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研修~

それから2週間、研修という名目の合宿があった。代々木のオリンピック選手村だった施設を借り切っての合宿だった。原子力についての講義と実践的な事務の流れ、接客、電話応対など、カリキュラムが組まれていた。

101人の中の女子は13人だった。その中で私を含めた4人の仲間ができた。この4人は、どちらかというと目立つグループだった。なにせ、私を除いてみな美人揃いだった。

男子グループからの引きも凄かった。「〇〇さんに声を掛けづらい」といっては、私に頼ってくる連中が後を絶たなかった。それだけ、私には声を掛けやすいのか?と思った。

研修最終日には、オリエンテーリングがあり、各グループの出し物企画もあった。私たち女子グループは「フィーリング・カップル」をやる事にした。当然、私が司会進行役だと思っていたが、隠れカップル相手になってしまった。13人のうち、11人が隠れカップル相手で、その中に本物が3人含まれている。というゲームを2回やった。いろいろな質問項目があって、私たちはメモ紙にその答えを書いていく。相手に選ばれた男子3人も同じように答えを書き、最後にフィーリングが合った人の番号を書く。私が選んでフィーリングが合致した人は、研修の講師だった。(なんてこった!)

男子は、ほとんどの人たちは地方勤務が決まっていた。茨城や福井や愛知に行くのだった。原子力施設だ。

女子は、全員が本部勤務だ。赤坂の一等地にある雑居ビルの中に、その本部があった。

私が住んでいる所からは、電車で片道2時間はかかる。それだけが自分としては辛い事だった。



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