見出し画像

読書感想文〜『不良が猫に助けられてく話』常喜寝太郎

今日は漫画を。なんせここ数年は漫画ばかりなので。
それにしても最近の漫画は丁寧できれいな絵ばかりだなあ~と関心しながらいろいろ読んでます。

『不良が猫に助けられてく話』
Twitterで知り、続きが楽しみで仕方がなかった漫画です。
時々読み返しては涙してます。

友達とのトラブルで学校を休んでいる、見かけも行いも不良高校生のタカシ。そんなタカシが仔猫のカラスと卍を拾い、SNSでつながった人たちや友達など周りの人たちに助けられたりしながら、仔猫たちのために模索、葛藤、奮闘して成長していくお話です。

タカシの気持ちが詳細にわかる話の流れになっているので、最初からタカシがすごく真面目でいい子だというのがわかります。
でも、見かけヤンキーで言葉遣いも悪くお母さんにも心配をかけているタカシが、仔猫たちを拾って、仔猫ファーストで一生懸命にいろんな行動をしていくシーンごとに「タカシむっっちゃいい子!」と叫んでしまいました。

対比効果
『悪そうな人が良い行いをしたら、ぐんとプラスの評価に変わる』効果を対比効果といいます。
逆に『普段はとても良い人が、ゴミをポイ捨てしていた』というように、いい人が良からぬ行いをしてマイナスの評価に変わることも対比効果です。
対比効果は他にも、デザインを色で目立たせたり、値段の比較でセールスを期待したり、味の対比で一段と味を引き出したり…というものがあります。
ちなみに『悪い人➥良い行いで評価up』よりも『いい人➥悪い行いで評価down』のほうが反応が大きくなる…評価が下がる方が早いと言われています。
怖いですね。いい人は注意しましょう^^

青年期モラトリアム
青年期(20歳前後)は「自分は何者なんだろう」「なんのために生きているんだろう」「どう生きていけばいいんだろう」と、自分らしい生き方・自己の存在価値の認識(=アイデンティティ)を探して立ち止まる時期です。この時期を青年期モラトリアムといいます。(モラトリアム=猶予期間)
これは誰もが通る、人が大人として成長していくには欠かせない大切な時期になります。
人によって長期化したりしますし、中には悩むことなく敷かれたレールに乗って生きていく人もいますが、この時期への向き合い方で、自分の基盤ができていきます。

タカシは最初、うまくいかないことばかりでイライラしています。学校に行けない、バイトも受からない、お金がない。どうすればいいのかわからないところに仔猫を拾い、そこから未来の目標を見つけていきます。
青年期といういろんな葛藤や問題が起こっていた中で、仔猫たちと出会えたことがタカシのアイデンティティ確立のきっかけになりました。よかったねタカシ。

ラストではタカシの成長を讃えたくなること間違いなしです。










この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?