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人生のスケジュールが埋まらない

最近気になっているトピックの一つが「死生観」だ。

新型コロナの流行で、初めてリアルな死の恐怖を感じた。
急に病気になったり、事故や災害にあうかもしれないというボンヤリした怖さではなく、しっかりと輪郭がある恐怖。
今では冷静にウィルスに対処すれば過度に恐れることはないと落ち着いたものの、あの恐怖を経験してから見える景色が変わったような気がしている。

どんな気をつけても、運悪く罹り、命を落とすかもしれない。
もしもそうなったら家族にもロクに会えず、一人で病院で死ぬしかない。
葬儀も感染を怖れ、近親者すら全員は集えない。

とても怖いけど、それを癒やしたり、救ってくれる何かが思い当たらない。
信仰があればその宗教の神様が救ってくれるものなのだろうか……?

++寿命が延びて、死生観は変わった

そんな風に思っていた時に、この本が目に留まった。

今、死生観が大きく変わろうとしている。
その大きな理由として島田氏は、寿命が延びたことだと述べている。
終戦後に50歳代だった平均寿命は、ここ最近では80歳代になった。
おそらく今後も延びて、40代の私は100歳まで生きる確率も高い。
まさに【人生100年時代】なのだ。

終戦から70年余りでザックリとした平均寿命で見ても30年以上寿命が延びている。
ひいおじいちゃんの世代なら、私のような40代はそろそろ余生を考える時期だった。
それが、少なくとも今は平均寿命まで40年もある。
まだ人生半分だ。

みんな何となく、平均寿命くらいまで生きることを想定する。
人生50年しかないなら、日々を精一杯生きるだけであっという間に過ぎる。
でも、人生100年だとしたら、今まで何となくステレオタイプだった人生年表を想像すると、スケジュールが埋まらない。

定年を65歳としても、100歳まで35年もある。
心身の衰えを加味しても、90歳くらいまでは介護なしで生きる可能性が高い。
だとしても25年ある。

子供がいて、更に孫でも生まれれば、この25年は埋めやすいかもしれない。
でも、今後は少子化が更に進むので、孫で人生の穴を埋めるのは難しいかもしれない。
そもそもすでに未婚化は進んでいるので、子供がいない人も多い。
だとするとますますスケジュールは空のままだ。

++スケジュールが埋まらない不安

日頃からスケジュールを埋めがちな人がいる。
忙しくてもどんどん予定を入れてしまうのだ。
スケジュールが埋まらないのが不安だと言う人もいるだろう。

こういう人は、自分がどこかで必要とされているという確認をし続けたくて、日々を予定で埋めていく。
コロナ禍でも毎日ZOOM飲みで埋めていたりしたかもしれない。

日々のスケジュールでさえ埋めがちなら、寿命が延びた20年以上の空白はどう埋めるのだろう?
そう漠然と思った時の不安が、一般的に言われている「老後が心配」ということなのではないだろうか。

会社を辞めた後も付き合えるような友達は少ない。
通う場所がなくなったことで、社会から要らないと思われた気がする。
打ち込める趣味も特にない。

こういう老後のイメージが、不安の中身なんじゃないだろうか?
だとしたら、どうすればこの不安は取り除けるのだろう?

(続きます)

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