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あなたの太陽は何色?生まれてはじめて描いた「私の太陽」の絵

アンニョンハセヨ〜!

日本とコリア→世界をアートとエンタメでつなぐ、
普段着はモダンチョゴリ(生活韓服)の
金美蓮(きむ・みりょん)です(^^)


突然ですが、皆さんに質問です。
「太陽を描いて」と言われたら何色で描きますか?

赤?黄色?オレンジ?
それとも。。。?

今日お話しする内容は
miryonが三十数年もの間、
自分でも忘れていた…あるいはフタをしていた
絵を描く時に一番大切な❝根源❞を
思い出したお話です^^

■太陽は❝黒❞に見えていた私


冒頭の質問「太陽を描いて」と言われたら
miryonは何色で描くのか。

答えは❝黒❞です。

これを読んでいるあなたは
「え?」と思われましたか?
「アーティストはやっぱり違うな~」と
思われましたか?笑

もし、なんの違和感もなく
「へ~黒か~」と受け入れた方は
その感性をどうか大切にして欲しいですね~^^

なぜ黒かというと、
「そう見えるから」といった視覚的なことではなく
ちゃんと理由があります。笑


ここで真面目な話。
皆さんは太陽を直視したことはありますか?
いや、直視したら目が潰れるので
意識的に一瞬とかチラ見の話です。
(太陽を見る場合は必ず専用の道具を使いましょう。
miryonとの約束だぞ★)

…太陽、光ってて白く見えませんか?

そう、赤じゃないんですよ!!
じゃあなんで大多数の人は太陽を赤で描くのか。

おそらく、太陽を浴びる…日光浴って
ポカポカあったかいじゃないですか。
(あったかいんだからぁ~♪)
夏になれば焦げるかと思うほど熱を感じるし。


熱い→火→赤(暖色系)


こういう連想的なイメージの結果だと
miryonは思うわけですよ。ええ。

もちろんmiryonも同じようなイメージです。
そこに違うイメージが追加されたんです。

小さい頃、母が絵本をたくさん与えてくれた中に
宇宙の写真集があって、そこではじめて
太陽が赤く燃えているのを見ました。

そして同じ本には望遠鏡で見た
オレンジの太陽が。

夏の海辺で親のサングラスをかけて
振り仰いだ黄色い太陽が。

いろんな太陽を見て、
miryonはそこで「暖色系」とはくくらずに
太陽はいろんな色に見えるんだな~と認識したんですね。

あと、自然に太陽から浴びる
ものすごい日光パゥワーの凄さを
肌で感じたイメージがプラスされて、

太陽はいろんな色に見える+
なんかグワッ!!!て(パワーが)すごい
=いろんな色(エネルギー)が混ざって黒

…といった感じで
自分の中で認識したのでした^^


どんな色も塗り重ねたら最終的に黒になる。
黒最強。←このイメージもあった。笑
※当時はまだいろんな色が混ざったら
白になるという光の三原色の知識はなかった。


こんなに太陽に関してめちゃくちゃ
思い入れが強いmiryonですが…
実はつい半年前まで黒い太陽を
描いたことがなかったんです。笑
いや、描けなかった…という方がしっくり来るかな。

では、なぜ描けなかったのか?

■批判を受ける❝青い❞太陽


発端はmiryonが幼少期の頃。
正確なことは覚えていなくて
ただその時の場面を鮮明に思い出しました。

周りには自分と同じようなこどもが複数名、
そして大人もいてみんなで絵を描いていました。
お題があったのか…確かピクニックに行った時の
様子を描いてみよう!というものだったような…?

ピクニックと言えば外、外と言えば空、
そして空と言えば太陽。

屋外の絵を描く時は「太陽」と「雲」が
必須アイテム☆というくらい
こども達は太陽を描くと思いませんか?

ちいさいmiryonも例にもれず
太陽を描こうとしていました。
色はもちろん黒!!

そんな中、自分の絵に夢中になっていた私の耳に
飛び込んできた言葉があります。

「それなに?太陽?なんで青?」
「へんなの~」
「●●ちゃん、太陽はもっとあったかい色じゃないかな?」

びっくりしました。
❝青❞い太陽を描いた子がいる、ということにではなく
それを批判されたことに。

その声でその子のまわりにみんなが集まって
口々に「おかしい」と言う。

当時miryonは「批判」と「(人格)否定」の区別が
全然ついていなかったので、
それを「否定」だと受け取りました。

青い太陽を描いたらおかしいって言われた。
あったかい色じゃないとおかしいって。
じゃあ黒で描いたらおかしいって言われるかも。
おかしいって言われたら怖い。

他人に「あなたの絵はおかしい」「お前は変だ」
そう評価されるのが恐ろしい。

その後の記憶はありません。
青い太陽の子がその後どうしたのかもわからない。

私はたぶん、暖色系の色で太陽を描いたとは思います。
それほど衝撃で、他人からああいう風に
言われることが怖かったのです。

そしてこの体験が、今後の「絵を描く」という
私の根源に長く影響を与えたのでした。


■絵を描くということは「想いを伝えたい」ということ


これまでmiryonが描いた作品を
見たことがある方はご存知だと思いますが、
「明るく、可愛く、そしてキチンとしている」
イメージではないでしょうか?

オリジナルキャラクター:PANJA & KAORI

線がくっきりはっきりしていて
色ははみ出さない。
誰もが「可愛い」と受け入れられやすいタッチ。

もちろんそういうイメージの絵が大好きで
多く描いてきたのは間違いなく「本当」です。


でも、あの❝青い太陽❞の件で
一般的な常識から外れるようなもの、
キチンとしていないものを描くことを
無意識の内に避けるようになっていました。

ええ、今思い返すと本当にゾッとするのですが
自覚なくそういう風になってたんですね~


ふと、数年前に出展したグループ展の会場で
尊敬する画家さんに私の作品に対する感想を
お願いした時、こう言われたのを思い出しました。

「miryonちゃん、もっと弾けていいんだよ?
 弾けたmiryonちゃんの作品が見てみたい」

当時の私は「弾ける」=「動きがある」と
受け取ったのですが、今思うとあれは
「もっと感じたままに表現していいんだよ?」と
見抜かれていたのかもしれません。


本来、アート=芸術というものは
そういうものじゃなかったかしら?

例えば、昔の人はここは危険だと
仲間に伝える為に木に印をつけたし、
大事な出来事(儀式やお祭りなど)を
岩肌に刻み描きました。

愛を伝える為に詩を読み、歌を歌い、踊った。

そのすべての根源にあたる部分は
「自分の想いを誰かに伝えたい」ということ。
伝える為の表現こそが、
アート…芸術なんじゃないかと。

それを思い出させてくれたのが
今参加している起業塾の合宿でした。
(起業塾についてはまた別の機会にお話ししますね~)


■❝陰❞も、❝陽❞も、表現していく


2021年10月、起業塾の合宿で
自分が無意識の内に忘れていた
絵を描くことの根源を思い出した時、
生まれてはじめて自分が感じたままの
「黒い太陽」を描くことができました。

わたしの太陽(2021年10月9日、湯河原にて)

ただ黒で塗りつぶすのではなく、幼い頃に感じた
「太陽はいろんな色がある」ことを伝えたくて
たくさんの色を塗り重ねて「黒」を表現しました。

周りには太陽に向かって今まさに植物が生えてくるところ、
黄金色の空を不死鳥が舞っている様子を
描ききったところで満足しました。

時間にして1時間もかからず完成。

それでも今まで描いたどんな絵よりも
満たされた気持ち…納得感がすごかった。


これだ、と心が震えました。


完成した絵を「見て見てー!!」と
こどものように見せて回り、
それをみんなが当然のように受け入れてくれる…
常識や目に見える姿かたちに囚われず
正しくmiryonが伝えたいことを受け取ってくれた。
(ありがとうオブありがとう)


もう、何も怖くない。


この体験によって、根源の部分が
私の中でより確固たるものとなったんですね~


本来、miryonは不安定なもの、不確かなもの、
そしてグロテスクで生々しいものも好きです。
そこにある種の美しさを感じるから。
でも、それを描くことをタブーとしてきましたが
これからは誰に何を言われようが大丈夫。


私はただ、自分の想いを伝えたいだけだから。



好きに、自由に描いて、
表現していこうと思います。


も、も、表現していく。
ぜんぶひっくるめて、私の世界。

miryonと黒い太陽

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