見出し画像

国家による人権侵害は権力が民族に由来する事による(virtual nationと世界政府)

香港では民主化運動が激化、クルド人の土地にはトルコが攻め入り、イギリスはEUから離脱、カタルーニャや琉球でも独立運動が起きている。これらの問題は、強大なnationが弱小なnationを併合することで発生する、アイデンティティの押し付けが原因である。これは、nationを人それぞれのアイデンティティに合わせて細分化することで解決に向かう。

一方、環境問題や戦争、人権問題、更には人工知能やインターネットにより起きる、一国では解決できない地球規模の問題がある。宇宙人も攻めてくるかもしれない。そんな時に必要な概念が地球規模の権力実体である。これは多数決にも依らない完全な民主主義の支配下に置かれる必要がある。我々の地球に必要なのは、人それぞれのアイデンティティの受け皿となる細分化されたnationと、全世界的な問題を解決する立憲民主的地球政府の創立である。

まずはnation。nationは、「我こそが1つの政府」であるかのような顔をして、より小さなnationを支配下に置きながら巨大化していく。nationが他のnationを支配下に置いた時、大きなnationは帰属意識を強制、小さなnationは必ずとその文化を剥奪され、また、新たに生まれる新しいアイデンティティも破壊されていく。日本の沖縄や、中国の香港、スペインのカタルーニャで見られる現象だ。我々は愛国心や憎悪のような、帰属意識を強制されることで、そのnationを嫌いになる。これを防ぐには、nationをアイデンティティに合わせて細分化するしかない。

地球上の面積や資源には限界があり、また、隣人同士でアイデンティティには違いがあるかもしれない。nationを細分化することで諸問題が生ずる可能性があるが、これを解決する手段が、virtual nationである。virtual nationは領土を持たない国家である。virtual nationに主権を認め、任意でこれに帰属する事により、我々は隣人同士で違う国に属する事が可能になる。

信濃バーチャル連邦共和国は、2020年現在では地上に領土を持たないvirtual nationである。既存の領域国家による抑圧から人類を解放できるという点では、一定の効果を期待できる。しかし、地上に領土と軍隊を持たないことで問題が生ずる。バーチャルな存在と言っても、物理的な計算機に依存している以上は、これを管理するために地上に実力が存在する必要がある。地上だけでなくネットワークの上でも、全世界的に電子的なインフラを管理するGAFAのような巨大な企業の影響下から抜け出すことは出来ない。そこで必要になるのは民主主義の支配下にある全世界的な権力実体である。

地球政府には国旗も無ければ国歌もない。アイデンティティを生み出す可能性のある概念の一切を排除している。ただ、立憲民主主義に支配されたシステムが、淡々と立法、行政、司法によって、全て人間の人権を保護するために、経済、情報、nation、環境などの社会現象を最適に制御しているに過ぎない。

地球政府は中央集権政府であり、必要最低限の人権を保障する。地球政府は、地球規模の政体から、1億人規模、100万人規模、1万人規模まで、地域的に管区が定められ、地球規模の政体が、その時代に実現可能な人権レベルを定める。これは上げられることはあれ、下げられることは無い。地球政府とそれぞれの管区は、この基準を下回る事が無いように、地域ごとの課題を規模に応じて民主的手段により解決する。民主的な手段とは、あらゆる人間の人権が同等に保障されるよう計算する機能が提案し、当事者間のこの機能を仲介とする話し合いにより決定する。また、地球政府の財源は巨大企業の財産と情報への課税によって成される。地球政府はこの財源により、人権を保障する。地球政府は人権、人間が生存するための最低限のレベルの底上げのために権力を有する。

信濃バーチャル連邦共和国や琉球、日本のようなnationやvirtual nationは、世界政府の定めた人権レベルを下回らないように、そこへの帰属意識を持つ人間の幸福の実現を目指す。人権レベルを下回らない範囲であれば、立法、行政、司法の運営や権限は、nationの構成員の間で自由に決められる。神権政治も、王政も、共産主義も、民主政も、どのような政体にもできる。財源は、人口に応じた地球政府からの配分と、税の設定権によって成される。人間が求める価値によって、自己と幸福の実現を目指す。

国家による人権侵害は、民族や宗教、思想に準拠するnationが絶対的な権力を有する政府に成長した事により発生する。しかしnationは、極めて価値観的な概念であり、他人に押し付けていいものではない。そこでnationを帰属意識ごとに細分化し、人間の生命に関わる権限を放棄させ、システムたる地球政府に集中させることにより、国家による人権侵害を極限まで減らす事を目指す。

信濃バーチャル連邦共和国は世界に先駆けて地球政府に所属する。

ストラテ・ランチャ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?