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皆さん、推し活体験のチャンスです


私がSnowManにハマったきっかけはYouTubeだった。毎週更新される動画を観て、メンバーがワチャワチャしている様子や、場面場面での各メンバーの言動、それがやがてメンバーそれぞれの個性として私の中に認識され、やがて“グループとして全員嫌いじゃないけどその中でもこの人が好き”という“推し”が出来た。要は、姿かたちだけではなく性格や人間性が加味されていると言っても良いと思う。例えば、入り口は

「こういうシチュエーションではこういう行動をとる人が好み」だとする。ところが同じようなシチュエーションでも別の機会には「予想外の行動をとり、そのギャップにまたも心を掴まれる」ということが繰り返され“この人、なんか良いな”となっていく。そういうのは歌番組に出演してMCとの短いやり取りの中だけではなかなか発見出来ない。私が長くジャニーズ好きであったにも関わらず特定のグループや個人を推すことなく、ジャニーズという大きな括りで好きだったのはそういうことだ。今までのジャニーズは、人間性を発見する機会が用意されていなかったのだ。だから、最近流行りの“テレビのオーディション番組から生まれたボーイズグループ”が根強い人気を博すのはよく分かる。オーディションの過程が全て丸見えで、そこで何をし、どう振る舞っていたか、それを見て“この人、なんか良いな”が始まる感じ、すごく分かる。


ただ、ジャニーズやボーイズグループに端から興味がない、という人もいる。でも、歌ったり踊ったりする人たちにだけ“推し”が存在するわけではない。俳優さんや声優さんを好きになるのも立派な“推し”なのだ。


TBSで放送が始まったドラマ『君の花になる』、実は初回を観るまでは、初回を観て視聴をやめるドラマの候補だった。ドラマのために集められた若手俳優さんたちがドラマの中のボーイズグループ《8LOOMブルーム》のメンバーを演じるという、聞いただけで居心地が悪そうだなと思った。ひとつ屋根の下で共同生活をしている7人組ボーイズグループ、そういうワチャワチャ感や時にギスギス感や、それに生活感、そういうのが不自然だと私は非常に居心地が悪くなって見てられない。


ところがドラマが始まって7人が登場すると彼らの空気感に、一緒に生活する中でかもしだされる安定感のようなものが生まれていた。それもそのはず、実はこの人たち、1年も前に今回のドラマのオーディションに受かり、1年かけて歌やダンスのレッスンをし、ドラマ開始までの1年間が“ドラマの裏側”としての動画となって配信されていた。ひとつ屋根の下とはいかないまでも多くの時間をこのドラマのために共有してきた人たちだった。だからあの空気感、生活感が画面に出ていたのだと思う。ドラマで繰り広げられるのは、私の話に置き換えれば「YouTubeで観ていた」オフの彼ら。そこで“なんか、この人良いな”と思える人がいるか。いたらいたで、次はその人のギャップに“やっぱり良いな”と思えるか。


実際彼らは、ドラマの中だけでなく現実でも曲が発表された。つまり、このドラマは出演している彼らにとっても、観ている視聴者にとっても、“擬似体験”なのだ。出演している彼らはこのドラマを俳優としての大きな飛躍の第一歩にしたいと思っているはず、そうなるべく全力でこのドラマに賭けているはずだ。そこはドラマ内でグループが継続していけるかどうかの危機感にリンクする。それに、俳優個人で“大きな会場をファンで埋め尽くす”ことが今は無理でも、8LOOMではそれが可能だ。ただし、声援は“役名”になるだろう。ドラマと現実との境目があやふやな、それでいて現実的な体験。


視聴者の私たちは、日頃なかなか目に出来ないアイドルの日常生活をドラマのエピソードという形で垣間見れる。普段アイドルに興味がなくてもドラマとして観れば案外興味がわくかも知れない。もしかすると“推し”が出来て、それはドラマの役として、あるいは8LOOMの中の人としての“推し”ではあるが、ドラマ放送中は推し活みたいなものを体験出来る。それに現実にその俳優さんは存在しているわけで、ドラマが終わってからももしかするとその俳優さんのファンとしてこの先も応援していくことになるやも知れない。ドラマと現実両方で、推しの成長を見守り、応援出来るチャンス。


そういう私は次女の影響で半年くらい前から8LOOMの“いろいろ”を目にしている。半ば無理矢理、予習はバッチリ。だからか、結構甘めの感想になったかも。おばさん、やっぱりイケメンには弱い。



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