見出し画像

投票率が低いと、公明党にキャスティングボートを握られてしまうんだよ、という話。

先日の宮崎県議会選挙では、公明党が1議席増やす結果となりました。このところの、地方議会選挙は投票率が著しく下がっているため、公明党が議席を確保しやすい状況になっています。

これを今回の宮崎県議会選挙宮崎市選挙区の例でみてみることにします。

宮崎市選挙区の有権者数は 325,738人です。そのうち投票率は36.48%です。

当選した公明党の議員の獲得した票は
坂本康郎  氏 が 7818票
重松幸次郎氏 が 7573票
の合計 15391票 です。

つまり、公明党は宮崎市の有権者のうち (15391/325738) =  4.724% の支持を受けて12人の議席のうち2議席を確保しています。

全体で12しかない議席の2議席ですから、2/12 = 16.67% の力を得たと言っていいでしょう。

つまり、宮崎市の全体から見たら、4.7%程度の支持しか得ていない政党であるのに、投票率が極めて低いために、その支持者割合からみたらその3倍以上の力を県議会で得てしまう計算になります。

こういったことは、宮崎のような地方だけでなく、全国的に起こっています。

令和3年に行われた東京都議会選挙の結果も見てみましょう。

東京都議会選挙において、その当時の有権者数は 1115万7,715人でした。そのうち投票所に言って投票した人は 42.39%です。

そのうち、公明党の候補に投票した人の合計は、63万0810票です。

つまり、全有権者のうち (63万0810/1115万7715)= 5.653%程度の支持を得ているということになります。

東京都議会において、公明党が獲得した議席は23議席で、全議席数は127議席ですので、23/127 = 18.11% もの力を持ってしまうことになります。これも本当の支持率からしたら3倍以上の力を持たせてしまっていることになります。

公明党は、こういう形で全国の地方議会でギリギリでと当選する程度の候補を立候補させ、最大の影響力を行使しようとする政党です。

戸田市議会選挙でスーパークレイジーくんに次点で敗れた候補も公明党でした。その後、スーパクレイジーくんの当選を無効にさせ、繰り上げ当選したようですが。

10数%ではあまり大したことがないと思うかもしれませんが、例えば他の対立する大政党の勢力が拮抗していて40%と45%である場合、物事の決定権は10数%の議決権をもっている政党が握ることになります。いわゆる「キャスティングボート」を握られた状態になります。

公明党や共産党などの政党は固定支持層が多く、投票率が上がれば上がるほど、無党派層からの得票数が伸びにくい政党で、それゆえに地方自治体の選挙の中選挙区制においては、投票率が低いほうが議席を確保しやすい状態になります。

それでも最近は共産党が議席を獲得できないくらいに衰退していますが、公明党はまだまだ健在です。

先程述べた宮崎県議会宮崎市選挙区においては、最下位での当選者は5000票に満たない状態ですから、7500程度を二人に振り分けて確実に二人当選させていたのを次回の選挙では3人出して5000人程度に振り分け、5%の支持の政党が25%の力を持ってしまうかもしれません。

「選挙に行っても世の中は変わらない」と思っている人が多くて投票率が下がっていますが、実は「投票に行って変えてしまおう」と思っている「少数だけどもある程度の数を持っている集団」に変えられてしまうリスクが有ることを考えてほしいよな、と思います。

統一教会も確実に参議院で1議席取るだけの数は持っていたわけですし。

個人的には公明党も大嫌いなのですが、それ以外にも今後帰化外国人などが増えて、日本全国がこういう状態になると、日本の国体すら地方自治体から壊れていくことを危惧します。

追記です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?