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二代目はニューハーフ 仁義

 自分が何に感動を覚えるのか、再確認するような映画に出会いました。

『セーラー服と機関銃』では二代目は女子高生。
『二代目はクリスチャン』は二代目は尼さんで、
『二代目はニューハーフ』で二代目はおかま。

 1981年公開。赤川次郎原作『セーラー服と機関銃』。大ヒットした同名主題歌を歌い、瑞々しい高校生役を演じた薬師丸ひろこさん。
 1985年公開。つかこうへい原作『二代目はクリスチャン』。アクションは控えめに悲しみを刀に美しいシスターを演じた志穂美悦子さん。
 大好きな2本の映画を彷彿させる『二代目は…』のタイトル映画。ただのパロディかと期待せずに拝見してみれば、なかなか素敵な作品でした。

『二代目はニューハーフ』
2013年公開日本映画。
小沢仁志監督、脚本、主演。
跡目を勘当した息子に継がせたいと言う親分の遺言を守ろうとする子分の奮戦記。

 映画館での放映を目的とせず、オリジナルビデオDVDの貸し出し目的を主とするのがVシネマ。低予算で作られているが、役者の熱い演技と作風で根強い人気を博している作品群。

 Vシネ四天王、小沢仁志さん、哀川翔さん、竹内力さん、白竜さんの中から小沢仁志さん。
 ネオVシネ四天王、的場浩司さん、本宮泰風さん、中野英雄さん、山口祥行さんの内、3人が出演されています。

 1980年代、当時ヒット作を連発していた角川映画などとは、撮影規模の違いや予算の違いは、素人だに分かりますが、それにひけを取らない程、充実した小作品に仕上がっていて、出会った喜びを感じる映画でした。

 ニューハーフへの嫌悪から一転、人間として相手に掛ける言葉の優しさ。良い仲間になっていく過程。組の希望を残すためのケジメの付け方。危険なアクション。斬り込みに行く姿にも、小沢仁志さんのサービス精神が溢れていました。

 一宿一飯の恩義に報いる為に、ボロボロになっても、仁義を守り抜く姿に感動を覚えるのでしょうね。
 『忠臣蔵』『白虎隊』『新撰組』『神風特攻隊』などのお話に心を揺さぶられるのも、同様のことかと思いました。

 ニューハーフを二代目にと言うことで、美川憲一さんが特別出演されていて、良い味をだされていました。
 最後の二代目襲名の場面に来て、私は配役として早乙女太一さんの二代目が目に浮かびました。彼が、二代目ならまた映画の雰囲気もかわるでしょうね。これはこれでよかったですが…。

 とにかく、潔い義侠心がちゃんと存在する泣ける映画でした。









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