

3 企業で働くこと

企業で働くメリットは、その社名で仕事ができる事。自分のお金じゃないけれど、企画して販売して利益を上げることで会社が大きくなれば給料も上がるという構図であれば、やりたいことをやってみるのもおもしろいかもしれない。結果が出せれば顧客が増える。「人」なりは後からついてくる。
それに社会保険に入れる。年金も半額は会社負担で積める。福利厚生がある。毎月決まった額が入ってくる。こういったメリットはあるわけです。

社内での評価とは実績であるべき。その当たり前のことが出来ていないから、うまくいかなくなる。成果の横取りする人もいれば、おいしいところだけ持っていく人もいる。正当な評価をつけることが出来ていない上に、「長」になってはいけない人がやっている場合は最悪の環境になる。

そういう不満が業務を悪化させているのに、変えないまま来てしまっている。業務改善とは効率主義でもあるけれど、まっとうなリーダーがいればかなり違ってくる。

働いていれば、「こんな仕事」の方が多いのではないかと思う。カタカナの言葉が多くなっているけれど、「人間の社会」だけはスピーディに進化していない。能力差もあれば性格の違いもある。制度の問題もある。
「しょうーもない組織」の不満。だから会社辞めました。なんていうのも普通にあるし今は転職だってステップアップが可能になった。

でも残念な人ってどこに行っても残念なんですよね・・・。
こういう人だって少なからずいるわけです。ただ黙々と与えられた業務をこなすだけでも生き残れなくなったら、多分「その他大勢」にくくられる多くの人達はどうやって生きていくんだろう。

最近のニュースで、犯罪で捕まる人・・・無職って多くないですか?
あるいはアルバイトとか・・・40代とか50代にです。
別に犯罪に走るとは思わないけれど、無職とかアルバイトじゃ生活だって荒れますよね・・・

仮に個人起業してもその顧客は会社であったりするし、やはり買ってくれる人や企業がなければ成立しない。結局「ひとりブラック企業」になってしまいかねない。弁護士事務所の方だって、個人経営だと年金もないから、自分で稼がないと大変だと聞きました。

簡単じゃないと思います。

4 これからの働き方

若い人たちはこれから厳しい時代になると思います。いつだって評価や実績を意識しなければ生き残れなくなるわけです。確かに「働き方改革」のもと、社畜のような生活を強いられることは少なくなるでしょう。
でも、アメリカのように稼げる人と稼げない人の差は大きくなると思います。誰でもが同じ才能があるわけではありません。
AIの活用で少しでも効率化できるところは効率化して、IT技術で世界を相手にフラットな仕事をするなどまだ開発の余地があると思うので、日本が世界に向けて何を提供できるのか。そして仕事をする意識として大事な事は、えげつない利益追求ではなく、多くの仲間と社会に何を貢献できるのか、ではないかしら。
生きがいのある仕事として捉えられるか、自分の貢献度が目に見えるとか、納得できる成果があったかとか、仮に理想論でも構わない、「こんな仕事」がそうじゃなくなる時って、その仕事の意義を見出せるかどうかだけ。
失敗して、上司ににらまれたっていい。ぐらいの気持ちで臨めれば、それを受け入れる会社であれば結構成長も見込めるのではないかって思います。
単純に高齢化を非難すれば、いずれ明日は我が身になります。
しょうーもない仕事であっても、意義や意味を見出し何をすれば貢献できるのか・・・そういうところで仕事をすれば、もっと違うとらえ方になるかもしれない。
基本、企業に雇われる方が楽なんですよ。
いつか、起業して収入をあげるぞ!!という方だって、顧客を取れるかどうかも人間力になります。顧客がいてなんぼです。


人間力・・・
魅力はなんですか?交渉のための話術はどうですか?印象はいい方ですか?信頼されますか?話し方や声は暗くないですか?前向きですか?あなたのところに人が集まりますか?よく相談相手になりますか?

どんな仕事でも営業力(人間力)は必要です。これは年齢は関係ないと思っています。そして年齢を重ねたら「若い人から、敬意を持ってもらえますか?」若い人たちだっていつも見ています。この人はすごいかどうか・・・
そういうことは、繰り返されるということも若い人に伝えたい。いつの日か自分も同じように下から見られるということ。
後姿は侮れないですよ。


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