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一人ではできないことも、みんなと一緒なら実現できる

先日アナウンスしたe-Educationの新しいプロジェクト「LAMP」が始まりました。

《学び、行動し、作る》

この3つのキーワードを大切に、日本・ミャンマー・バングラデシュの3カ国の若者たち5名ずつが、それぞれの国を巡りながら一緒に学び合う旅が始まりました。

今回は、なぜ3つの国の若者たちが集まるプログラムにしたのか、大事な理由をご紹介させてください。

1人、もしくは1つの国では、解決できない問題

国際協力の仕事をしていると、一人ではどうしても解決できない問題にぶつかることがあります。

その一例が、2017年8月に発生したロヒンギャ難民事件。ミャンマーから数十万人という人がバングラデシュへ逃げ込み、これまで逃れてきた人たちもカウントすると100万人以上が今もバングラデシュで生活しています。

「ミャンマー軍が悪い!アウンサンスーチーのノーベル平和賞を白紙に戻せ!」

事件から1年経った昨年の8月にも、バングラデシュの若者たちがミャンマー大使館の前でデモ活動をおこないました。他方、ミャンマーでは一方的な加害者かのように取り上げる国際メディアに対して怒っており、気がつけば仏教徒vsイスラム教、バングラデシュvsミャンマーといった問題だと歪んだ解釈まで耳にするようになりました。

バングラデシュの人たちの怒りと、ミャンマーの人たちの怒り。この2つの問題を解決するには、どちらか一方の国だけの努力では不十分であり、両方の国の歩み寄りが、そのための間に入る第3国の協力が不可欠だと思い、3カ国の学び合いのプログラムを考え始めました。

みんなと一緒なら解決できる、限界だって超えられる

こういった背景から、「LAMP」では3ヶ国の若者たちができる限り密度濃く学び合うための少数チーム制にこだわりました。15人の参加者を3つに分け、それぞれいのチームに日本・ミャンマー・バングラデシュそれぞれの国の若者が最低1人入るような仕組みにしたのです。

当然、最初は足並みが揃いません。日本の社会課題を調べるための調査一つを例にしても、まずインターネットで調べようと考える人もいれば、街に出てインタビューしてみようと思う人もいます。

「1人でやったほうが、よっぽど捗るのに...」

きっと参加者の多くが、こんな風に思ったのではないかと思います。

しかし、です。一定以上の時間を共有し、目指すべきゴールや、大事にしたい価値観を共有できるようになると、あらゆる作業のスピードが一気に向上します。

今回の「LAMP」では、社会起業家3名から出されたミッションに対して、チームごとに調査・検討した内容をプレゼンテーションで応えるという取り組みがあったのですが、プレゼン準備の時間はほとんどありませんでした。

1人だったら、きっと間に合わなかったでしょう。

でも、チームみんなで力を合わせて、アイデアをひねり出し、一人一人が役割をしっかり分けて全力を尽くすことで、1人の限界を超えるプレゼンができたのは先日書いた記事『よそ者たちの一歩が、きっと世界を変えていく。』の通りです。

最後に

「一人ではできないことも、みんなと一緒なら実現できる」

これは何も新しいプロジェクト「LAMP」に限った話ではありません。

部活でも仕事でも、1人では超えられない壁を、みんなと力を合わせて乗り越えた経験がある人は、決して少なくないでしょう。

国際協力だって同じです。日本人だけが頑張ったところで途上国の社会は変わりません。途上国に仲間がいなければ、本当の変化は生み出せません。

そして国境を超える課題であれば、より多くの人たちが力を合わせる必要がありますし、社会課題が複雑になってきた今だからこそ、国境を超えたチームが必要になると強く感じています。

「一人ではできないことも、みんなと一緒なら実現できる」

これからも「LAMP」に込めた想いを大切に、e-Educationの活動を続けていこうと思います。

良かったら、ぜひご一緒に。


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