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我が家の裏紹介           (DXアントレ1stを通して地獄と孤独から脱出した件)

 宮川農園は北海道で130年以上続く農家で…といつも農園紹介しますが。
今回は、「ウラ自己紹介」とでもいいましょうか、今まで抱えてきた歪み、そしてそれが爆発した地獄と、そこから這い上がるまでをこの年の瀬に書き殴ります。


ひとり戦い続けた5年

 今年の出来事をお話しする前にまず、時間を少々遡り我々がここに至る話をしたいと思います。
5代目のミヤ師匠(ぱぱさん)と結婚したのは意外にも東京。どちらも道産子ですが、ミヤ師匠が社会勉強にとサラリーマンをしていたため東京で結婚しました。
 間も無く東日本大震災を経験、同時に長男を妊娠して元々継ぎたいと言っていた農業へ。

 2人出産し、次男が保育園に入れたタイミングで社会復帰…するつもりでしたが、良いものを作っているのに報われない状況の農園を隣で見てて「生産だけじゃだめだ。販売をしなきゃ」と素人ながら販売を手探りで始めました。そこから過酷な孤軍奮闘生活のスタートです。

時代錯誤の農家のリアルと四面楚歌

 私たちの地域ではまだまだ農家は「生産者」販売をする必要性など認知されていません。
もちろん義両親も同様。そんな事する暇があるなら草の一本でも抜け、と未だに言われますし配達の荷造りをしていれば泥棒扱いされます。

 ただ、そんな事はどうでもいい。重要なのはミヤ師匠でした。サラリーマンをしてた時には色々と夢を語っていた師匠。
しかし、日々の労働と閉鎖的な環境が、ミヤ師匠を腐らせたのです。

 書類が片付かないから机が欲しいと言えば「机いるほどの仕事してないだろう」と平然と言い放つほどに腐り散らかしてた師匠。販売に関しても必要性は理解しつつも都合の良い結果主義でうまく行けば乗っかり、うまく行かなければ平然と悪態をつく。思い出すだけで殺意が…(もちろんその都度怒りをドストレートに返しモラハラVSパワハラの構図となりました)

 いつしか、歩み寄る事も諦め、私は外の世界に飛び出しました。
今思えば、何を言っても、何をやっても腐り続けていくミヤ師匠から逃げ出したかっただけな気がします。が、それほど追い詰められていたのです。
夫婦の溝が深まっている事に気づきながらも、見て見ぬふりをした。
そんな私についに天罰の日が来るのです。

大きく揺らいだ夫婦の信頼

 ミヤ師匠から、何度か投資に興味があるという話は聞いていました。が、はっきり言ってこんなど素人が稼げるほど甘くない。何より本業をまず軌道に乗せる方を考えろ、と言い続けていました。

 そんなある日、いつも私が経理をしているにも関わらず、「自分で振り込む」と言い出した師匠。動物的な勘ですぐにわかった。「何か怪しい」
そして、問い詰めて返ってきた答えは「農場のお金で投資した」
 目の前が真っ暗になるってこういう事なんだ、って思ったのをはっきり覚えている。話を聞けば聞くほど怪しい投資先。
何より、会社のお金を自分のものだと勘違いして勝手に、私に隠して、使っていたことが悲しかった。
 普通の感覚じゃあり得ないけど、農家、特に法人じゃなく個人はかなりの割合で奥さんに給料が出ていない。我が家も。
私は、自分の会社だと思っていたからこそ、まずは軌道に乗せるため、と思い我慢してきた。だからこそ、余計に怒りより悲しみの方が強かった。

 案の定、その投資は詐欺で、お金が返ってくることもなく、ミヤ師匠はお金と一緒にお金より大事な信頼を失う事になった。

恩人、仲間との出会い

 この地獄の出来事のちょっと前、私はSUNABACOに出会った。
BootCampというイベントを知り、たまたまちょっとだけ参加させて貰った。そこで、知り合った代表のなかまこさんと若林さんのご厚意で新潟にもご一緒させて頂き、まさに「これから頑張ろう」と思っていた矢先の出来事だった。

 とはいえ、日も浅く面識だってそこそこの状態で、こんな重たい話を相談できないと思っていた。が、誰にも話せず、何も考えられず、食べる事も寝る事もできなくなるまで追い詰められていた私は、1%でも可能性があるのならば…となかまこさんに相談。
すると、めちゃくちゃ忙しいはずなのに、物凄く親身になって下さり、なんと一切面識のないミヤ師匠と面談まで提案して下さったのです。

 ショック状態にあるミヤ師匠は一見、反省しているように見えた。が、私の中でこのままじゃ変わらないと明確な想いがあった。
それは、なかまこさんとの面談を見ていてもはっきり感じた。
このままでは、「ただの失敗」になってしまう。それでは、何も変わらないし私自身もこの先一緒に生きていくという選択はできない。

 そんな時、目に入ってきたのはXで上がっていたSUNABACOのDX講座を受けている人のポストだった。
最初は私が受けたいと思っていた講座。でも、今ミヤ師匠を変えられるのはこれなんじゃないか。 
正確に言うと、今のミヤ師匠に必要なのは、外の世界との交流と正しい知識じゃないかと思い立った。
 そして、その想いをそのままXに投げた。
すると、思いもよらない答えが返ってきました。

 なんと、2人で受講できるように手を差し伸べて下さったのです。
ただでさえ、相談したり散々手を煩わせているのに…泣
勿論、即決で受講を決めました。

そして始まったDXあんとれ1st

 最初は、甘え癖のあるミヤ師匠が甘えないようにと、受講時間帯を別々にしていたが、無理やり帰宅時間を早めて受講している姿を見て、私自身も都合が良かった夜の受講に切り替え2人で受講することに。
 「これで変わらなかったら離婚ね」と伝えていたのもあってか(笑)休憩中に理解度を確かめ合ったり、気付いた事を言い合ったりと、想像していた以上にしっかり向き合ってくれたミヤ師匠。
 何より、意見がぶつかった時、それまでは感情でしか会話することが出来なかった師匠が、少しずつではあるけどロジカルな思考を身に着け、私の話を聞く耳を持ち始めたのが一番大きな変化だった。

 そして、始まった卒業制作。ここでミヤ師匠はある人物の影響で大きく変化した。
それは、同じチームで圧倒的な覇気(?)を持っていたPMのツネさんでした。
1回目のミーティングでインタビューを受けた瞬間から、師匠も私も何かとてつもないものを感じた。

「広い視野を持つ」「外の世界と交流する」

 それが必要な事はよく分かっている。けど、どうやって?
その答えがDXあんとれ1stだった。普段、絶対に交流できないようなスゴイ人と「同じチーム」という形で同じ課題に取り組み間近で仕事を見られる。それは、どんな言葉よりも人に衝撃を与え、人を変えた。

 何度も重ねたチームミーティングの中で、講座とは違う「リアル」な刺激を浴びた師匠は、少しずつ、確実に変化した。
意見が衝突しても、感情的になる前に一歩下がって見ようとするようになった。私の意見を「自分を一番分かってくれている人の助言」ととらえるようになってくれた。
それでも、一瞬で何もかもが変わるわけじゃないので喧嘩することも多々あるが、今まで私が抱えていた「脱力するような話の通じなさ」を感じる事がなくなっていった。

迎えた卒業制作発表会

 いよいよ、卒業制作の発表会。
私のチームDは、とにかく「和気あいあい」としたムード(というより4人中3人が基本的にずっとふざけている)
一方、師匠のチームは、短い時間できっちり仕事する「大人のミーティング」発表前日も夜中まで妥協せず真剣に内容を協議していた。

 そして、当日。
早朝からミーティングをしている師匠チームの隣で、開始30分前に起床する私(朝よわ子)夫婦でバタバタしながらなんとか予選終了。
結果は、なんと夫婦ともに本選進出が決定!
 そこから師匠のチームの怒涛の修正が始まった。
基本的なベースは変わらないが、「この卒制発表会で何が求められているか」を軸に、見せ方、スライドの内容をガラリと変えてきた。
その物凄い熱量と、知識、思考、実行力…色んなものがレべチ。
まさに、この講座を受けていなければ絶対に見る事ができないであろう、
「ガチでスゴイ人の本気」を体感する貴重な体験だった。
(他チームのくせに基本的にミーティングは毎回見ていた )

優勝と変化の加速

 予選とは全く別物のピッチをした師匠のチーム。
そもそも、卒業制作の着眼点から素晴らしかったため、優勝!!!!
正直、優勝自体は、ツネさんを始め、アプリを作って下さったチームメイトの方々のおかげなので、嬉しさより感謝の方が大きかった。
 が、ここで、もう一つ師匠を変化させたんじゃないか、と思っているのが、同じ講座を受けたすなばこーず、そして、講座を外から見守ってくれていたすなばこーずの温かい「おめでとう」の声。

 色んな人が見てくれている、応援してくれている、という成功体験が、ミヤ師匠を変える最後の一手になったように感じています。
 当初、心配していた「講座が終わったら逆戻りするのでは」という不安。
全く心配していないわけではないけど、SUNABACOの「つながる力」を目の当たりにして、その心配はかなり薄れている。何より、師匠自身が繋がろうとしてくれているのが嬉しいし、頼もしい。大きな変化だと感じています。

今治で優勝トロフィーを受け取るミヤ師匠

私の想いとこれから

 講座を終え、一番感じている事は「ここからが本番」という事。
確かに、ミヤ師匠は変わってくれた。けど、これがゴールではなくここからが大事。
 だからこそ、ミヤ師匠には今治や八代、天草でリアルで色んな人に会って欲しくて無理やり旅に連れ出した。
(勝手に飛行機を予約する多動に振り回される家族。ごめんよ)
それは、私自身が今回の事で、「独りぼっちにならない力」を実感したから。

 思えば、夫婦であっても意思が通わず、お互いずっと独りぼっちだった私たち。私も私で、上手く伝えられず「私が力をつければ解決するはず」と間違った認識で突っ走っていた。結果的に、師匠を置いてけぼりにして、孤独感や焦りを感じさせた結果、今回の地獄の出来事を引き起こした気がしなくもない。
 今回、講座を通して「共通の認識」と「共通の居場所」が出来た事が本当に私たち家族を救ってくれた。

 もちろん、今回師匠がやってしまったことは許す気はない。
多分、一生許さないし、今こうやって文章にしていても、まだまだ苦しくなるし、どちらかが死ぬまで尽くして貰うつもりです。
が、やはり家族。相手が辛そうにしているのは、見ている私もつらいし、相手が幸せそうにしていれば嬉しくなる。
結局は、相手の幸せが自分の幸せの近道なのだ、と思っている。

 だからこそ、これからは本当の意味で「一緒に」一つずつ積み上げる。
同じ道を、お互い尊重しながら歩んでいけそうな気がしているのが最高に嬉しい。
 そして、半年前、まさに地獄に突き落とされた私たちに救いの手を差し伸べて下さったなかまこさん、そして、いつも見守り応援して下さる皆様に感謝しかありません。はっきり言って、皆さんに出会ってなければ私たち夫婦はもう夫婦じゃなかったと思います。

 これから、私たち宮川農園は、色々な方にお力添え頂きながら、次のステップに進みます。
色々な不安、何より自分の無能っぷりには不安しかありませんが、一人じゃないと思える今、わくわくの方がずっと大きいです。
半年前に地獄を見たと自分でも思えないほどに。
いや、半年前の出来事があったから腹を括れた部分もあるのが正直なところかも。
 心機一転、本当の意味で一致団結し新たな道を歩み始めた宮川農園。
最強の顧問先生と共に、新たな事業、新たな農園を目指します!!
みなさま今後とも、どうぞ宜しくお願いします!!!!!!

 そして、今、同じような悩みを抱えている方が一人でも多くSUNABACOに出会えるよう、これからも発信を続けたいし、自分自身、力をつけていつか、お役に立てる存在になりたいな、と思っています。

それでは、皆様、よいお年を~♪
 

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