「あけましておめでとう」と言える人数と一蓮托生な感情

ミヤケです。

正月も過ぎ、日常がまたやってきました。

仕事始めの挨拶はこれから、というところだと思います。

取引先やお客様、大きい会社なら同僚にも挨拶をされているでしょう。

デイサービスでも、今年最初の利用が一周しました。

僕の勤めている現場には70名以上の利用者さんがいらっしゃるので、
・ご本人様
・ご家族
それぞれで100回近くは「あけましておめでとうございます」と言っていると思います。


そういえば、

年が明けて、「あけましておめでとう」って何回言ったでしょうか?

僕は・・・多分・・・150回くらいですかね。

仕事の職種や役職、生活習慣によっても皆さんかならばらつきがあるのではないでしょうか。

「あんまり言う人がいなくてね」

あるデイサービス利用者さん(女性)がおっしゃっていました。

お一人暮らしで、お子さん達も遠方にお住まいでなかなか会えない。
「あけましておめでとう」と言ったのは、配達のお兄さんと介護関係の人だけだったそうです。

多分10回にも満たないくらいでしょう。


人間関係の煩わしさ

何週間か前に、「人間関係の縁を切って環境を変えろ!」みたいなコラムを読みました。
現代はSNSなんかもあるから、簡単に縁が切れて、簡単に新しい関係を作れる、といった記事でした。

確かに、今の人間関係に苦しんでいる人はいいでしょう。
イジメや嫌がらせ、〇〇ハラなど、現代はヒトもモノも多いが故に、苦しみの数も多いのでしょう。

そんな環境の人には、「関係を切って、環境を変える」ことは有効だと思います。

しかし、問題は、誰でも彼でも人との縁を切ろうとしていることです。

特に都会においては、同じマンションの人と顔も合わせない。
挨拶もしない。
誰かもわからない。

田舎者の僕にとってはいやはや看過しがたい現状です。

スマホの中にしか仲間がいない。
万が一の時、あなたの身体を守ってくれるのは、目の前にいるヒトなのに。

実は僕も煩わしかったのかも

立派なことを書きましたが、
もしかすると、僕だって同じように思っているのかもしれません。

田舎にいた18年間。
家に帰れば近所のおじさんおばさんが来ていて、
通学途中には何人にも「おかえり・ただいま」と言われます。

聞く人が聞けば、「のどかでいいね〜」となるかもしれません。

でも、当時の自分は、そんな関係の中に、
「安心感」を感じつつも、どこか「煩わしさ」を感じていたのかもしれません。

腹の虫の居どころが悪い時には、通学途中、庭の花の手入れをしているおばちゃんと目が合わないように、走り抜けたこともあります。

玄関先で話し込んでいるおじさんと合わないよう、勝手口から家に入ったこともあります。

どうやら、社会問題になっている「人間関係の希薄さ」のギリギリのところを、僕はいつも歩いているのかもしれません。

気分のいい時には、エレベーターやタクシーで話し込みますが、
気分の悪い時には、下を向いてスマホを見ています。

勝手なもんです。


人間関係は「二世帯住宅」

遠い知人に「二世帯住宅」に住んでいる人がいます。

彼曰く、
・いつも隣に義両親がいて安心。すぐ頼みごとができる。
・煩わしい。たまには夫婦だけで過ごしたい。

この2つを交互に考えているそうです。

安心だけど、煩わしい。

これって、近しい家族だけでなく、「人間関係」全体にも言えることなんじゃないでしょうか。

人間関係は時に「安心」を与えてくれます。

災害の時は助け合えるし、近所で声をかけ会えるし、家族が増えれば生活の基盤になったりすることもあります。

一方で、
人間関係は「煩わしい」ものです。

価値観も思想もこれまで生きてきた経験も、すべて違う人間と、会話し、コミュニケーションし、時に共通の目的に従って行動しなければなりません。

とても煩わしいです。


煩わしいものは無くしてしまえ!!

そんなに煩わしいならば、ストレスならば、無くした方がいいんでしょうか?

もしも、無くせることができたのなら、

僕は、こんなnote記事を書くことなんでなかったでしょう。

深く悩むことなんてなかったでしょう。


大切な人が今、何を考えているかなんて、興味がないでしょう。


友人も、恋人も、家族も、同僚も、

ただの”塊”でしかなくなるでしょう。


煩わしいから、楽しいんです。

煩わしいから、煩わしくないように工夫するんです。


煩わしいから、煩わしいと感じるんです。


便利になって、
嫌なこと、苦しいこと、そのすべてから脱却した時、

きっと、人間は生きていることさえめんどくさくなり、絶滅するでしょう。


もしも、生きていたいなら、


煩わしさを楽しみましょう。


「あけましておめでとう」

こう言える数だけ、煩わしさがあり、幸せもあるはずです。

僕は、介護事業やスマホ教室、Youtube、地域活動、を通して、高齢者の「あけましておめでとう」の回数を増やしていきたいです。


煩わしさと幸せのために。



<終わり>


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