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簡単な文章をつくるテクニックとは 読書ログ -『言葉ダイエット』 橋口幸生

noteを始めてから、文章術の本を読むようになりました。
説明文の書き方、エッセイの書き方、雑誌記事の書き方。
書く文章の形式で、少しずつルールが異なります。

そんな中で、どの本でも言及されているルールがありました。
それは、「文章は短くせよ」。

単純なルールながらどこでも言及されるのは、
それだけ重要で、難しいことだからなのかと思います。

シンプルな文章で書く。
この、文章術のキホンのキを、集中的かつ具体的に教えてくれるのが、今回取り上げる『言葉ダイエット』です。

著者の橋口幸生さんは、電通でコピーライター、クリエイティブディレクターとして活躍されている方です。

短い文章で、見る人を惹きつけるコピーライティング。
その業界で培われた作文技術を伝える本書の内容を、以下に抜粋します。


文章が長くなる理由

思っていることを書くことは誰でもできる。
自分の考えを正確に伝えようとするから、書いたものは読んでもらえるという思い込みから、文章は自然と長くなる。

情報爆発の今、長い文章は敬遠される。
短文で効果的に伝える「言葉ダイエット」のスキルを学習することで、今、求められる作文能力を磨いていこう。

短く書く技術

短く書く方法は、才能ではなく、スキルだ。
以下を意識して文章を書こう。

  • 一文一意を基本とする

  • 文章が長くなりすぎないようにする

    • 目安としては60文字以内

  • 修飾語・抽象語を使わない

    • 特にビジネスの場では、解釈の幅を持たせる表現は危険

    • 「革新的」「洗練された」などではなく、具体的な機能やベネフィットを伝える

    • カタカナ語も、長いし抽象的になるので禁止

    • 抽象語は、使うとしても見出し。本文は具体的なことだけを書く。

  • 「前提の共有」は最小限にとどめる

    • 「今の世の中はこうこうこうで、みなさん、これこれこれと考えているでしょう」などを書いていると、文章が長くなりすぎる。

  • 繰り返しを避ける

    • 主語が同じ文章が続く場合は、主語を削る

    • 重言はなくす(違和感を感じる、衝撃的なインパクトなど)

  • ムダな敬語を削る

    • 伝えにくい内容こそ単刀直入に

  • 表記は統一する

    • 同じ内容には、同じ単語

    • 単語の意味を理解して使う

    • 記号もそろえる(「」の種類など)

  • こそあど言葉・接続後の連発禁止

    • 「そのため、このような事例が」「そのアイデアを、この企画で」などの表現

    • 体言止めを使いこなすと、接続詞を減らせる

読んでもらえる文章を書く技術

文章を短くできたとしても、そこに「おもしろさ」がないと、読んでもらえない。
ビジネスの場で求められる「おもしろさ」を考えていこう。

  • 「おもしろさ」とは、「発見」があること

  • 「発見」は、「主観的発見」と「客観的発見」に分けられる

    • 主観的発見:日常の経験にひそむ、些細だけど共感できる瞬間

      • コピーライティング例

        • 「父が涙もろいことは、テレビが教えてくれた。」

        • 「集中には、きっかけがいる。」

    • 客観的発見:自分の外にある知識や情報

      • コピーライティング例

        • 「私にスポーツをさせてくれたら。乳がんになる可能性が60%下がる。鬱病になりにくくなる。暴力を振るう男と別れられるようになる。望まない妊娠の確率が下がる。」

  • コピーライティングは、「発見」を文章にすること

    • コピーライティングの手順は次のとおり

      1. まずは4〜5個の素案を作る。

      2. 続いて、それらを具体的にしていく。内容や理由を広げる。

      3. 広げたコピーと合わせて、切り口ごとに分類する。

      4. ターゲットや目的を吟味して、選ぶ。

      5. より良くなるように細部を仕上げる。

    • 長い文章の場合、発見を導入に、本文、まとめと、三幕構成を意識すると読みやすくなる。


*****


いかがでしょうか?
上記は抜粋した内容で、本には、ここであげたテクニックを使った改善例が示されます。事例が豊富で、大変わかりやすかったです。
メールやプレゼン資料など、場面に合わせた具体例も多数。ビジネスマン・フレンドリーな一冊でした。
気になった方は、是非ご一読を。

この本は、短文で書くテクニックを学ぶ目的で手に取りましたが、多くの文章本で言及される「ユーモアのある文章を書く」についても、考えを深められたのはよかったです。
ユーモアと面白さはイコールではないものの、日常の発見を深めようとする習慣は、物書を目指すなら、目指したいものです。



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