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陽だまりのふたり

あなたは見ていただろう
思い出とともに 自分自身さえ消え去ってしまいたいと願っていた私を
形に残ることなく いずれ消えるのならば
何もなかったことと同じだと
私は信じ込んでいた

長い冬に凍て切った心だからこそ
気づいたことがある
形あるものよりも大きな 思いがあることを
繋がりあう思いが 私を生かしていることを

流れぬ季節の中で 
春の陽だまりのような 私とあなたがいる
いずれは私も 形なく消え去るのだとしても
それでも良いと 今は言える
このぬくもりに たどり着けたから

読んでいただき、ありがとうございます。 良ければまたいらしてください。