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相談をたくさん受ける先生へ

「せっかく私に相談してくれたのに」
「あんなにしんどそうなのに」

話を聞いてあげることしかできない自分に
子どもや保護者、同僚の先生を助けてあげる力がないことに
心を痛めている先生によく出会う。

そんな先生はたいてい、
共感力がとても高くて
人の痛みを感じとることのできる

心ある、素敵な先生。

そんな先生方にこそ、元気でいてほしいから
今回は、相談の受け方について書いてみようと思います。




絶対に覚えておいてほしいこと


まず大前提として覚えておいていただきたいことがあります。

それは
なんでも解決できる人は存在しない
ということです。

例えば、あなたが足を骨折したとします。
そこで、病院に行かねば!と眼科を受診したら、ドクターに何と言われるでしょうか。

きっと「うちではちょっと…」ですよね。


そのドクターがどんなに名医だろうと
どんなに歴史ある有名な病院だろうと
眼科で足の骨折は診てもらえません。
(多分。診てくれる眼科あったらごめんなさい)(ないと思うけど)


これ↑を読んでどう思いますか?
当たり前じゃんと思いませんか?


そう、これ、当たり前なんです。
当たり前だけど忘れてしまいがちなこと。


なんでも解決できる人は、存在しない!


有名だろうと、評判が良かろうと、輝かしい実績があろうと、なんでも解決できる人は、いません!


誰だって自分ができることの範囲は限られていて、
だからこそ世の中には、いろんな役割や特技をもった人たちがいるんですよね。


あなたは、子どもや保護者、同僚の先生方から相談相手として選ばれました。


それは、あなたがこれまでに積み上げてきた相手との関係性や「この先生ならきっと最後まで話を聞いてくれる」と感じさせる、あなたの人柄あってのことです。


・相手の話を共感しながら最後まで聞くこと
・相手が話しやすい雰囲気をつくること
・意味もなく気分で相手を否定しないこと


などが、あなたの特技であり
相手があなたに話を聞いてほしいと感じた理由なのではないでしょうか。


そして、その役割を果たせたのなら

「話してくれてありがとう」
「でもここは眼科だから、ここで無理矢理、足の処置するよりも、整形外科に行ってもらった方がいいと思うんよ」
「目のことで困った時はいつでも力になるよ」

と声をかけることは、すなわち
相談だけ聞いて、自分で解決(治療)しないことは
適切な対応だといえるのではないでしょうか。


何でも解決できる人はいない。
あなたは「相談を受ける」という役割を果たしている。

この2点を大前提として
よく覚えておいてくださいね。






気をつけておいてほしいこと


話をとてもよく聞いてくれるから
みんなが心の内を明かす相手に選んでしまう

そんなあなたに
そんなあなただから

気をつけておいてほしいことがいくつかあります。



❶時間を区切る

相手にとって"あなたにしか話せない話"のカテゴリーに入っているものは、きっとその人にとって重たい、深刻な、ネガティブな話がほとんどだと思います。

だからこそ、話を聞く時間は区切ってください。

受け止めるあなたにも負荷がかかるからです。


不意打ちで後ろから激突されると大怪我をしてしまうのと同じように、何の心の準備もしていない状態で突然重たい話が始まってしまうのは、しんどいことです。


話したいことがある、と言われたら
その場で即、聞かなければならない!
なんてことはありません。


今すぐには難しいんだけど1時間後なら大丈夫だよ
など、いわゆる予約のような形をとってもらって大丈夫です。


もちろん、今すぐに聞けるだけの心の余裕があるのであれば良いのですが、今はちょっと…と感じる時には予約にしてみてください。


心の準備ができるだけで、
少し楽にお話を聞くことができます。



また、終わりの時間も決めてみてください。

30分間しか聞けそうにないんだけど…
と最初に断っておくと、相手もそのつもりで話してくれます。


不意打ち・エンドレス
かなりしんどいです。

時間、区切ってくださいね。



❷感情移入しない

あなたが相手の気持ちに共感できる人だからこそ、いろんな相談が舞い込んでくるのだと思いますが、くれぐれも感情移入しないように気をつけてみてください。


感情移入は簡単に言うと、
相手と同じ気持ちになることです。

相手の「悲しい」という話を聞いて、自分もとても悲しくなること。


それに対して共感は
相手の気持ちは理解するけど
自分は自分、相手は相手の状態を保つことです。


小さい子が砂場で大泣きしてるのを目撃して、一緒に泣いてしまうことって(きっと)無いですよね。

「あぁ、あの子スコップ欲しいんだね~」
「声かけてあげようか」と思いますよね。


あるいは、病院に行った時、ドクターが患者さんと一緒に痛がって泣くことも(きっと)無いですよね。

「あぁ、腫れてるね~」「これは痛かったね~」
「処置するね~」ですよね。


「スコップ欲しいんだね」「痛かったね」
という相手の気持ちは理解する。
でも別に一緒になって泣くわけじゃない。
なぜなら私はスコップ欲しくないし、痛くない。

自分は自分、相手は相手。


相手に寄り添おうと思うばかりに
相手の感情に飲み込まれてしまうと

話を聞いてもらった相手はスッキリするかもしれませんが、あなたはとても疲弊してしまいます。


相手との距離を保つことは、
決して冷たい対応ではありません。

共感はしても、感情移入はしない。


あなたが元気でいるからこそ、
相手はまた、あなたとお話ができます。



❸1人で背負わない

あなたと私だけの秘密
というのは、とても負荷が大きいものです。


これは抱えきれないなと思った時は
(校内であれば)他の先生の
同席許可をもらってください。


聞き手が1人→2人に増えるだけでも、
随分と楽に話を聞くことができます。


また同席していただく先生と役割分担ができれば、
時間管理がしやすくなったり
感情移入のし過ぎを防ぐこともできます。


話をオープンにするということも選択肢の1つとしてもっておいてくださいね。




まとめ

自然と相談がたくさん舞い込む、素敵な先生に
伝えたいことがいろいろとあったので
今回の記事を書いてみました。


なんでも解決できる人は、いない
を大前提として

❶時間を区切る
❷感情移入しない
❸1人で背負わない

ということを頭の片隅に置いて
お話を聞いてみてください。


お話をたくさん聞いてしんどくなったら、
ご自身のメンテナンス(リラクゼーション・話を聞いてもらう等)もお忘れなく!

あなたの元気が
みんなの元気です。




自己紹介です。
お時間ある方、読んでいただけると嬉しいです。



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