一現在進行形一
と信じているから書くこと。

＊もこもこのクマちゃんみたいなわんこは
私が落ち込んでいると
キリッとした顔をして
「僕が側にいるよ」
と私の気持ちが落ち着くまで
ずっとくっついて離れない。

＊別のもこもこの小さなクマちゃんわんこは
私が落ち込んでいると
ウルウルした顔をして
「一緒にいたら大丈夫」
と私の気持ちが落ち着くまで
足下にくっついて離れない。

＊さらにふさふさの白くて肉付きのいいわんこは
私が落ち込んでいると
くぅーくぅー声を出して
「なにがあったの？」
と私の気持ちが落ち着くまで
お尻をくっつけて座り離れない。

一過去完了形一
＊歳をとり亡くなった気の強かったあのわんこは
私が落ち込んでいると
目を逸らしながらも黙って
「仕方がないから横にいるよ」
と私の気持ちが落ち着くまで
静かに同じ部屋にいて離れなかった。

＊1度も抱っこをさせてくれなかった白いネコは
私が落ち込んでいても
我は関せずの態度を変えず
「あんたの相手をする義理はない」
と私の気持ちとは関係の無い世界で
ネコらしい暮らしを離さなかった。

＊可愛がり方に戸惑いながらも愛情を注いだ亀は
私がどんな気持ちであろうと
私の姿を確認すると
「待ってたよ」
と私の気持ちを落ち着かせるよう
いつも同じ振る舞いをしてくれた。

過去のことを書くほうが鮮明になるのは
もう終わったことだから。
これ以上変化の起こらないこととして
落ち着いて書きやすいんだ。 

(金魚のことも忘れない)

水槽の中で力強く生きた赤い金魚1匹は
私の幼い癇癪を観察しながら
泣き止むタイミングで
「お腹が空いたよ」
と私の気持ちを逸らせるよう
水面に口を出し生きのびることを示した。