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原爆の絵

ミサニャンこと版画家の積山ミサです!

ヒロシマ出身の絵描きですが
まだ、原爆ドームも平和公園もほとんど描いたことがないし
ヒロシマをモチーフにした絵も描かない。

ヒロシマの絵描き失格。

若いころに、
中国新聞社からの依頼があり
原爆の手記に挿絵をかいてくれと、仕事の打診があった。
いろいろと考えるところがあって、結局その仕事は断ってしまった。

ヒロシマの絵描き失格、の以前にプロ失格。( ゚Д゚)ソウダネ☆彡
絵描きのプロなら仕事を受けるべきであったが、その時は若かったなぁ~☆


2年前くらい前から、
「せこへい美術館」という、世界の子供の平和の美術展に
誘われてはいるんだけれど、まだ私の参加出品までには至っていない。
毎年、展示を見に行くことで応援はしているけれど…
私の「ヒロシマ」に対する動機をどこに置くのかがムツカシイ。
「ヒロシマ」を「表現」することに対してずっと躊躇している。

ヒロシマの絵描き失格。


ここの「せこへい美術館」の展覧会はハードルが非常に高い。↓


数々の、ヒロシマの絵描き失格のミサニャンが言うのもなんだけど~

「原爆の絵」の最高峰は、丸木 位里氏と丸木 俊氏の仕事だと思う。

「原爆の図」というシリーズで共同制作として発表されていますが、
彼らの絵は、原爆をモチーフにしなくても、
他の、日本画の作品もとても素晴らしいと思う。

まだ行ってないけど、一度は訪れてみたい美術館。↓



広島市民が描いた原爆の絵がど~しても直視できない。

実際に、
その描かれた絵の展示も平和資料館でみたことがあるし、
図書館で本も手に取ったことがある。

「原爆の絵」として今でも本が出版されている。

「原爆の絵」ヒロシマを伝える 広島平和資料館編纂 ↓


「原爆の絵」は、小学年低学年の時に初めて見た。
見るけど見ることができない。リアリティーがすごすぎるのである。

絵のリアルとは何かを問われる。

たぶん、
絵のデッサンとかは1度もしたことがない、
絵心のないといわれる人たちが絵筆をとっているのだけど、
素人の書いた稚拙な画面なんだけど、
絵なんて初めて描いた人も大勢いるんじゃないかと思うけれど、
一見落書きみたいにも見えるのだけれど、
そういうことじゃない。

リアルがすごすぎるのである。

写真やフイルムでは記録できない絵画表現がここにはある。
伝わりすぎるくらい、小さなリアルが伝わる。
そして、絵に一番大切な感情が大きく揺さぶられる。
私は、見ること自体が怖すぎてもうこの本を見ることはないと思うのだが、
絵描きになったので
写真からそのまま絵を描いてしまう愚かさを、常に考えさせられる。

素人が描いているんだけれども、写真の記録的な緻密さを超えられる
絵画の表現があることを教えてくれます。

なので、
来年の夏からは、ちょっと「せこへい美術館」展に出品できるように
作品プランをいろいろ練っている。

私の頭の中にはプランがたくさんあるが
実際に作品の形にして出すまでは、ムツカシイ。
予算とか誰も出してくれないしね。
ほとんどの展覧会が、作家のほうが、出品料のお支払いをして参加する。

私としてはもう、自分が制作した作品に対して
作品料を支払ってくれるところに出品するようにしたいな。
画廊の企画展示では会場費はいらないし
(その展示で絵が売れる必要はあるけど、売れないと次の展示がない!)
美術館での企画などは、
仕事なのできちんとした報酬を頂くことがほとんどです。

たとえ、「官」が文化振興という名の補助金を出してくれても、
(出してくれるわけではなく、
書類申請をして審査を受けるものなんだけどね~!)
私は、「民」で自由に発言し、自由に制作したいと思う。
こういう、現代アート形の展覧会の限界もいつか考察してみたいと思う。

悩めるという選択肢を持つことは、大変に贅沢なことなので
作品の出品については、もう少しグダグダと悩んでみようと思う…

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習慣にしていること

プロの画家です。現在は地方創生&地域の文化をアートで繋ぐ活動を進めています!ART-HIROSIMA『プレゼンツヒロシマ芸術祭』などの芸術文化活動にご支援をお願いします。誰もが参加できる多様なアートの営みを応援して頂けると嬉しいです!サポートはアートのために活用させて頂きます。