U-NEXTで期限切れが近い配布ポイントが300PTほどあったので、気になってた映画『SISU/シス 不死身の男』(2022)を視聴するのに使いました。

泥だらけ傷だらけでかっこいいジジイがぬーっと画面に映るだけで映画が成り立つ良ジジイ映画だった。

二次大戦末期、戦場を離れて金塊を掘り当て持ち帰ろうとした老兵が撤退途中のナチスの一隊に目を付けられ、血みどろの鬼ごっこに身を投じる戦争アクション。
邦画にゴールデンカムイあればフィンランドにはゴールデンジジイがいる！

本作の金塊は現世利益である以上に、物事を壊して変えてしまう戦争の逆にある不変の輝き、つまり個人の魂というか尊厳の光を仮託されているように見ることができる。だからこの戦いは、人間の最後の意地までマクロな理不尽に奪われてたまるかという怒りの戦いなのである。しびれるぅ。

もしもマッドマックスFRの尺を90分に刈り詰めるとしたら何をどう見せるか……というシミュレーションの最適解みたいな活劇だったな。

予告編