見出し画像

【若手育成の教科書 サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」】 -ほぼ1,000字感想文

■ざっくり概要

サイバーエージェントのCHOである曽山哲人さんが、同社での実例を踏まえながら、若手育成のノウハウについて論じた一冊。

若手育成において「抜擢」を使いこなすことが重要とのこと。本人の口から「やりたいです」を引き出し、期待をかけて任せきる。すると若手の自走スイッチが入り、自然と成長をしていくと著者は言う。若手人材の早期退職や不満の発生にも「抜擢」が影響しているとし、面談など日々のコミュニケーションなど、具体的な育成アプローチまで紹介されている。

ーーーーー
○タイトル:若手育成の教科書 サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」
○著者  :曽山哲人
○発行  :ダイヤモンド社 (2021/12/1)
ーーーーー

■学びポイント

○宣言させて「抜擢」する

「抜擢」の目的は、若手人材の成長であることを前提とする。「やらされ仕事」状態ではこの成長を阻害しかねないため、本人の意思表明を明確にしておくことが重要。「やってみたい」という若手の宣言に対して、「任せた」という上司の承認を以って「抜擢」とする。

この「抜擢」サイクルを回すためには下準備が必要。いつでも「いいね」と肯定から入り、失敗を叱責しないなど、上司自身も行動変容をすることで、信頼残高を貯めていく。

また、「意思表明」をした人にチャンスが周り、圧倒的に成長していく姿を見せていくのも一手。上司は手を挙げやすい環境整備に徹する必要がある。

○面談は内省の場(上司のアドバイスは要らない)

「抜擢」から始まる自走サイクルは「抜擢→決断→失敗→学習」

学習では、「自身が得たものを確認すること」と「次の課題を見つけること」を内省していく。このフェーズにおいて、上司が行うことは質問を投げかけることだけ。

上司の方が経験値があるため、すぐに正解を出してしまったり、メンバーの失敗を先回りして解決してしまいたくなるもの。しかし、あくまで「抜擢」によるメンバーの成長を目的にしているため、失敗も重要な要素である。

基本的にメンバーに任せきり、自ら手に入れた経験を言語化させることに徹する。

○抜擢で生まれる「決断経験」が人を育てる

抜擢をすることで、その人の責任範囲が明確になる。すると途端に決断をしないと前に進まないことが沢山出てくる。この1つ1つに向き合うことで若手は急激に成長していく。

重要なのは決断の質と量。加えてスピード。いかなる決断だったとしても、まずはスピードを評価するコミュニケーションを意識的に行うと効果的である。

またその経験を面談等で言語化してもらうことで、学習につなげることも大事。

※関係者の皆様へ
感銘を受けた作品だからこそ、より多くの方に読んでもらいたくnoteを記載させて頂きました。作成画像など、内容に問題がある場合は即刻掲載停止しますので、ご一報頂けますと幸いです。

この記事が参加している募集

読書感想文

いつもご覧頂きありがとうございます。今後ともよろしくお願いします!