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初めてのヘアカラーは自由の象徴だった | #髪を染めた日

こんにちは、みつまめです。
#髪を染めた日  という面白そうなタグを見つけたので、企画に参加します。

お馴染みな皆さま、いつも辛気臭い(笑)ばかりでも何なので、たまにはゆるい記事を楽しんでいってください。

初めてのヘアカラーは自由の象徴だった

私が初めて髪を染めたのは、高校の卒業直前。
まだ少しだけ肌寒いころ。

18歳の私は暇を持て余していました。
自由登校の期間だから、当然学校は行かなくて良いし特に用もない。
運転免許も無事に取得済。
4月から入学する大学は遠距離通学だし、履修とかよくわからないからバイト先を決めるわけにも行かず。

なんかすることないかな、と考えていたとき。
ふと、髪を染めてみようと思い立ちました。


私は地毛がダークブラウンで、ちょっとでも痛むと赤茶っぽく色が抜けてしまいます。
縮毛矯正で髪が傷んでいたので、たまに学校の服装頭髪検査に引っかかりかけては憤慨していました。

バレない程度に染めている子も、検査前にスプレーで黒くする子もいましたが、そもそも普段の髪色は先生方も見て知っているわけで。
集会のたびに行われる茶番を、心底下らないと思っていました。
高校は楽しかったし好きな先生もいましたが、一部の前時代的で思考停止している教師が、私は大嫌いでした。

自由登校の期間、私の嫌いな教師がいる学校へ行く予定はない。
卒業式までに戻せば誰も文句を言う人はいない。
大学では資格の実習もあるし、地毛の方が都合が良い気がする。
だから、高校生だけど高校生じゃないような、中途半端な今が1番自由なのかもしれない。

自由、か。
今の私は、私がやってみたいこと、してみたっていいんだ。
なんの足かせもないんだ。
いいじゃん、何でもできちゃう。
髪染めてみよう!


自分の思いつきにワクワクした私は、早速近所のドラッグストアへ行きました。
売り場でいろんなサンプルを見比べて、さんざん悩んで、かわいいと思ったピンクブラウンのカラー剤を手に入れました。

初めて手に取ったそのパッケージは、月並みだけど輝いているように見えました。

(忘れもしない、ホーユーさんのビューティーラボです。ピンク色の美容液と共に、その節はお世話になりました。)



帰宅していそいそと箱を開け、説明書を読み。

「コールドクリームて何?!」
「染めるのにこんなに時間かかるの?!」
「え?ブロッキングって何をどうすればいいの?髪多すぎて止まらないんだけど!」
「後ろ見えないけど、どうやって染めればいいの?」

と大騒ぎ。


染める前から若干めんどくさくなってきましたが、買っちゃったもんはしょうがない。
コールドクリームは母に借りました。
(母は白髪染めホームカラー派で、騒いでるのを見かねて色々教えてくれました)

早速お風呂場へ行き、1液をぬりぬり。
放置時間長いな〜と思いながら、お風呂の椅子に座ってぼんやりケータイを眺めていたら…



地震……!?



え?横揺れ長いし、結構大きい!!!



やばいと思った私は慌てて髪を洗い流し、そのままお風呂から飛び出しました。

TVをつけたら震度4弱。
震源地はまあまあ近くでしたが、被害は出ていないらしく、大したことはなさそう。
良かった。



うーん。
1液、時間より早く洗い流しちゃったな。



その後余震が来ないかハラハラしながらお風呂場に戻って続きを進めました。
最終的に、地毛と見分けがつかない色に仕上がりました。
放置時間が足りなかったようです。
数日立って色落ちする気配もなく、そのまま髪が伸びても、いわゆるプリンにもならず。

卒業式は、私にしか分からないピンクブラウンで出席しました。
誰にも何も言われませんでした。


その後私は、髪を染めることもありませんでした。 
大学も、就職してからも、ずっと地毛で通しました。
私は髪を染めたかったというよりも、「私はやりたいことをしてもいい」という開放的で、清々しい気持ちを味わいたかっただけのようです。

高校生だけど、もう高校生じゃなくなる。
まだ大学生でも、社会人でもない。
中途半端で、でもとてつもなく自由だったあのわずかな期間。
髪を染めた日の事は、わずかな自由を楽しんだ、良い思い出になっています。

あとがき的な何か

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
ここから先は、今の私のおはなし。

今私はアラフォー。
次男を出産した30代前半頃から白髪が出没し始めまして。
30代半ばの時点で、既に地毛では通せないレベルになってしまいました。
今は自由のためではなく、現実問題への対処としてヘアカラーをしています。

今回初めて髪を染めたあの日の自分を思い出して、若く初々しい勢いが微笑ましく、眩しく、ちょっとだけくすぐったい気持ちになりました。
ずいぶん遠くまで来たもんだなぁ。

ちなみに今は美容院で染めています。
ホームカラーは、初めて髪を染めた日の記憶が蘇って選択肢に挙がりませんでした。
地震は本気で焦ったので。

あの時染めてる最中に放置しすぎたら、どうなっていたんでしょう。
あれがもし大地震で、家の下敷きになったとしたら。
裸で、変な髪色で、しかも髪ベタベタな状態で発見されていたのでしょうか。

うーん、考えただけで恐ろしい…。笑

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