見出し画像

シニアのアップデートは若者も得する!

ミヤケです!

高齢者が資産総額の多くを保有し、若者は低賃金・学費ローン・ライフステージの変化による支出で資産はほとんどない。
人口も日本を中心に先進国では高齢者の割合が爆発的に増え、若者は減る一方。
しかし、生産人口は相も変わらず若者である。
日本の、世界の若者に未来はないのか・・・?

シニア向けスマホ教室をやっていますが、やはりどうしても「良いことやってる」「ボランティア」「社会貢献」的に見られたりします。
もちろんそういった意味合いというか想いも強くありますが、
今回は少し違った角度から書きたいと思います。

シニア層が手軽に使えそうなアプリ・サービスは?

今回は【お金】にフォーカスして書いていきますので、
「シニア層が使えそうなアプリ・サービス×決済」を軸に考えていきたいと思います。

単純に決済アプリでいえば、
・QRコード決済:PayPay、d払い
・接触決済:WAON、Suica(交通系:PASMO、ICOCAなど)
がここ最近でシニア層から興味を持たれているサービスだと思います。

次に、アプリ内決済のあるアプリでいえば、
・Amazon
・楽天
この辺りだと思います。

ここで考えたいのは、「決済アプリ」と「アプリ内決済」ではアウトプットに至るまでの過程が異なるという点です。
統計によれば、シニア層の決済アプリ需要は、
・新型コロナ
・ポイント還元祭り
により高まっているとのことでした。
一方でスマホ内で全て完結する「アプリ内決済」についてはリテラシーやマインドブロックなどの課題がありなかなか一般化していないのが現状です。

※参考データ


どれくらいの経済インパクトがあるのか?

もし仮にシニア層が若者と同じくらいスマホ決済したとすると、どのくらいの経済的インパクトがあるのか、考えてみたいと思います。
あくまで僕は経済学者ではないので、単純に人口と使用率、金額でのみ考えてみます。

人口(総人口:1億2600万人)
・生産人口:7,500万人
・シニア:3,600万人
(若年層:1500万人)
現状のスマホ普及率
・生産人口:98%くらい
・シニア:70%くらい
スマホ決済(アプリ内決済含む)の割合
・生産人口:40%くらい(3000万人)
・シニア:7%くらい(250万人)
総資産額
・生産人口:1,000兆円くらい
・シニア:約2,000兆円のうちの50%くらい→1,000兆円くらい
スマホ決済額(3兆円)
・生産人口:2.7兆円
・シニア:2700億円
消費金額:300兆円(単純に人数で割ると)
・生産人口;180兆円
・シニア:90兆円

例えば、
高齢者が今の生産人口世代の水準で「スマホ利用」「スマホ決済利用」をしたとすると、

・スマホ利用率
 70%→98%:28%増
 使用人口:3500万人(1,000万人増)
・スマホ決済利用率
 7%→40%:33%増
 決済使用人口:1440万人(1,200万人増)

これを実際の消費額に掛け合わせると、
90兆円のうちの40%である36兆円がスマホ決済される計算になります。
ただこれは、現状の消費額においてのみ語られることなので、
スマホ決済の普及により消費額が大幅に増えることが予想されます。
とりわけ、総資産額に占める消費額の割合が生産人口世代の水準まで上がるとすれば、プラス90兆円(総資産額が生産人口世代:1,000兆円、シニア:1,000兆円であるから)やそれ以上に市場規模が広がる可能性があります。

一旦、このnoteでの結論は、
経済インパクトとして
・min:36兆円
・MAX:126兆円

としておきます。

それにしてもすごい金額・・・

価値の移動と若者への恩恵

ニュース等で、【若者はお金がない・高齢者は資産を抱え込んでいる】といった報道を目にします。

それはもしかすると事実なのかもしれませんが、真実ではないような気がしています。
お金を使う、流通させる動機となるものは、
・必要がある時
・必要に迫られている時(払わなければならない)
・使いたい時
これらの動機から推測すると、シニア層はまだまだ「使いたい時」の中の「ポイントが貯まるから・お得だから」といった理由が大半を占めているように感じます。

それが実生活に紐づいたスマホ決済や、生産人口の一部のように「生活に必要だから」といったきっかけでの利用につながることが、今後の価値の移動に関わってくるのではないでしょうか。

価値の移動、すなわちシニアの方々が持っている資産が一部でも市場に流通させられるかが鍵になります。
それも、無理矢理や恣意的な移動ではなく、生活の中に溶け込むだけで良いのです。
そうすれば、シニア層に貢献したい若者にも恩恵があるのではないでしょうか。

経済がシュリンクする中で、大きな可能性を持つシニア向けスマホ教室を、僕はもっともっと大きくしたいと思います。


<終わり>


シニアの方々が、主体的に・楽しく生活し続けられるよう、頑張ります!少しでもご協力頂けると幸いです。