この世界に眠ってる美しいものだけを集めて

型から入ってその気になる、というのはわたしに関していえば、真実だ。

考えてみれば如恵留くん(Travis Japan川島如恵留)のことだって、最初は極めて意思的に、「あ、この子、推そう」と思って、推しはじめた。べつに脳内でファンファーレが鳴ったから推しはじめたわけではない。ファンファーレが鳴るのはもっとあとだ。知りはじめてから。

ここがわたしの軽率なところだと思うのだが、始めは、ほんとうにすごく軽い気持ちなのだ。「Jr.に推しがいたら、楽しそうだな」という軽い気持ちで、推せそうなひとを探した、という理由も、正直あった。

いまはまりだしてるあんスタ(あんさんぶるスターズ!/男の子アイドル育成ゲーム)も、好きなともだちと好きな先輩が楽しそうにやってるのを見て、「わたしもこのゲームに推しがいたら楽しそうだな」と思って、やり始めた。たぶん去年の五月くらい。推しはすぐ見つかったが、始めてすぐはやったりやらなかったりで、ぜんぜん熱心じゃなかった。どうやって進めたらいいのかがわからなかったのだ。ちゃんとやり始めたのは去年の十月の半ば。このときに、やりかたがわかりません、と言ったら、くだんの先輩が進め方を教えてくれたのだった。

それで、推しである衣更真緒ちゃんが本当に可愛く見えてきたのが、先々週末くらい。突然だった。自分でもわけがわからない。

ちょうどSHOCK(『Endless SHOCK』。堂本光一さんのライフワークであるミュージカル)に出演している如恵留くんを観て、そのあまりの完成度と目も眩むばかりの美しさと高い実力に、「住む世界が本気で違う」という事実を眼前に叩きつけられて、テンションが爆上がりしながらもうっすら絶望していた、そのタイミングだったからかもしれない。

このままだと如恵留くんを推せなくなるかもしれないと思って、怖かったからかもしれない。

つらつらといま、書いていたら、この結論にたどり着いて得心がいった。そうだ、きっと、わたしは、自分が如恵留くんに勝手に絶望して、勝手に気持ちが離れようとするのを止めたかったのだ。だから、目をそらす必要があった。そこに、物凄く好みの性格をした二次元のアイドルがいたものだから、すがるようにそちらにのめり込んだ、という寸法だろう。

強い光のもとには濃い影ができる、という陳腐な事実を、わたしは如恵留くんを推しはじめて実感として知った。軽く地獄だなあ、と思う。でも軽いものなら、地獄のほうが好きだからぜんぜんいいんだけど。

かように、軽い気持ちで「好きなひとがいたら楽しそーだし、作っちゃえ」と思って好きになったのに、本気ではまってしまうんだから、わたしは絶対に男遊びとかホスト遊びとか出来んな、と思う。本気になる。間違いなく。ぜんぜん軽くない、本気の、地獄を見る。身の破滅。それは、わたしには耐えられない。

好きになったら、愛したら、わたしは返してもらわないと気が済まない。二次元は、そういうものをはなから期待出来ない構造のものだから、気が楽なのだ。勝手に自分の中で補填できる。推しにコンプレックスを刺激されることもない。よって、推しを嫌いになる必要がない。

そんな避難装置のように使ってしまったけど、真緒ちゃんのことは本当に好きだ。少しずつグッズも集めているし、アルバムも予約した。
ジャニーズの推しとのバランスをとりながら、どちらも気持ちだけは熱めに推していこうと思う。楽しく生きたいから。けっきょく、そこに帰結してしまう。まだまだ我欲は捨てられそうにないです。

#日記 #エッセイ #雑記 #雑感 #ジャニオタ #おたく #オタク

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?