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2023春ドラマ完走文


この3ヶ月も実に沢山のドラマを観てしまった。今期は、始まってすぐに感想を書いたドラマが、最後まで裏切ることなく私の中では好評のうちに終了。


フジテレビ

教場ゼロ』と『あなたがしてくれなくても』、最終回が放送されたにも関わらず次の週に特別編が放送されるというのは珍しいパターン。『教場』に関しては始まる前に相当ハードルが上がっていたと思われるが、終わってしまえば「あれ?で、結局森山未來はどうなったの?」という疑問が残って、特別編でもそこは回収されずじまい。妹とか言ってたよね?映画化?それともスペシャルドラマ?このドラマ、面白かったけど、こういう終わらせ方はモヤモヤが残る。坂口憲二さんの復活は嬉しかったです。

『あなたがしてくれなくても』は、一応“ドラマの隙間を埋める”特別編ということで。確かに最終回では“◯ヶ月後”っていうのが何回も出て来て、端折った感じは否めなかったから。だけど、あの終わり方で私はすごく良かったと思う。結局4人共が誰かに対しては被害者、誰かから見れば加害者、みたいな構図で、元夫婦がそれぞれ相手のことを同志のように思えて、友情みたいなものも生まれてたのが見ている私たちには居心地が良かった。不倫って、体の関係がある/無しじゃないんだなって改めて思う。不倫=浮気じゃない。気持ちを持ってかれたら(=本気)れっきとした不倫。陽ちゃんが最後まで陽ちゃんだったのがなんだか嬉しくて愛おしかったのと、楓とは飲み友達になりたいって思ったことを書いておきたい。

日本テレビ

パクリもチョコレートも好きだったけど、『だが、情熱はある』でジャニーズの底力を見た。きっと誰もがキンプリとSixTONESでお笑い芸人を演じられるわけがないと思ってはず。ジャニーズファンが観れば良いだけのドラマでしょ、って思ってはず。ところが蓋を開ければ、アイドル2人が違和感無く芸人に見えてくる。なんだこの2人は!ってジャニーズを知らない人はビックリしたと思う。M1のネタをフルで再現してたし、仕草、喋り方、間の取り方から表情まで、研究し尽くされていた。富田望生さんや戸塚純貴さんの役作りも完璧。ただこれは、似せれば良いってもんじゃない。山ちゃんと若ちゃんの、笑えるくらいの嫉妬や嫌味、笑えるくらいのお笑いに対する真面目さ。普通は隠したくなるネガティブな部分をさらけ出すこと、カッコ悪さがカッコ良いという新しい笑い。それを産んだのは家庭環境であり、売れない頃の苦労であり、売れてからの苦悩。まだまだこの先ももっといろいろなことに挑戦し成功していくだろうな人たち(モデルになった芸人さんも演じた俳優さんも)の、未来が垣間見えるドラマだったと思う。

TBS

ラストマン』盲目のFBI捜査官という突飛な設定と、視覚以外で捜査する能力の鋭さ。ガリレオに続く、福山雅治さんのハマり役が誕生しましたね。しかも大泉洋さんとホンモノのブラザーだったなんて。皆実の父親がクズすぎてあれが父親だなんてつらいなぁって思ってたけど、血が繋がってなかったって分かってちょっとホッ。蓮二さんが逮捕されて、寺尾聰さんが身勝手すぎて、上川さんが飛ばされて、なんだかなぁ‥な最終回でしたが、「家族4人で食卓を囲んだ日もあったはず」っていう福山さんのセリフと回想シーンには号泣しました。シリーズ化もしくは映画化を匂わせて終了。劇中のキャラクター“ポリゴン”に魅せられたうちの次女が、私にもLINEスタンプを買ってくれて絶賛ヘビロテ使用中。「アグリーです」バージョン、もちろんあります。

テレ東

金曜日8時枠『弁護士ソドム』がなかなか面白かったです。詐欺師を専門に弁護する弁護士に福士蒼汰さん。毎週ゲストの方が詐欺師なんですけど、もう一つ毎週楽しみだったのは山下美月さんの七変化を見られたこと。ケバかったり、ぶりっ子だったり、キャリアウーマンだったり、もはやアイドルというよりも女優さんだなぁと感心して観てました。また、福士蒼汰さんと玄理さんという組み合わせが他局にはない個性というか、新鮮でした。玄理さんて、ちょっと三枚目みたいなのもイケるんですね。発見でした。


発見と言えば‥

テレビ朝日

波よ聞いてくれ』いつも常に感じの良いお嬢さんてイメージだった小芝風花さんが女優さんとしての幅の広さを見せつけたドラマ。まあとにかく早口で喋る、喋る。圧巻でした。しかも、テレビドラマなのにラジオって面白いなぁ、良いなぁーって思わせてしまうという。ラジオ業界って一見地味そうだし声だけではやれることも限られてると思ってしまっていた自分の感性の無さに気付かされました。深夜ラジオを聞いていた若かりし頃を思い出した人も多かったのではないでしょうか。私もその一人です。これ、続編やって欲しい。

そして、今最も毎週楽しみなのが‥


NHK

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』noteの皆さんにはお馴染み、岸田奈美さんのエッセイがNHKでドラマ化されて、私は原作は未読だったんですけど、すっかり岸田ファミリーのファンになっちゃいました。酸いも甘いも、苦いも辛いも、きっちり笑いに昇華してくれる。経験が増えていくだけ岸田ファミリーの絆が強くなる様子を毎週泣き笑いしながら観てます。これ観たらあのタイトルには納得しかないです。“今この世界に、宇宙人が襲来して言葉も文化も通じなくて皆がパニックを起こしても、誰よりも早く彼らと共存するのは、弟だと思う”っていう、弟さんを“世界レベルで強い”って言える信頼度。家族であることに誇りを持ってる。周囲から見たら、岸田ファミリーは不幸続き。でも、悲劇も誰かに笑ってもらえたら喜劇になる。(って、ドラマで言ってました)こちらのドラマはまだ放送中です。


さて、7月に入ったらすぐに夏ドラマが始まります。内容が全く明かされていないアレとか、お久しぶりのあの人が出るアレとか、学園もののアレとか。あの人とあの人の共演も気になるし。初回を見逃さないよう、テレビ欄を入念にチェックするのだ。



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