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心理的安全性のヒミツ

こんにちは、ミテモの松浦です。
皆さんは「心理的安全性」という言葉をご存知でしょうか。
「心理的安全性」は、最近人事やHR界隈で話題になっているキーワードの一つです。本日はこのキーワードについて、一体何なのか、どういう効果があるのかを簡単にまとめたいと思います。

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【読了時間: 7分】
(文字数: 2,400文字)
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なぜ心理的安全性が注目を集めているのか

「心理的安全性」が注目され始めたきっかけの一つに、2012年からGoogleで始まった「生産性の高いチームの特性」を明らかにするプロジェクトである【プロジェクト・アリストテレス】があります。このプロジェクトでは、エンジニアリングの115チームとセールスの65チームを調査対象に、それぞれのチームを生産性という観点で比較し、どんな違いや共通点があるのかを調べています。

一般的には、トップダウン型なリーダーとボトムアップ型のリーダーなど、組織構造の違いなどで差が出る気がしますが、メンターの性格やスキルセット、ダイバーシティやリーダーのあり方などを調べていくと、これらには有意的な差は見られませんでした。ではどういった要素が生産性の差を生んでいたのでしょうか。

分析の結果、見えてきた「生産性の高いチームの特性」は以下の5つです。

1.チームの「心理的安全性」が高いこと
2.チームに対する「信頼性」が高いこと
3.チームの「構造」が「明瞭」であること
4.チームの仕事に「意味」を見いだしていること
5.チームの仕事が社会に対して「影響」をもたらすと考えていること

こういった結果から、現在注目を集めているのが、「心理的安全性」なのです。

心理的安全性とは

では生産性を左右する「心理的安全性」とは、一体何でしょうか。

元Googleのピョートル・フェリクス・グジバチ氏の定義によると、

メンバー一人ひとりが安心して、自分が自分らしくそのチームで働けること

を「心理的安全性」と呼びます。要するに、「安心して何でも言い合えるチーム」「腹を割って本音で話し合えるチーム」が心理的安全性の高い、ひいてはパフォーマンスを発揮しやすいチームということになります。

チームに心理的安全性が高ければ、結果としてメンバーを信頼できるようになり、自分の役割も明確になり、仕事の意味もみえてきて、意欲も高まります。一方で、心理的安全性が低い場合、チームを信頼することが難しく、他のメンバーから頼ることも頼られることも少なくなり、信頼がないがゆえに周囲にマインドシェアが奪われていきます。それでは、生産性やパフォーマンスがあがるはずありません。

心理的安全性をどう高めるか

では、Googleでは、チームの心理的安全性を高めるためにどんなことを行っているのでしょうか。

いろいろある中で、先ほどのピョートル氏が『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法(2018)』の書籍で紹介しているが、「1on1ミーティング」です。マネジャーは週1回、1時間、必ずメンバーと1対1で個人面談をして、メンバーをそのままの個人として承認し、目標や行動計画、意欲などを引き出し、また時として友だち関係や夫婦関係、病気や育児、介護に関わることなどの、プライベートな相談にものっているということです。

プライベートな問題は、一見すると仕事には関係がないこと、と捉えてしまいがちですが、これらの問題を抱えているとおのずと仕事のパフォーマンスは落ちてしまいます。心理的安全性が高ければ、相手への信頼からプライベートな問題を共有することも容易となり、問題を把握することで安心することができます。ときには、共に解決に向かうことで、より良い結果を生むこともあるかもしれません。

こういったプライベートなことを話せる関係の重要性については、今話題の「ティール組織」でも触れられています。ティール組織は、「組織をワークさせる新しいパラダイムの組織のあり方」だといえますが、詳しくは別の記事に書いておりますので、本記事末尾のリンクをご覧ください。

ティール組織の要点を、吉原史郎氏の著書『実務でつかむ-ティール組織-成果も人も大切にする-次世代型組織へのアプローチ-(2018)』から引用すると、下記の3点が重要なポイントといえます。

・進化する目的
・「自主経営」が可能となる仕組みや工夫を有している
・個人としての全体性の発揮(ホールネス)

そしてその中でも「個人としての全体性の発揮(ホールネス)」は、今回のテーマである「心理的安全性」と深く関係しています。

「個人としての全体性の発揮」とは、

メンバー全員の能力が存分に発揮されていることや、個人的な不安やメンバーとの関係性の上での気になること等に寄り添い合えること

です。

心理的安全性を高めるためのスタートは「自分の本音に気づくこと」

そして、書籍ではまず「全体性の回復」が大切だと書かれています。
自分自身にどのような希望や痛みがあるのか、今後どのようなことを実現していきたいのかといった、自分の心にある大切な声に耳を傾け、自分自身の全体性を回復させることが大切だということです。

これらのことから、心理的安全性は「本音がいえる」関係性であるということを前述しましたが、まずは自分の心にある本音に気づいている状態を作ることがスタートになりそうです。そのほかにもティール組織には、本音が言える関係性を作るための仕組みがいろいろあります。
ぜひ他の記事や書籍をご覧いただければと思います。

さて、今回は「心理的安全性」をテーマにどのような組織やチームが生産性を高めパフォーマンスを発揮するのかをみてきました。記事の長さの関係上、詳しく書けませんでしたが、「心理的安全性」を脅かすもので、今の組織は溢れています。

例えば「評価」「上司との信頼関係」「仕事とのこと以外は話すべきではない価値観」などです。今回の記事を機会に、自分の組織やチームに心理的安全性はあるのか、高まっているのか、また、それらを阻害している要因はないか、など考えていただければ嬉しいです。

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