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68日目 中国とお手伝いさんと距離感

中国では割と気軽に(特に都市部)お手伝いさんを雇う。

20年前は3,000元だった住み込みのお手伝いさんの給料も、今では午後から夜の通いで8,000元くらいかかる。英語ができたり、特殊技能があると10,000元を超えることも少なくない。

このお手伝いさん、雇ったことがある人は実感があると思うが、なんとも距離感が難しい。雇い始めた初期の頃はお手伝いさんも自分のパフォーマンスをアピールする必要があるのでそれはそれは熱心に仕事をする。

雇う側も「これは良い人にきてもらった」と喜び、お手伝いさんとの関係性もよくなり、しばらくは幸せな日々が続くのだ。

ところがである、少し時間が経ってくると、多くのお手伝いさんが雇い主との距離感を勘違いする様になってくる。妙に馴れ馴れしくなったり、仕事が適当になってきたり、仕事をしないで雇い主とおしゃべりばかりしたりするようになってくる。いつの間にか、自分が雇われている身であることを忘れてしまうのだ。

こうなると雇い主は最初の幸せはどこへやらで、お手伝いさんに不満を持ち始める。そして最後は「今のお手伝いさんはよくない、新しい人を探す」となる。もちろん、長く勤めている人もいるが、多くは「今更新しい人を探すのも面倒だ」という惰性がほとんどだ。

お手伝いさんと雇い主の距離感は中国ではとても難しい。

最初の3ヶ月だけが永遠に続けば幸せなのかもしれない。

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