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新たな言葉と認識の獲得へ 「随筆かいぼう教室」スタート!

作家のわかしょ文庫さんと一緒に、昨今の随筆、エッセイブームを考える連続イベント「随筆かいぼう教室」を、赤坂の書店「双子のライオン堂」さんで始めました。第一回目はキックオフイベントとして開催し、現在、期間限定でアーカイブ動画が無料配信されています。すでに500再生以上の反響!

◆アーカイブ動画はこちらから
👉  https://www.youtube.com/watch?v=_AgSbRWMxb0

最近になって、随筆、エッセイ集の出版が相次いでいます。コロナ禍を綴った日記、日常の身辺雑記を通して生活や社会を見つめ直す随筆、紀行文など内容はさまざまですが、随筆、エッセイ集ブームの到来には、古くから人々が慣れ親しんできた文芸の力が再評価されているきざしが垣間見られます。

そもそも日本には三大随筆(枕草子、方丈記、徒然草)があり、随筆はメジャーな文芸ジャンルのひとつでした。一方、学校で習う近代以降の文学史では、詩歌、小説、批評と比べると扱いは小さくなっている印象があります。そんな中、「随筆復興」という理念の元、イベント開催を思い立ちました。

現在、文学作品展示即売会「文学フリマ 」が動員を増やして新しい書き手がたくさん登場しており、商業出版のシーンでも新たな随筆、エッセイレーベルが立ち上がる動きが出てきています。僕は、現代は「言葉」の時代だとずっと言い続けてきました。山積している現代の課題には、言葉が古くなっている、近代以降、言文一致運動などで改良された言葉が耐久年数を超えてきているという共通した背景があると思っているからです。もちろん、小説や批評、詩歌も盛り上がっていますが、より日常に近い言語や文体で綴られる随筆と向き合うことは、言葉自体を更新していくチャレンジでもあります。

言葉や文体の更新は、表現方法や形式を変えていくだけに留まらず、現在に対する認識の幅を広げ、より見て、より聞いて、より考え、より感じ、より認知し、この世界をより実感に近い形で獲得し直す行為だと思っています。

今回の配信では、ふたりが好きな作品、影響を受けた作品を紹介したほか、ゲストを招いて開催される次回以降を見据えて、以下の論点を出しました。

  • ものづくりの民主化

  • 新たらしい言葉、文体と、認識、認知の更新

  • 「自照文学」「心境小説」と「私小説」

  • 随筆とプライバシー

  • 実名かペンネームか

  • 雑談の効能と「他人事の擁護」

これからもワイワイと楽しみながら、随筆、エッセイ、そして詩歌、小説、批評なども視野に入れた「言葉」の問題について深掘りしていきたいです。

まずは第一回目の無料配信(期間限定ですよ!)をご覧いただけると幸いです。よろしければ、ハッシュタグ #随筆かいぼう教室 をつけて、Twitterなどにご感想やご意見をいただけると幸いです。noteへの投稿も大歓迎です!

次回は年明けの1月後半か2月を予定しています。配信だけではなく、来店参加も募る予定です。たくさんの方と一緒に考え、盛り上げていきたいです。

新しいコンセプト、シーンが形成されていくダイナミズムを、ぜひ体感してください。お見逃しなく!

宮崎智之


















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