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作家はサービス業だったんだ。

普段わたしは、noteで「世界の素敵な女性の生き方」というエッセイを書いています!

これは、作家で企画家のおかのきんやさんと一緒に考えてきたもので、おかのさんは私の師匠的存在です。

そんなおかのさんに、最初の頃から言われ続けている言葉がありまして。それは、

「作家はサービス業ですからね。」

最初聞いたときは、「ほぉ、なるほど。」と返したものの、ん?と、正直意味がよく分かりませんでした。

作家というのはどちらかというと、何かを生み出すアーティストとか、クリエイター的な仕事。一人でもくもくと取り組むイメージ。

確かに読者というお客様はいるけど、サービス業と言われると、どこかちょっと一致しないそんな風に感じました。


おかのさんは更に付け加えます。

「加藤さんは人に興味がありますか?あるならどうして自分から(他のクリエイターを)フォローしにいかないのかな?」

その質問にはドキりとしました。

えっ?!あ、あるに決まってるし・・・だからこそ、こうやってエッセイを書いているのに、わからないのかな?

そう、わたしは昔から人にはめちゃくちゃ興味がある方で。
むしろ人の気持ちを考えすぎて疲れることも多いくらい。そこに自負のあった私は、そう言われてしまいモヤモヤとしてしまいました。

その日は他のことをしていても、頭の中ではその言葉に対する答えをずっと探している自分がいました。

でも、そう言われちゃったしなぁ・・・と思って、
自分の興味のあるクリエイターさんをフォローしていくわたし。

そうするうちに、あぁこれはおかのさんの言う通りだったと気が付きました。

心の中で思っているだけでは伝わらない。

相手に関心があるのなら、スキ♡をおくる、フォローする、コメントするなど行動に表さないと、こんな私の心の中をご都合良く読み取ってくれる人なんていないんだ。

世の中そんな甘くないわ・・・

至極当たり前のことを私はできていなかったと気付かされ、お高くとまっていた自分に恥ずかしい気持ちになったのでした。


これは何もnoteの世界に限ったことではありません。

先日、2日間にわたって様々なゲストが登壇するトークイベントに、私もスピーカーとして出させてもらう機会がありました。

わたしは、時間の許す限り他のゲストのトークも聴いて帰りました。

もちろんテーマがどれも興味深かったというのもありますが、自分なりのサービス精神でもありました。

(そう、おかのさんから教えてもらったサービス精神はいろいろな場所で最近発揮されているのです。)

同じイベントに呼ばれている人は何か縁がある方々だと思ったし、できるだけ挨拶もしたいと思っていました。

でも、他の登壇者の方はそうでもないみたいで。

これもまた当たり前といえば当たり前だけど、驚きました。

自分の回の直前に来て話をしてすぐ帰る人もいれば、他の登壇者には目もくれずに帰ってしまう人も。

もちろん用事があったのかもしれませんが、なんか寂しいし冷たくないかい・・・

いえいえ、その人たちがどうこうという話では全然ないのです。

そのときに気付いたことは、私はやっぱり人に興味があるんだー!ということでした。

サービス精神と書きましたが、人と仲良くなりたい、話してみたいという純粋な思いが私にはデフォルトで備わっているみたい。

良かった。作家になる素質が私にはある(笑)
帰り道、全然イベントと関係のない所で人知れず喜んでいる自分がいました。


さらにまだ続いてすみませんが、この話も聞いてほしいのです。笑

先日、小説家の遠田潤子さんの講演を聴く機会がありました。

38歳のとき、主婦だった遠田さんは新人賞を受賞して作家デビューをしました。

「夢を実現するために必要なことって何でしょか?」という司会の方の質問に、

「コミュニケーションできることですかね」と遠田さんは答えていました。

この答えに、会場も司会の方もちょっと肩透かしをくらった感じ。

遠田さんは、デビュー作を担当してくれた編集者さんと反りが合わず、その後の作品をすぐに出すことができなかったそうです。

20年たった今でも、当時のことを後悔し、反省されていました。

「あの当時、もっと自分が大人になって相手の言っていることに耳を傾けられたら」と。

そして、今書店に並んでいるような活躍している作家さんはそういうことをちゃんとできる人ばかりじゃないでしょうか。と言っていたのも印象的でした。

書くための努力は自分ひとりでできる。

でも、それ以上に編集者や関わる人といかに気持ちよくお互いを思いやって仕事を進められるかが、成功するか否かにかかっていると話されていました。

それを聞いて、やっぱりおかのさんの言う通りだった。作家はサービス業なんだ!そして、どこの世界も人の力によって道は開けていくってことなんだなぁ。

と、感慨深く頷かずにはいられない私なのでした。

***

わたしは普段、自分の話ではなく人のストーリーを書いています。

だから、私がどんな人間かあまり知っていただく機会はないのですが、こうやってたまに自分のことも書いていくことでみなさんと繋がれたらと思いました。

感想やコメントも励みになりますし、少しでもみなさんと交流できたらうれしいです。

これからもよろしくお願いします!♪


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