もうやめません?(とは言えない)郵便物の仁義なき「様」消し戦争がダルすぎる
事務歴15年。スタイリストが本業で事務が副業だった時期も長いので、フルに従事してきたわけじゃない。それでも官公庁からスタートアップ、ゼネコンと様々な職場でそれなりに経験も積んできた。
さて、フリーランス生活に一区切りつけ、また事務仕事に携わるようになり早4ヶ月。ちょっと言いたいことがあるんで聞いてもらえますか?
郵便物の「様」を消す作業、超ダルい。
まずはレターパックの送付元の氏名欄。元から「様」の文字が印刷してあるので、それをわざわざ二重線で消したり、上から隠れるように宛名シールを貼っている。
もしくは相手方から返信用封筒をいただいている場合、それを使用する際には「〇〇宛」の宛の字を消して「様」と書き直さなければいけない。
時には「様」を二重線で消して「宛」と買いてあるものを、さらに消して「様」と書き直すことだってある。(中野様宛様という感じ)何なん、もう。
この仁義なき「様」消し戦争、元々は相手に対する敬意や気遣いで始まったものだろう。自分の「様」を消すことで相手を持ち上げるというか、一歩へりくだるというか、多分そんな感じじゃないか。
それが今はルールだけが残ってしまった状態だと感じている。元請けと下請け、義母と嫁、いろんな関係性があるけれど、だからと言ってどっちが上とか下とかもないだろう。ていうかこの際、英語のように「from/to」だけじゃダメなのか。
振り返ってみると事務にはそういう「本来の意味は失いつつあるけれど、慣習としてなんとなくやっている、常識がないと思われたくないからとりあえずやっている」みたいな作業が多いように感じる。
例えば、新卒の頃は契約書に割印を押す時にホチキスのある部分に押さなきゃいけないと教わったけれど、次の会社では製本テープにまたがっていればどこでもいいと言われた。
ホチキスのある場所に押すのは、契約書に手を加えようとされたら印がずれてわかるようにではないかと思っていた。けれど製本テープはかなり強力なのでホチキス針だけ抜き出すのは不可能だろう。針を抜こうとした時点で製本テープに穴が開くじゃないか。
きっと我々事務に関わる人間がノールックで仕事の本質や効率を考えずに、なんとなく作業だけを継承してきたからこんなことになったんだろうなぁ。己の行いが返ってきたということか。
でも、ここにもう一つの課題が隠れていると思っている。事務職は女性や非正規が多いし、給料も安い。わかりやすく売り上げを支える営業職に比べると事業におけるインパクトが圧倒的に少ない。事務作業を効率化したところで、内容によるけれど事業への影響はないに等しいだろう。
故に、業務改善したところで給料は増えず、さらに他の仕事を振られて自分の首を絞めることになる。そりゃ嫌だ。
フリーランスなら自己判断で単価をあげることができるけど、会社員は給料が増えずに仕事が増えるだけ。それならいっそ今のままでいいじゃん。アホかいな。
勤務時間を目一杯使ってゆっくりのんびり仕事を消化して、帰宅してからの家事育児や自分の趣味にエネルギーを注ぎたい…そう考える人は少なくないと思う。知らんけど。
かくいう私も非正規雇用者。スタートアップという不完全で小さな組織故に様々なボールが落ちてくる。それをちまちま拾い上がることで今までにできなかった経験をさせてもらうことができるし、非正規が故に大した責任もなく気軽にチャレンジして失敗ができる。
ものは考えようなので、こうして経験を積ませてもらい、ポートフォリオや履歴書のネタを増やして次に活かせると思えばいいのかもしれない。
とはいえ全然本質的な解決にはなっていないので、この際日本もfrom/to文化に移行しませんか??
仁義なき「様」消し戦争、私がおばあちゃんになるころにはなくなって欲しいなぁ。えらいすんません。
それでは、また☕️
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