UEFA CL 第5節 セビージャ vs PSV

セビージャ 2-3 PSV
24´ Ramos (1-0), 46’ En-Nesyri (2-0), 65’ Ocampos 🟥, 67’ Saibari (2-1), 81’ Gudelj (OG, 2-2), 92’ Pepi (2-3)

試合の印象

リーグで復帰したノア・ランが捻挫で再び離脱。

悪すぎるサンチェス・ピスファンの芝の影響か、セビージャのバックス、特にアクーニャからのボールが精度を欠き、ひたすらPSVが回収、ショートカウンターでバカヨコで襲う序盤。決定的な場面は作れないながらも序盤はPSVが迫る展開。

このセビージャなら勝ちたい、そんなムードの中、セットプレーを与え、蹴るのはラキティッチ。

彼の蹴ったボールはラモスの足元目掛けて向かいたい意思を持ているかのように、他の選手の頭の脇を抜け、彼のスパイクへどんぴしゃり。1-0、セビージャ先制。

これで肩の荷が降りたかのようにセビージャが実力を発揮。前に出ざるを得ないPSVにロングカウンターでやり返す。

右サイド、テゼが前に出たスペースを埋めようとしたラマーリョのカバーも虚しく、後方のスペースをルケバイヨが突き、エリア内に折り返し。お手本のようなカウンターが決まって2-0、かに思われるも直前のプレーでハンド、VARで取り消し。

43分、ロサーノが傷み、無念の交代。フェルテッセン投入。ほどなくして前半終了。

切り替えて後半、のはずが、セビージャ最初の攻撃でエンネシリの見事なライン破り、1対1のチャンスでキーパーの頭上を抜いて2-0。残酷にも、前回のベスト16進出のシーズンに、ルークがヴォルフスブルク相手に決めたシュートを思い出させるシュートでした…

ラマーリョ、ティルに代えて、サイバリ、ティルマン。

フェルテッセンの突破をレイトタックルで止めたオカンポスに2枚目のイエローカード、PSV、数的有利に。

直後、デストのクロスにサイバリが体を畳みながらボレーで合わせて2-1。

さらに畳み掛けるPSV。フェルテッセンの単独突破からエリア内へ侵入し、クロスがグデリの胸に直撃。ブロックならずボールは真逆の方へ弾みネットへ。2-2。

さらに、スハウテン、ボスカリに代えて、ペピ、ファンアーンホルト投入。

そして、アディショナルタイム2分、この試合何度目だろうというフェルテッセンの左サイドの独走。

ファーで待つペピに向けて完璧なクロス。決まって2-3。

セビージャの最後の望みが乗ったセットプレーも虚しく、試合終了の笛。

…PSV、クラブの歴史、記憶の両方に残る勝利!!!!!!

フェルテッセン、翼を授ける。

ロサーノ負傷で立ち込める暗雲、さらにリードを広げられ、2点差という苦境からのカムバック。その中心にいたのはこれまでキャリアの芽が出るたびに怪我で蓋をされてきた下部上がりのベルギーの韋駄天、ヨルブ・フェルテッセン。

今日は再三にわたって最後の一歩は彼に微笑み、常にボールを先に触ってファウルの山を集めました。それが退場の誘発に繋がり、数的有利後は左サイドを完全に制圧。

その後はさらにゴールへ迫り、同点、逆転ゴールのアシスト。苦難続きの彼のためについに用意された素晴らしい夜になりました。

彼のセンセーショナルさが眩しすぎる故に隠れてしまいますが、サイバリもチームが息を吹き返すきっかけとなる難しいゴールを決め、この夏の目玉補強のアタッカー2人の怪我を若手が埋める、クラブの底力が詰まったような甘美な試合でした。

時差キックオフでアーセナルvsランスの結果待ちですが、アーセナルの引き分け以上でPSVもベスト16進出が決定します…!

リバプールのファンでもあるので彼らの勝ちは願ったりはしませんが、暫し、次にいつ浸れるかもわからないこの余韻をお供に高みの見物をしたいと思います。
(既にアーセナルが3-0でリードですが)

あらためて、数年に一度級の、ドラマチックな試合をありがとう!!!!

追記: CL決勝トーナメント進出おめでとう…!!!!

<了>

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