後輩ができたら、知ってほしいこと
私は、下っ端という立場が割りと好きな人でした。
(いきなり謎の告白、失礼します)
特に、1人黙々と勉強するのが好きだった私にとって、下っ端というだけで、いろんな方にいろんなことを聞きやすくなるのは、最高の特典でした。
でも、いつまでも下っ端ではいられない。
そのうち後輩ができたり役職がついてしまったりして、チームを抱えなければいけなくなってしまう。
これを読んでくださっている方もきっと、同じだと思います。
今回はそんな、チームや後輩を抱える立場になった時に気にかけておきたいことを書いてみました。
下っ端時代の怒り
「下っ端が好きだった」と言いつつ、下っ端は下っ端なりに腹が立つことはたくさんありました。
皆さんにもきっと、そんな怒りに満ちた下っ端時代があったのではないでしょうか。
自分が下っ端だった頃、どんなことに怒りを感じていたか、まだ覚えていますか?
・仕事を押しつけられた
・アイデアを却下された
・言い分を聞いてくれなかった
・ワケの分からん話ばかりされた
・やり方を強制された
・いいからやれと言われ続けた
などなど
先輩や上司の人間的な部分(責任転嫁された等)はちょっと横に置いておいて、悪気はないけど困るよねということ、たくさんあったのではないでしょうか。
もしかすると現在進行形で同僚や先輩、上司に感じている人もいるかもしれませんね。
この怒り、要約すると
「私のこと何も分かってないだろ!」
なのではないかと思います。
ということは…
チームや後輩を抱えるようになった今、あなたが下っ端時代に怒りを感じていたのと同じように
チームメンバーや後輩はあなたに対して「私のこと何も分かってないだろ!」と思っている可能性が高いということです。
余談ですが、私は管理職に「ワシはアンタが何しとるか知らん!」と言われたことがあります。
しかも一緒に働き始めて2年経って、です。
正直、私の心の中は「あぁっ!?」でした。
お話する機会はもちろん何度もあったけれど、この人は何も知る気がなかったんだなと思いました。
そしてこの方が私の業績を評価して報告しているのかと思うと、ガックリと力が抜ける思いでした。
以後、その管理職とお話する際は、ニコニコ笑いつつも心は遠く遠く離れたところにいました。
もし今、再会しても打ち解けられる気はしません。
「あなたのこと知りません」宣言、もとい
「あなたに興味ありません」宣言は
それほどの威力があるということです。
知っておきたいこと
では、その人の何を知っていると「よく分かってくれているな〜!」となるのでしょうか。
これまでに出会った「この人はよく分かってくれている!」と感じた人たちは、一体自分の何を分かってくれていた人だったでしょうか。
それはきっと、"年齢"とか"経歴"とか、いわゆる履歴書に書けるような表面的な情報ではなかったはずです。
以下にぜひ知っておいてほしいことを並べてみますので、仮にどなたか、チームメンバーや後輩の顔を思い浮かべて、考えてみてください。
■その方は人生において"仕事"をどのように位置づけていますか
■その方が仕事をする上で大事にしている信念はありますか
■その方の3年後のVisionは何ですか
■その方が今チャレンジしていることは何ですか
■今後チャレンジしてみたいと思っていることは何ですか
■その方はどんな能力や才能をもっていますか
■その能力を仕事で何%発揮していますか
■その方が今、一番困っていることは何ですか
■その方は、その困り事がどのような状態になることを望んでいますか
■その方のモチベーションスイッチ(やる気スイッチ)はどこにありますか
いかがでしょうか。
自分でも把握してないよ!と思うものもあったのではないでしょうか。
でもそんな、自覚のないものも含めて分かってもらえる方と一緒に働けたら
メンバーとして後輩として、こんなに嬉しいことはありませんよね。
知ろうとしながら聞く
先のようなことがどうやったら分かるようになるのか。
それはずばり聞くことです。
話す、ではなく、聞く!
例えば、後輩と2人で雑談をすることになった時
後輩と作業をすることになった時
後輩がダメ出しを受けて凹んでいる時
気まずいな~なんて思いながら、沈黙を埋めるべく自分の話をしていませんか?
そういう時こそ、話を聞くチャンスです!
とはいえ「先生の3年後のVisionって何?」
といきなり聞かれても相手も困ると思うので、
「なんで教員になろうと思ったの?」
「何か目標とかあるの?」
「授業でのこだわりって何なの?」
といった感じで、深掘りしていってみてほしいなと思います。
くれぐれも話の途中で
「分かるよ~!私もねぇ…」と自分の話を始めることのないように気をつけてくださいね。
(実際これ、めちゃめちゃ多いです)
話す、ではなく、聞くです。
ちなみにこういったことは、聞く側にメリットがあるのはもちろんですが、聞かれた側にもメリットがあります。
改めて聞かれてみないと考えなかったことを考える機会になるからです。
キャリアコーチングというやつですね。
まとめ
チームや後輩を抱える立場になったら
表面的な情報だけでなく
相手の根底にあるもの・目指している未来にも
興味をもっていただきたいなと思います。
もちろん、一度聞けば分かるものでもないし(自分でも見えていないことも多いし)、ライフステージやキャリアステージによって変化していくものなので、「完全に分かりました!」という時はこないことと思います。
それでも、知ろうとすることが大切です。
子ども理解と同じですね。
子どものことは理解しようとする。
でも大人は、興味ない!
むしろ私の考えを理解しろ!
…これでは上手くいかないこと
お分かりいただけると思います。
本当はこういったことが業績評価の面接で話せて、人事や評価に繋がっていくと良いのですが…。
そんな未来がやってくることを願っています。
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